1. シッコ
内容のことはともかく、語り口のリズムが絶妙で、あっという間の2時間でした。都合のいいところだけつぎはぎしてるような印象も強いので、この映画だけで分かったような気になるのは危険だと思いますが、娯楽作としての完成度は高いです。下手な社会派ドラマなんか観るより、よっぽど楽しめました。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2010-04-17 19:58:54) |
2. ジーザス・クライスト・スーパースター
《ネタバレ》 ノーマン・ジュイソンは、ほんとこういう「微妙に調子っぱずれ」な映画を作らせると巧いと改めて思います。歌もダンスも振り付けも演技もストーリーも、どれをとっても完成度は低いと何度観ても(少なくとも5回は観てるかなあ)思うのですが、1つの映画としてのパワーは強烈です。あれが計算された演出なのだとすると、天才監督なのでは?最近の、観客を喜ばせることしか考えてなさそうな多くの映画に比べて、異彩を放っていると思います。さすがにロックコンサートみたいな最後のほうのシーンはやりすぎだと思ったので、減点。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-06-27 09:10:01) |
3. 七人の侍
舞台演劇のような、わざとらしい仕草が多いのが、どうも受け付けられません。登場人物の挙動も、分かりやすく描きすぎていて、マンガみたいで深みが感じられません。戦闘シーンも、似たような場面が延々と繰り返されているという印象が強いです。散りばめられているアイデアが秀逸なので、飽きずに最後まで観られますが、他の作品と比べても、好きな作品とは言い難いです。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2009-02-08 02:49:28) |
4. シンドラーのリスト
スピルバーグらしい演出テクニックの雨あられと、スピルバーグらしい薄っぺらい人間描写のおかげで、感動したようなしないような、妙な気分のまま映画は終わってしまいました。歴史的な悲劇としては、充分すぎるぐらい伝わってくるのですが、一方で、悪役であるアーモンや、ヒーローであるシンドラーの人間性はほとんど感じ取れず、何だか、ニュース映画を観ているような気がしました。そのせいで、ラストの別れのシーンで、シンドラーが何を言っても、一人舞台の上でセリフを読んでるみたいにしか見えませんでした。苦手なんだろうから、徹底的に人間ドラマっぽいところを排除すれば良かろうに。 [映画館(字幕)] 5点(2008-02-23 23:45:14) |
5. ジャッカルの日
サスペンス映画で、プロの殺し屋を観たければ、これだけ観れば充分です。超えられる映画が出てくるとは思えないなあ。他の映画の殺し屋は、みんな漫画みたいに感じられてしまいます。あのエンディングに向かって淡々と収束していく展開も、緊張感たっぷりで、無駄がありません。林の中で銃のテストをするシーンが特に素晴らしい。オープニングとエンディングがあっさりしてるのも、余計なドラマを感じさせずにサスペンスに集中できた分、効果的だったと思います。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2008-02-22 20:15:47) |
6. ジュリア
学生のころ以来、観たのは2度目です。その後数限りなく映画を観ましたが、この作品に似たものを思い出せません。映画の中ではほとんど何も説明していないのに、1本の映画として完成しているところがすごいと思います。人間関係も、時代背景も、お話の結末すら、明確に説明するシーンもセリフもないのに、何なんでしょう、この緊張感は。普通なら、ここまで説明不足なら「意味不明な映画」で片付けてしまいそうなものなのに、観終わってもそんな印象は全くありません。計算しつくされてるとしか思えない。カフェでの再会シーンのレッドグレーヴが、とても強い視線で、終始何かを語りかけているような表情を浮かべているところは、彼女の感情や状況を具体的に何も想像できないのに、揺さぶられるような感動を覚えます。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2008-02-22 19:52:12) |
7. シュガー&スパイス 風味絶佳
夏木マリの役のような、極端なキャラクタを脇に添えて、2時間持たせられないストーリーをごまかすやり方は、最近流行しているのでしょうか?おもしろくもなんともないですが。 [地上波(邦画)] 3点(2008-02-16 14:55:33) |
8. 幸せのちから
《ネタバレ》 全然感動できません!!奥さんに迷惑をかけ、大家にも迷惑をかけ、モーテルにも迷惑をかけ、タクシーに迷惑をかけ、道に飛び出してドライバーに迷惑をかけ…。貧乏なら、何してもいいのか?しかも、本人がどこまで努力してるのか、全然伝わってきません。最後に涙見せれば共感できるとでも? [DVD(字幕)] 2点(2007-12-29 19:18:36) |
9. シックス・センス
脇役(?)の登場シーンや、母親の複雑な心理描写など、良く出来てる映画だと思いました。ただ、結局少年がどうやってこの状況を解決していったのかが、尻切れになってしまってるのが残念です。「オチ」の先にもう一展開あったら、前半と後半のバランスが取れたかも、と思いました。 [DVD(字幕)] 6点(2007-07-08 01:28:16) |
10. JAWS/ジョーズ
初めて観たときも、どんな話なのか何となく知っていたけど、やっぱりドキドキしまくりでした。スピルバーグらしく(?)ドラマとしては安っぽいですが、個々の映像のテクニックが素晴らしいと思います。スピルバーグは、どんな画面を作れば、観客がどんな心理になるのかをほんとに良く分かってると思います。特に、後半、単なる追いかけっこにせず、船の上の3人とサメとの距離感が妙に近く描かれるところが、スリル満点でした。サメがそばを泳いでるのに、船の縁に足をかけて走り回るカットに、なんてハラハラさせられたことか!!銛を構えて上下に揺れるクイントの背中越しに、向こうからまっすぐせまってくる背びれのカットも大好きです。パニックシーンがどうしてもわざとらしく見えるのがちょっと残念です。 [地上波(字幕)] 8点(2007-07-06 23:35:59) |
11. 16ブロック
警察内部の悪事がネタの映画は、悪徳警察官側の行動基準が自己中すぎで、どうしても観ていて不愉快になります。それに、他にもいくらでも解決策がありそうな状況で、わざわざ自分からトラブルに巻き込まれようとしてるようにしか見えない主人公たちの行動も、不自然でした。護送中に友情が芽生える、というパターンに、すこーし色を付けた程度でしょうか。最後にケーキ屋の名前について語るセリフは、ちょっとだけ好きですが。 [DVD(字幕)] 6点(2007-06-23 16:34:03) |
12. シュレック2
1作目に比べると、怪物がちょっとすなおなキャラクタになりすぎていて、毒がないので、深みのないものになってます。猫も、何だかいつの間にか仲間になってて、特に活躍するでもなく、中途半端な役で終わってしまいました。 [DVD(字幕)] 5点(2007-06-10 00:09:02) |
13. シュレック
怪物のちょっとさみしげなキャラクタが生きていて、お笑いに走りすぎることなく、うまくまとめているので、最後まで楽しめました。 [DVD(字幕)] 7点(2007-06-10 00:05:25) |
14. ジャッカル
つまりません。民族紛争っぽい背景を付けてごまかそうとしても、どうにもならないぐらい、何の工夫もありません。悪役は全く暗殺者の雰囲気がありません。主人公は、なぜFBIに協力したくなったのか、全然伝わってきません。武器もマンガみたいな設定で、笑うこともできません。 [地上波(吹替)] 1点(2007-03-17 19:18:00) |