1. シャレード(1963)
《ネタバレ》 この映画は、どうしても吹き替えの池田昌子さんの声が耳の奥に残る。 小学6年であったが、オードリーさんの映画が好きで、親に内緒でこっそり3本立ての名画座で見ていたりした。 最初に見たときは、「なんでこのおっさんと?」「おっさんしか出てこんがな」と言う印象。 それにこの女性も事件の後、また絡んだりして、、、よーわからんがな。そう言っていたら、日本語吹替をTVでやっていて、ようやくまあ概要が理解できた。 (Wikiによればそれは1972年だったそうな) 今回BSで放映を録画して鑑賞。久しぶりの”ナマ声”だ。1963年公開。となればオードリーさんは34歳。グラント氏は58? もうちっと、若いのが居なかったのかねぇ?キャスティング問題で色々あったような感じだな。 ティファニーもそうだけど、どうしても初めて見たときのその年代と勘違いする。 70年台の映画と思い込んでたから、後から時代修正するのが大変だ。 ともかくも、事件巻き込まれ形式のスリラーだけど、殺人事件のあとすぐに、信用したり、疑惑を持ったりと忙しい。 ホントに誰も相談する相手が居ないのか? ピーターに逢いたいだけではないか? と思う行動が殆どだ。 このピーターも相当怪しいしな。ラストで、”え?結婚すんの?”と言う反応だ。 真面目なのは古切手屋のおやじくらいなんだよな。この映画。 まあ、スジもそうだけど、オードリーさんの衣装だけ見ていても満足だろうね。 ”パレ・ロワイヤル”に劇場あった? コメディ・フランセーズの劇場だったんだろうか? 数年前、友人がパリ観光で、パレ・ロワイヤルに来れば、ガイドが”シャレードの柱の間で拳銃打つシーン”と説明しているらしいです。 オード―りーさん可愛いから6点! [CS・衛星(字幕)] 6点(2024-03-04 09:58:00) |
2. シン・ゴジラ
《ネタバレ》 この映画は公開時に映画館で見た。その時は「新しいゴジラ映画」というとらえ方で、難しい用語がおにょおにょ出てくる、そういう高揚感で劇場で見ていた。その時この映画の評価は6か8かのどちらかだったろう。 TVで放映され改めて録画で時々止めながら見てゆくうちに、ああ、やっぱり と思う所が出てきた。 1995年の阪神大震災では被災した。家は半壊。周りの古いアパートは全壊だった。ゴジラが通過した町の姿はその時の光景を(映画館でなぜ思い出さなかったのか?興奮してた?)思い出す。 海から上陸しようとしたゴジラの幼体が進むにつれ、運河に繋留していた船がゴンゴンと陸に上げられてつぶされるシーンは、完全に3.11での津波の映像と重なる。私が発生後6日目でボランティアで訪れた小さな港町はこの映画のシーンと完全に重なっていた。 「ゴジラという災害」に日本人が立ち向かう。そういう映画であり、その性格上、多分に政治、経済、防災、信条、姿勢、などなど日本人の琴線に触れるものばかり。 だからこそ、石原さとみ嬢(ホンマは大好き!)のエーゴの発音が気になって仕方がなくなる。これ、ある意味わかって仕掛けてると感じてる。 このあとの「シン」とは違い、ゴジラ以外はすべて現在の我々の時間軸にあるものだ。 『日本人が大きな災害に苦闘する映画』そういう映画として捉えたいね。別段、国威発揚の道具にする訳でもないが、そういう映画として記憶しておきたい。 だからエンタメとして楽しむべきところは少ない。さとみ嬢が水着でも着れば別なんだろうけどね。そういう楽しみは皆無。 一種の「社会確変ドラマ」として見る方が賢明でしょうね。伊福部氏の音楽が多用されていて、それは+1 よって7点です。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2023-12-20 14:31:22) |
3. シェルブールの雨傘
《ネタバレ》 NHK-BSで拝見。 この映画は何回も見ているが、今回録画してもう一度再見。 私事であるが、21歳頃、高校の同級生と集団デートとして、名画座でこの映画を見た。 当時のパートナーだった彼女が好きだった映画だ。 ファッションの世界にあこがれていた子はその後海外に行き大手デザイナーのアシスタントをしていた。 帰国後も大手の百貨店などで務めたが、外国人の夫と共に仏国へ移住。 6年前に同窓会でのNet電話では元気な姿だったが、昨年亡くなった。 「あの映画の冒頭の波止場、見てきた」と若き日に私と見た映画の話題もしてくれた。 彼女は映画とファッションのマッチングを気にする子だったが。 この映画ではどこを見ても100点と言っていた。 画面構成の才。ドヌーブの衣装。ルグランの音楽。それらは十二分に美しい。 彼女の説明を聞けば、歌の吹き替えやストーリーの些末は、過去は気になったが、今はこれでいいと思っている。 恋をすれば世界はカラフルになる。雨の日でさえも。 ラストシーンの方が雨も降っていないのに、暗いと感じる。 もう、熱く語るその説明ももう聞けない。鎮魂の映画になってしまったが、はかない思いを持つ者たちなら、 一度は見ておく映画と思う。 ドヌーブのまとめた髪がかわいい。それだけでも見る価値のある映画。 追伸: 知り合いの仏人から、「アルジェリア戦争」の話を聞いた。フランスのベトナム戦争ともいわれたこの戦争。 現地は泥沼。そして現地フランス軍部隊が本国に反逆する姿勢を示していて、クーデター未遂が1961年にある。 現地軍が反乱して本国に攻め込んでくる。彼の両親たちはマルセイユ生まれ。そういう恐怖を生前語っていたという。 身近にある戦争。フランス人はこの映画の製作時期そう感じている人が少なくなかった。 この映画は1964年に上映されたけど、脚本などはその前、クーデター頃に書いていただろう。脚本は監督も務めたジャック・デュミ。 「この人、バイだったのよ」と、その仏人もバイなんだけどね。 「戦争に行かされて、平和に帰ってくるわけがない」そういうメッセージを込めて、ギイと17歳のジュヌヴィエーヴを結局別れさせたのは、後のフランス国内の混乱を込めたもの?(ジャッカルの日はその暗い面の映画だ) という、友人の見解だ。生臭い裏面があると彼は言う。となれば、時折軍服の人が映る。”彼の、二人の将来の暗喩”という意味なんでしょな。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-06-29 10:47:21)(良:4票) |
4. 新・網走番外地
《ネタバレ》 「あばしりばんがいち」と言うタイトルがついていますが、網走は冒頭の少ししか出ていません。 旧シリーズが一度終り、企画が消えた頃に東映の映画館主組合からの要望が大きく出てそれで企画された新シリーズという事になります 何よりもマキノ雅弘監督作品と言うのが、当時の東映ヤクザ映画の「王道」であったこともあり、 過去に似たような作品もありますが、役者さんの努力も相まって、意外に見れるシャシンであります。 ただし番外地ではマキノさんは次の「流人岬の血斗」と2本のみ 昭和残侠伝とか日本侠客伝にストーリーは近いですね。 しきりに出てくる「三国人」てのは、今はあまり使っちゃいけないワードになりましたね 戦前日本が統治していた 台湾、韓国・朝鮮の人たちが「一時期無国籍」となった状態の事をいいます。 占領期の日本で、警察や役所の介入を拒否していた地区で暗躍する旧占領地民族 っていう意味合いの方が強いですけどね この映画は過去のシリーズや、他の映画で演じられた俳優さんの配役が ちょっと変わったところが違う所ですね まず健さんがちょっと二枚目半ていうかコメディが含まれる役どころです ヤミ市でのし上がる「愚連隊」の演技は、イヤミが少なく軽快さも感じられますね 岡本喜八監督作品ぽいです 長門裕之さんは相変わらずオモロイ役 普段は悪役の山本麟一(健さんの元同僚)と 今井健二(健さん妹役と恋人役)も善人役で新鮮 悪い役なんですが、登場時はさわやか&話の分かる親分役が水島道太郎 志村喬さんもヤクザ役です どう見ても「東宝っぽい」三橋達也さんもいい味出てます 藤岡重慶さんが何と刑事 あ、金子信雄はそのまま(悪徳華僑)です ネンジさん どこに居るのかまだ判別つかず 女優陣 妹役の佐々木愛さん 私はあまりお見かけしません 舞台の人なんでしょうかね 当時25歳 可愛いです 松尾嘉代さんも25歳時の作品 めっちゃ可愛い&色っぽい ええオンナでございます 新シリーズで発足して、東映以外の俳優さんも出して引っ張り、役者も新鮮なな演技を試みようとしているのが、よくわかる作品ですね。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2023-05-23 11:26:19) |
5. シン・ウルトラマン
《ネタバレ》 劇場公開時に見ていますが、改めてネットで見直して投稿します。 私は現在62歳 ウルトラマン放映時6歳 Qから見ているので前夜祭も記憶にある。 アバンタイトルのあの渦の「グルグル」を立体的な表示で気分はアゲアゲになるんだけど、「シン・ゴジラ」のタイトルがちらと映りシン・ウルトラマン と出る 続編ていうか世界観のつながりを言いたいのだろうね おっさんは あ、Qを無視かいな と叫んでしまうけれど、マンモスフラワーやペギラとの戦いが語られ、「とりあえず”タケダアワー的”世界観は維持しているんだ。万城目さんは出ないのかー」と思う だけど、嫌ではない 円谷プロの設定では既に80年代に、「ウルトラマンが地球を訪れる以前、人間が自分たちの力で怪獣と戦っていた時代」と言うのがQの立ち位置になっているからね これはこれで良し カメラアングル 机の下から写す手法はマンでもセブンでもやっていた カラーフィルムになってからのアングルと記憶している 長澤さん(東宝女優!)の巨大化はQの1/8計画のオマージュと見て良い ※まさみちゃんあかりちゃん出ているんだけど、「ムフフ」系要素はウルトラマンのクンクン程度だったわ 残念! とまあ昔の作品のプロットやシーンが連続して出てくるし USSエンタープライズとTB2が映り込むのは意図的なのか? 良く許可下りたよなー それら含めて意図的な演出なんだろうけど、うれしがっている老人向けに作ったわけではあるまい。 海外での批評が「古めかしい」と言う意見が多いのは全体的な「固さ」もそこに見えるからだろうと思う。 カトクタイ はバッチだけ過去と同じであり、制服も無くヘルメットもかぶらずスーツ姿で活動するのは、スパイものに近いのでは? それと「外星人」関係以外「新兵器」が出てこない。日本・地球人側から特別な「秘密兵器」が出てくることも無い ※ここもシン・ゴジラとベースは同じなんだ 最後の作戦は外星人が持ってきたベータシステムの「転用」であり、地球人の発明では無いからだ 「原子力の転用利用」なんて60年代の科学雑誌のような意味を持つのか? メフィラスの扱いは意外とクールで良いと思う ある意味DCコミックス的であり、現実味を帯びた(割り勘は帯びすぎ?)キャラであって 面白味があった トップをねらえ! も最後にちょっとあったような。。。 それで、どうよ? 新しい取り組みのウルトラマン 良かったのかなこれで? シン・で言えば竹ノ内さんがゴジラにも出ていた政府役人だけど、ここは別人物と見た方が判りやすいね おっさんたちには懐かしいが、ノスタルジーだけでなく意味はいくつも含んでいる作品 だけど熱量不足に見えちゃうね もっと何回も見て確かめたい作品 さて、これでシン・ウルトラQは無くなった スピンオフ作品は作れるだろうけど、シン・ウルトラセブン も出来ない シン・怪奇大作戦 2回リメイクされたからアカンでしょ 次はどの シン・仮面ライダー でしたね(今度は東映系!) さてどう料理されるか お手並み拝見です その次は 何? またアニメ系に戻りますか? 庵野さん [インターネット(邦画)] 6点(2022-11-22 09:53:43)(良:2票) |
6. ジャッカルの日
何回も見たのに、発見のある映画です。それほど緻密に作られていますが、「殺し」の描写は???の所もあるのはまあご愛敬。 当時の映画倫理では精一杯でしょう。 私が今回、録画して何回も見直したシーンは、ジャッカルとその道のプロとの会話。 vs銃匠 vs偽造パスポート屋 など。 さらには、「殺されるのに。。。」と思いつつ、会話する人。 vs未亡人 vsサウナで会った人 などね(サウナの人はもしかしてオカマ系だったのかも?) 私の人生も後20年ほど。これは何回も見たい作品ですね。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2015-06-04 16:29:49) |