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1.  しんぼる 《ネタバレ》 
まずですね、捻りが何もなかったです。先が読める読める。次に何が来るのか分かっちゃうのは笑いとしては寒いです。セオリー通りでした。まさかそのまんま「醤油」を出してきたときには凍りつきました。それと漫画を読み出したときにはゾッとしてしまいました。 これは映画であってお笑いではないので、完全にスベッてることを非難してもしょうがないですが、笑えたのは3、4回です。台車でクルンと回ったのはちょっとクスッとなりました。  密室が始まって少しすると「キューブ」と「マルコヴィッチの穴」に影響受けてるのが分かるので、レスリングのオチ(手段は別として)までは分かってしまいます。 で、「実践」と出たところで、ラストまで読めます。 読めること自体はさして問題ではないのですが、話がとことんツマラナイです。ネタもつまらないので、正直自分のがオモ・・・とか思っちゃいました。  あと、松本さんの演技が「演技」にしか見えないです。ワザとらしいです。「うわー」って言ってる人がうわーって感じでした。 これがもし、若手のイケメン俳優とかだったらミスマッチで意外と面白かったかもしれないです。  最後は「消滅(=逃げ)」か「寿司(=勝負)」の2択だと思っていましたが、やはりブラックアウトしてしまいました。あそこまでやったうえで引っくり返す、最後に寿司をポンっと出してしまうほどの一貫した美学と哲学が本作に備わっていたのならば、惜しみなく10点を付けていたやもしれません。  まあ何にしても、この映画はあまりに予定調和過ぎました。 でも次回作に期待してます。松本さんが、また笑いから逃げなければ、あるいは笑いに逃げなければ、次こそ面白い映画が作れると思います。
[映画館(邦画)] 1点(2009-09-14 23:01:12)
2.  情婦
製作年を無視して言わせてもらえれば、茶番。下手に懐疑心が育つと時に損をしてしまう。最後まで予測の範疇を出ることはなかった。寧ろ思った通りの筋書き。できることなら中学生の時にでも観ておきたかったと思う。
[DVD(字幕)] 4点(2009-08-23 11:28:11)
3.  重力ピエロ 《ネタバレ》 
伊坂原作ものは相性が悪かった。「アヒル」然り「フィッシュ」然り、ドラマの嘘臭さと、偽善が鼻につくからだ。 しかしこれを観て、もしかしたら私は少々読み違えていたのかもしれないと思った。 私は、はじめこの映画のクライマックスの選択、親子の食卓での遣り取りに、またか・・・と正直思ったのだが、ふと作中で胸打たれたある言葉を思い出し考えを変えた。 もしかしたらこの物語は真の信念について描いているのかもしれない。 言葉で言うは容易いが、行いは難し。自分の見たい生き方になれ、である。 少々飛躍するが、たとえばテレビで貧しい国の映像をみて、かわいそうだとは誰もが思うが、なにか行動を起こせる人間は、はたしてどれだけいるだろうか。 法の下では愛する人が傷付けられたときでさえ、復讐することは罪だ。 この映画が問うのはそこかもしれない。 犯罪が許されるとかはもちろんありえないが、主題はそれではない。 倫理や法において正しいかではなく、信念として正しくあれるのか。 先天的に植えつけられた宿命に抗えなくとも、人は環境によって生かされる。 そんなことを考えながらエンドロールを眺めた。
[映画館(邦画)] 6点(2009-08-17 13:56:24)(良:1票)
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