1. 正体
《ネタバレ》 突っ込みどころは多かったものの、いわゆる社会派ドラマではない(と思われる)ので、許容範囲でありましょう。 肩肘張らずに、現代版「逃亡者」和風テイストとしてみれば、秀逸なエンターテイメント作品だったと思います。 キャスティングは素晴らしい。 横浜流星×山田孝之の安心感はもちろん、吉岡里帆、森本慎太郎、山田杏奈ら主要キャスト、それからさらに脇の登場人物に至るまで、総じて違和感ありませんでした これは仕方のないことですが、主人公の「5つの顔」をしっかり見せるには尺が足らず、全体構成のバランスが偏ってしまっていたところ…が残念です。 役割の重要性(と商業的な事情)のために吉岡パートが長くなるのは致し方ないですが、その他のエピソードがちょっと薄味に感じられてしまいました。この辺りは、脚本自体が連続ドラマ向けなのかもしれません。 とはいえ、本作はスクリーンならではのビジュアル、躍動感、音楽が生かされており、放送済みのドラマ版に負けず劣らず良作という印象をうけました。 [映画館(邦画)] 7点(2024-11-29 20:34:39) |
2. シビル・ウォー アメリカ最後の日
《ネタバレ》 告知から抱いていたスケールとは違いましたが、独特の切り口で表現しているものの、やはり一種の“終末パニックもの”だったという感想です。 若き報道カメラマンの成長(?)ストーリーと捉えれば、そこそこ面白い作品だと思います。 成長というよりは、戦争の狂気に侵され、徐々にクライマーズ・ハイのようになっていくのですが、そこが見所ではないかと。 また、戦闘シーンと対比するように使われる穏やかな風景や音楽により、戦時の惨さが格段に強調されていました。 残念だったのは、終盤の大統領官邸のくだり・・・ちょっとご都合よすぎだったかと…。 ラストシーンは目的を達した軍人の「記念写真」、それとともに流れだす不気味なテーマ…愚かな人間にふさわしいエンディングを見せつけられ、昨今の危うい世界を重ね合わせ、ただただ空しくならざるをえませんでした。 [映画館(字幕)] 6点(2024-10-20 13:29:50) |
3. ジョジョ・ラビット
《ネタバレ》 出尽くした感のあるこの題材を使って、これだけの個性を出したのはお見事! そして、起承転結の展開が素晴らしい。 およそ30分おきくらいでしたか、絶妙に変化が起こり、まったく飽きることはありませんでした。 特にあの「靴」のシーン・・・その前後の流れも含め名場面と言えましょう。思い出してもグッときます。 あのヒトラーは彼の頭の中で作られた存在なのでしょうが、実は本作そのものが彼の空想ではなかったか・・・ (もちろんいい意味で)カラフルな童話の絵本の世界に入り込んだ気がしました。 [映画館(字幕)] 9点(2020-03-04 23:02:04)(良:1票) |
4. ジョーカー
《ネタバレ》 近年のいわゆる”エピソード・ゼロ”作品には良作が多いと感じますが、、 本作ははその中でも異彩を放つ秀逸な出来だと思います。 強引な点が目についたのも事実です。 たとえば、最後のデ・ニーロが絡む一連の流れなど「これはないわぁ」というくらい無防備すぎ。 ただ、そんな粗さも吹き飛ばすほど、初っ端から最後までノンストップで徹底的にエグらえるエグられる・・・ 救いの無い生活の中の「ささやかな幸せ」さえも儚く消し飛ばす演出も見事(と言っていいのか?) 当然ダークな作風は承知のうえでしたが、予想の上をいかれました。 やはり陰のDC・・・DCはこうでなくては。 しかしながら、他の作品とは異質すぎで絡ませるのは難しいでしょう。 むしろ、これ1本だけで広げないほうがいい・・・そんな異様な一本でした。 [映画館(字幕)] 8点(2019-10-12 18:22:33) |
5. 謝罪の王様
序盤が小気味よくうまさが見えた展開だっただけに、話が進めば進むほど大味なストーリーになってしまったのが残念です。 具体的に言えば、映画監督の章から急につまらなくなりました。 そのつまらなさをズルズル最後まで引っ張った挙句、オチである「土下座を超える謝罪」の結末自体がほぼ面白くなかったのが致命的。 それから、ダンスエンディングは是非とも出演者の皆さんでやってもらいたかったです。 当時それをやっていたら斬新だったでしょうに・・・・残念っ! [DVD(邦画)] 4点(2018-06-24 13:49:24) |
6. SING/シング
《ネタバレ》 主人公がどこかいけ好かないので入り込めず。 ただ「洗車」ですべて許した・・・ [DVD(字幕)] 6点(2017-09-24 17:47:17) |
7. シン・ゴジラ
《ネタバレ》 最初の上陸シーンからある意味「サプライズ」でした。 しかも悪い方向でのサプライズ・・・見るからにB級映画臭が漂い一気に先行き不安になりました。 結論をいえば、そんな不安は見終えるころにはほぼ吹き飛ばされていました。 とりわけ、夜間シーンではなく、真昼間の映像で真っ向勝負を挑んだことは基礎点が高いといえるのではないでしょうか? 全体として、いま災害や国際情勢などの脅威にさらされている日本の状況が凝縮されていたと思います。 危機に対する日本の無防備さは、あまりにもリアリティがありまったく笑えません。 そして怒られるのではないかというくらいの無能な内閣の描写についても、リアリテイがありすぎて笑えませんでした。 こうした日本の短所を皮肉りつつ、打ちのめされても黙々と立ち上がる日本の長所も忘れてはいません。 最後の作戦に挑む際の長谷川のシーンには、ID4の大統領演説のような派手さはないものの、日本らしい高揚感を覚えました。 ゴジラ自体は単なる脅威として描かれ、その感情すらもよくわかりません。 "敵か?味方か?”という生ぬるい要素は一切排除し、単に人間にとっての脅威という王道を行きつつも、かなり斬新な印象を受けました。 終盤の退治作戦の大雑把さは大きなマイナスポイントに思えましたが、核兵器に頼らず働く車で解決するところがこれまた日本らしい。 荒削りな部分は多々あります。 しかしながら、ハリウッドように莫大な予算を使えない邦画が懸命に挑んだ力作といえます。 ゴジラ続編やハリウッドに常につきまとった「これじゃない」という感覚はなかった、、、拍手を送りたいと思います。 [映画館(邦画)] 9点(2016-08-07 16:50:24) |
8. シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
《ネタバレ》 最近、アメコミヒーローものがインフレ気味で。少々の「夢の共演」程度ではほとんど心に響かなくなってきました。映像や音響にも免疫ができてしまい上映中もついうとうと・・・ところが本作はそんな中だるみを一気に打開してくれました。素晴らしい作品に仕上がっていると思います。 前半は「アベンジャーズ」を凌ぐかのようなキャストがオールスターゲームばりに躍動。 これだけ沢山出しているのにどのキャラクターも印象に残る、という非常にバランスのとれた作りをしていると思います。その一方で、ただのお祭り騒ぎにならずドラマが渋くて熱い! いい意味で意外な終わり方をしてくれました。う~んまさにカカオ90%(意味不明^^;) 次回作への期待が俄然高まりました。 [映画館(字幕)] 9点(2016-05-16 22:55:55) |
9. シーサイドモーテル
《ネタバレ》 序盤の各部屋のエピソード展開に期待が膨らんだのですが、後半に進むにつれヒネリが足らなくなったように感じました。 あと一歩二歩、うまくエピソードを繋げてほしかったのですが、途中でアイディアが枯渇してしまったかのようです。 存在感ある役者が結構出ていただけに非常に勿体なく残念です。 特に古田さんはもっと生かしてほしかった。あの奥さんが出て行って突拍子もなく事故死って・・・それだけ?? 最後に起こる車の事故と何かつなげられなかったのかな・・・ 酷評しているようですが、本作はそこそこ面白いです。 ただ、こういったジャンル好きとしては「そこそこ」の次元では到底満足できません。 こういったジャンルはお金をかけずとも良作が出来ると思いますので、邦画界は是非もっと頑張っていただきたい! 繰り返しになりますが、ホントもう一歩頑張ることができたのではないかと思います。残念です。 [DVD(邦画)] 6点(2015-05-02 17:34:24)(良:2票) |
10. ジャージー・ボーイズ
《ネタバレ》 「君の瞳に恋してる」の始まり からエンディングダンスの一斉決めポーズ まで、15分程度でしょうか、とにかく最高! 音楽も構成も素晴らしい。 あのダンスの中に混じって一緒に踊りたいくらい。 この部分だけで白飯3杯いけます。 [映画館(字幕)] 10点(2014-12-30 22:21:56) |
11. ジャッジ!
後半はトーンダウンしたものの、豊川悦司を中心になかなか面白いコメディでした。 欲を言えばもう少しコメディ部分が弾けてほしかったですが…。 ベタなラブコメ展開は陳腐でしたが、どこか安心感があって気楽に楽しめました。 トヨタが実名で出てきたのは、ちょっと鼻についてマイナス。 [DVD(邦画)] 6点(2014-10-05 22:21:21) |
12. シェフ! ~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~
最後に星を守る大逆転の見せ場があっさり過ぎたのは物足りませんが、コメデイとして普通に楽しめる作品でした。 料理番組生放送の2人の掛け合いはなかなか楽しかったため、もっと見たかったです。実際にテレビの料理番組でこのスタイルを採用したらうけるかも…。 個人的には、料理自体にもっとスポットが当たってほしかったです。 [DVD(字幕)] 6点(2014-07-28 06:50:08) |
13. シカゴ(2002)
《ネタバレ》 ミュージカル映画は好きなほうですが、本作の内容はかなり微妙でした。 見せ方のアイデアはとても良かったです。 個人的にツボにはまったのは、胡散臭い操り人形、胡散臭いタップダンス、、、とにかく胡散臭いリチャード・ギアに尽きました。 主演女優は美人というにはどこか欠けていて、アウトローが良く似合っていましたが、彼女を含めキャラクターとしては誰にも共感できないだけに、ノリと雰囲気だけでまずまずの満足といった後味に留まりました。 [DVD(字幕)] 6点(2014-06-19 22:14:46) |
14. ジャッジ・ドレッド(2012)
《ネタバレ》 とにかく主人公が冷静で強い。表情が見えないことにより硬派な雰囲気が増幅されていました。 下手に強力な敵を出すのではなく、ルーキーと容疑者という足かせを彼につけることで敵との釣り合いをとっていたのも、強いイメージが崩れず良かったと思います。 一方、ルーキーのヒロインは、いい意味で漫画チックな存在でした。 真面目に意見してしまえば、なぜ彼女だけヘルメットを被っていないのか?という疑問が頭に浮かぶわけです。 ・・・実に愚問です。それは、漫画だからです!華がなくなるからです!可愛いからです! メットを取らない主人公、そして、メットを被らないヒロイン・・・絶妙なバランスでありました。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-05-09 22:07:16) |
15. 地獄でなぜ悪い
《ネタバレ》 この監督さんにしてはかなり一般向けに歩み寄ってるような気がしましたが、最後の展開でノンストップはじけ飛び・・・あれが上に吹っ飛んでからは、もうどうにでもなれ状態でした。 真面目に作っても面白くなりそうな内容でしたが、完成間近の絵画にあえてペンキをぶっかけるような潔さ! そのハチャメチャなスピード感…嫌いじゃないです。 主要キャストは誰もが光っていましたが、特に長谷川博己の知らぬ一面が見れたことが良かったですし、二階堂ふみについては今後の活躍にますます期待が膨らむこととなりました。 いやはや、この作品で真面目に感想書いているのもバカバカしい! まさに、バカになれ!とことんバカになれ!こっちも無茶苦茶返しで、なんだか5点より上はやりたくない! [DVD(邦画)] 5点(2014-04-06 21:40:40) |
16. JUDGE/ジャッジ
1年に数回、DVDレンタル料の数百円ですら支払ったことを悔やむ作品に出くわしますが、本作がまさにそれでした。 開始早々から目に余るチープさ加減にガッカリ。褒めるところを探すのが難しいです。かと言って、駄作によくある突っ込み所満載の面白さもありません。 1時間ちょっとで終わったのがせめてもの救いですが、それでも長く感じました。 [DVD(邦画)] 1点(2014-04-06 15:19:08) |
17. 縞模様のパジャマの少年
《ネタバレ》 戦争の理不尽さを訴えたいのはわかりますが、子供を利用した無理な設定はいただけません。 実際のところはどうか知らないのですが、子供連れであんなところに一緒に住むことがあったのでしょうか? また、子供が易々と誰にも見つからず網をかいくぐっていけたのでしょうか? そういった不自然さが気になってしまい、どうにも作品に入り込めませんでした。 [DVD(字幕)] 4点(2014-03-30 09:16:11)(良:1票) |
18. ショーン・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 わざわざゾンビ物に手を出すことはないのですが、この作品はタイプが違うとのことで鑑賞しました。 悪趣味すぎると思えるシーンもありましたが、これくらいお馬鹿にやってくれないと見た甲斐がありません。 仲間が死んでいるのにハッピーエンド風情に終わらせているのは許せん!…なんて思ったのも事実なんですが、生真面目に見たら負けですね、こういうの。 [DVD(字幕)] 6点(2014-03-30 09:15:17) |
19. 11:14
《ネタバレ》 ミステリーのコーナーに置いてあったんですが、どちらかと言えば悪趣味なコメディ。 人が死んでいるのでコメディと言い切るには後ろめたさがありますが、これも因果応報ということで…(^^; 時間軸をうまく使った面白さはありますが、如何せん作品として小粒感は否めません。 上映時間は短いので気楽に見る分には苦にならないと思います。 [DVD(字幕)] 5点(2014-03-05 23:06:31) |
20. 七人の侍
邦画嫌いだったためこの作品を見るのが今更初めてです。 また比較的映画を見てるにもかかわらず三船敏郎の演技を今更初めて拝見しました。 まるで漫画に出てきそうなふてくされた表情が印象的で脳裏に焼き付いてはなれません。 ほんとインパクトが凄い。もっと見てみたいと思います。 内容云々について書き連ねる資格は私にはありません。 こんなレベルの私ですが、今後もレビュー投稿することをお許しください。 [DVD(邦画)] 8点(2013-12-01 16:20:27) |