1. シェルブールの雨傘
《ネタバレ》 この演出にする為にこの話を選んだのか、この話だからこの演出にしたのか。 どちらにしても役者の台詞が全編歌になっているという映画としては希有な演出方法にバッティングさせないという意味では本作ぐらいの話が調度良かったのではないかと思います。 発想としては特徴的ですが造りとしては余り丁寧さを感じる事が出来ませんでした。 冒頭のタイトルバックの俯瞰の映像でカメラの存在を感じさせる雨垂れを見て「初っ端から結構雑だなぁ」と思ってしまいましたし、シークエンスが変わる場面々々でも編集のタイミングが抜群に悪い所があるので全編歌っているミュージカルなのにテンポの悪いものになってしまっています。(後半になると幾分改善されてきます) 作中で歌われている曲も主役の2人が駅で別れるシーンのものが良かったぐらいで、その他の曲は殆ど印象には残りませんでした。 勿論私がフランス語を殆ど分からないという理由も有りますが(サルとサバぐらい…)、メロディーというより台詞に対して音程を不自然に上下させているだけではないかという所が多々あったと思います。 また、映像ではセットや衣装の色に拘っていたと思うのですが、それらを強調させたいが為にべったりとした正面からの工夫のない光の当て方になっていたので、奥行きの感じられない教育テレビの人形劇の様な安っぽい画になってしまい色見だけが無駄に散らかっていた印象でしたし、壁紙と衣装をシンクロさせても、そのアイデア以上の効果を感じる事は私には出来ませんでした。 ラストのガソリンスタンドでの雪と建物の白と夜空の黒に差し色の様に原色をポイントで配した画は唯一非常に美しかったです。 最終的な印象としては、音楽と映像による演出を軸にした作品だと思うのですが、それが活かされているシーンがあまり無く実験的な試みとして終わってしまっていて演出というレベルにまで具現化されてはいない様に思いました。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-06-24 21:55:59) |
2. ジャッカルの日
《ネタバレ》 ドゴール暗殺計画という設定によりストーリーの結末は決まってしまっているので本作は雰囲気とテンポの良さで見ている者を引き込んでいきます。 一見、ジャッカルの後塵を拝しているように見えるルベル警視ですが、自分の足りない所は信頼できる部下や外国の警察への協力要請を請う事によって確実に暗殺犯の包囲網を徐々に狭めていく彼の捜査にはほぼミスは有りません。 一方のジャッカルはミスを重ね少々計画にも強引な所も有り、誰かが捕まれば即中止と言っていたにも関わらずにハンドルをフランスに切った時には恐らく彼の中で感情的な何かがそのような決断をさせたと考えるとプロとしての資質に幾分疑問を感じますが、柔らかいが自信に満ちている物腰から来る彼の持っている雰囲気の良さに魅了されていきます。 物語を展開させていく上でジャッカルの幾つかのミスや判断の甘さが引き金となるので仕方が無いのですが彼の雰囲気で相殺し、敏腕刑事とも言えるルベルをパッとしない容姿(そこが逆にかっこ良かったりもします)にする事で彼等のパワーバランスを上手く取り、最後まで2人の静かな攻防から来る緊迫感を持続させる演出による描き方は見事です。 また、画の中の被写体の行動に躊躇や淀みが殆ど有りません。 そんな内容に呼応するかのように編集でのカットのタイミングが早め早めとなっているのでテンポが良いものとなり、映像的な派手さがないにも関わらず作品に集中出来ます。 ジャッカルとルベルの登場シーンも普通ならもう少し印象的にしても良いと思いますが、何のドラマ性もなくしれっと画面に現れます。 ラストではジャッカルは射殺され埋葬されて、それを見届けたルベルが去っていきます。 それら一連のシークエンスも淡白に描かれ、フェードインからフェードアウトするような流れの中に彼等2人の存在感が逆に印象に残り、それがそのまま作品の印象強さに昇華されているように感じられる渋めの良作だったと思います。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-10-25 13:52:21) |
3. 地獄の黙示録
《ネタバレ》 魅力的な人が沢山出てきます。 同じくらい狂った人も沢山出てきます。 そして善い人は皆無だったと思います。 それらが不自然と感じずに観賞出来る程に戦場の狂気が自然に描かれていたと思います。 ヌン川を遡上して行くに連れ状況は混沌としていき、人の傲慢とも言える欲望の本質から人の恐怖の本質へと移行していく様は精神的な圧迫を感じさせるのと同時に物事の本質に近づいて行くような期待感を増幅させてもくれます。 また、指揮官も既に居ないような危険地帯の最前線、ド・ラン橋の塹壕の中で戦っている兵士達がほぼ黒人兵だけ等、細かい所の描写も俊逸です。 私の考え自体が浅いのかもしれませんが作品にそれ程難解さは感じられませんでした。 「王殺し」などの神話的、哲学的なサブテーマを詩的な表現で装飾しているもののカーツがカンボジアに彼の王国を創った理由や動機なども常軌を逸しているとは言え納得できるものでしたし彼の言動も難解な言い回しや極論では有りますが破綻までのレベルにはいっていないように感じます。 真の強さを理解し、その強さに従った行動により軍と決別し、ジャングルの中で完全に現世からも解脱出来ずに息子を気に掛け、欺瞞に満ちた軍の偽りに強い憤りを覚えてしまうカーツは王国の支配者というより崩壊寸前の不安定さを孕んで彷徨いながら自らの死により崩壊を免れようとするパラドックスの中で自分で決着を着ける事が出来ずに『その時』をひたすらに待つ事しか出来ない歪な思考に囚われている戦争の犠牲者ようにも見えます。 士官学校を首席で卒業したスーパーエリートでしかも人格者と言われたカーツですが軍への不満を抱えても戦争そのものへの否定までは至らずに戦争の中で答えを見出そうとしている様は生き方は全く違いますが、戦争そのものをライフワークとして楽しんでいる感があるキル・ゴアとそれ程違いがない戦争依存者という印象を覚えました。 しかし、本作の魅力はコツコツと積み上げた小難しい理屈を一瞬で吹き飛ばしてしまうような迫力ある映像と印象的な音楽に有るように思えます。 各シークエンスでまずインパクトの有る遠景のカットで見ている者の意識を釘付けにしておいてからグイグイと容赦無く抉るように寄っていくカメラワークは分かり易さと同時にこの作品が持っているスケール感の大きさと臨場感を味わう事が出来ます。 また、ワルキューレの騎行を単なるBGMとして使うのではなく実際に戦場で流しているという演出にキル・ゴアを通してのコッポラの狂気を感じます。 全体としては脚本が幾分散漫な感がありますが映像が持っている力を教えてくれる本作は映画としての魅力は十分に有ると思います。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2015-09-12 18:06:14) |
4. 新選組(1969)
《ネタバレ》 馬上から切りつける殺陣のシーンや、伊東甲子太郎暗殺場面での一連の剣捌き等は流石に見ていて迫力を感じますが、動きが無くなり台詞メインになると三船敏郎さん演じる近藤勇は途端に硬くなります。 近藤勇の持っている素朴で愚直というイメージや、芹沢鴨が死んで新選組のトップになり、逆にその立場に縛られて苦悩している様な硬さではなく役者としての幅の無さを見せられている様でした。 三船敏郎さんの演技は体の動きと連動した時にその良さが発揮される様な気がします。 局長になった事をゴールと考えた芹沢とそれをスタートと考えた近藤の相反する様相を写した前半が私にとっては見所でした。 ガチガチな三船敏郎さんに対して、やりたい放題の芹沢を演じた三国連太郎さんのアウトローっぷりは見応えが有ります。 芹沢が暗殺されてからは個人的には可もなく不可もなくといった印象でした。 しかし、全体的には脚色を混じえながらも幕末日本の内戦と新選組の内ゲバをバランス良く描いていて見易い作品になっていたと思います。 埃まみれの着物で京の街に居を構えた時の結束力のあった新選組が、隊を纏めるために厳しい局中法度を設けて、着る物も良くなっていくのに隊内が最後までバラバラだったのは皮肉な事です。 最後に他のレビュアーの方も書いていた様に三船敏郎さんを近藤勇に据えた事で配役全体の年齢層が高くなってしまい、幕末という時代を駆け抜けたというよりも、時代とがっぷり四つを組んでしまっている位に風格を感じてしまう新選組には感情移入するのが難かったです。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-06-07 21:08:38) |
5. 幸福の黄色いハンカチ
《ネタバレ》 赤いファミリアで旅をする三人組の微妙な関係が非常に魅力的でした。 刑務所から出て来たばかりで色々な意味で人の温もりが一番必要なおじさんに若い男女が色恋トラブルで喚き散らしていれば健さんじゃなくてもバドミントンのラケットを持って説教したくなる気持ちは分かります。 武田さんと桃井さんの濃すぎるキャラは食傷気味な所も有りましたが、作品を引っ張って行くには十分ですし、この2人でなければ違うものになっていたと思います。 夕張の街を走り回り、大量の黄色いハンカチに気付き、その下での勇作と光枝が再開した一連のシーケンスは見せ方も素晴らしく、高揚感と感動を同時に味わうことが出来ました。 衝動的に殺人まで犯してしまった勇作を受け入れる光枝の姿は、罪を犯したどんな人間でも再起の機会はあるのではないかという監督の人間愛の様なものを感じました。 脚本や俳優さん達は非常に面白く俊逸な作品でしたが、映像等が気になってしまいました。 寅さんと違うタッチで描きたかったのかもしれませんが、粗いカメラワークやアングルは勇作と光枝が再開したシーンの2人のロングショットをアオリで撮っているカットなど良い所もあったので残念でした。 画的に動きや勢いを出したかったのだとすれば、失敗の部類に入ると思います。 必要無いカットや稚拙ともとれるカット割り等も目立ちましたし、音楽は時代を差し引いたとしても決して良くは無かったと思います。 キャラの濃い3人を乗っけて、脱輪して抜け出した次の瞬間に干し草に突っ込んだり、たこ八郎さんの頭とボンネットで勝負させられたり、最後にはラブホの代わりになっていたフロントグリルに穴の空いた赤いファミリアが愛おしくも感じてしまいましたし、名前がファミリア(家族)って何だかほのぼのしてしまいます。 邦画のロードムービーは余り見ていませんが、その中でも心に残る気持ちの良い作品でした。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-12 19:32:39) |
6. 昭和残侠伝 死んで貰います
《ネタバレ》 この手の任侠映画をちゃんと丸々一本見たのは初めてでしたが、かなり良かったです。 役者さん達の着物の着こなしや台詞の日本語が自然で美しく、見ていて気持ちが良かったです。 任侠映画の必須項目である義理や人情をこれでもかというくらいに全編を通して表現されていますが、教訓としてではないので説教臭くなること無く見ることが出来ました。 女将さんが義理の息子と知りながら接していたことや、駒井から幾太郎を守るために秀治郎が叱責し、更に秀治郎を守るために重吉が飛んで来てぶん殴るシーン等は逆にストレート過ぎて妙な安心感と同時に心に響くものがありました。 駒井が勧進帳の富樫左衛門になる訳が無いのは解っていますが最後まで本当に嫌な奴でした。 諸角さん、良い意味で最悪です。 湿っぽい浪花節の中で長門さんのコメディリリーフ的なひょっとこの松は非常に効果的でした。 12年間位の話ですが急ぐ事無く調度良いテンポで、シンプルですが一つ一つの内容を丁寧に描いていたのでとても見易かったです。 秀治郎が幾太郎に初めて出会ったのも雨、刑期を終え再開したのも雨、警察に連行され離れ離れになるラストのシーンも雨、日本人には『雨』という情景だけで伝える事が出来るものがあると思いました。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2015-05-03 19:23:43)(良:1票) |
7. 少年H
《ネタバレ》 原作は瀬能河童さんの少年時代の回顧録で私は未読ですが、終戦の日に笑顔で「戦争が終わって本当に良かった。」と中学生の瀬能少年が言ったり、外国人のお客さんが居たとはいえ彼の父親が妙に時勢を達観していたりと、戦中・戦後を経験していない自分でも少々疑問に感じてしまいます。 毛の生えた大人が真剣に語ってはいけない様な作品に思えてしまいます。 大人である私ですが、精神年齢や前頭葉の中身の関係で子供向けの映画やゲーム等もビザ無しで受け入れ可能ですが、本作を見終わった時には残念ながら感想という様なものはほぼ無く、レビューを書く為に思い返すと体の内側が痒くなるような居心地の悪さを感じてしまいました。 無理矢理に結論付けるならば、主人公ほどの少年少女が見てもいいし、見なくてもいいし、どんな感想を持っても良いと思いますが、そこには余り長い間留まっては居ないほうが良いのかなぁ…、なんて勝手に思ってしまいました。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-05-01 20:13:36) |
8. 沈まぬ太陽
《ネタバレ》 JAL…あっ、ごめんなさい。NALは動物園の動物の様でした。 獲物を狩る努力ではなく、国の役人という飼育員から補助金という餌を貰い、それを奪い合う事に力を注ぎ、余った餌は飼育員の私服のポケットに返すといった印象です。 組合長の恩地の運行安全の為に賞与を上げるという理屈も詭弁に聞こえました。賞与アップと運行安全は直接繋がらないと思います。 もし、本気で安全性向上を考えるのなら、賞与の差額分で整備員を増やしダブルチェック体制を取るとか、整備機材などの設備投資に廻した方が現実的だと思います。 市場からの売上げのみで運営している一般の会社から見れば、労使交渉も含めて、JAL…あっ、ごめんなさい。NALは、お気楽な会社ごっこです。 作品自体は原作未読という事もあり楽しめました。長尺な時間も気にならず、役者さんの演技や配役も良かったと思います。 宇津井健さんの演技は安定していましたし、憎しみを持って見てしまうほど三浦友和さんも仕上がっていたと思います。 恩地が息子と牛丼を食べているシーンや、娘婿の親と喧嘩して手を繋いで奥さんと戻るシーンは良かったですし、特に八木の転落していく過程の中で、組合運動で自分が輝いていた頃の写真を縋る様に見つめ、現実から逃避している姿は、私も八木と同様に、主人公の様に強い人間ではないので目が潤んでしまいました。初めて香川照之さんという役者さんが良いと感じました。 映像に奥行きが無くのっぺりとしたカットが多い印象でしたが、社会派ドラマとしてなら許容だと思います。 唯一CGが悪い意味で際立っていました。調子が悪かったのでしょうか。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2015-04-13 15:49:34) |
9. 七人の侍
《ネタバレ》 様々な映画の要素を真っ暗な部屋にある鍋の中にドバドバッと放り込み、ぐつぐつ長時間煮込んで電気を点けたら凄いのが出来ていました、という作品ではないと思います。 3人の凄腕の料理人がレシピを書き、その中の1人の天才が最高のシェフを集め、最高の厨房で最高の食材と最高の調理器具を使い、たっぷり時間を掛けて完成させた最高の大衆料理の様な作品だと思います。 時は戦国時代です。槍一本、己の武勲で素浪人から一国一城の主にも成れるようなジャパニーズサムライドリームの真っ只中で「ゴハン奢るから、野武士やっつけて」って言われても断られるのは当然です。ハイリスクウルトラローリターンです。 しかし、何時の世にも実利を選ばない奇異な人は居ます。20億円以上のオファーを蹴って4億円の年俸に応えるプロ野球のピッチャーのように…。 難航する侍集めをおざなりにせずに、時間を掛けて描くことにより、当時の世相や百姓が侍を雇うことが如何に無謀な事であるかを理解させてくれますし、それぞれの侍のキャラクターの説明や、彼等の個々の行動の説得力にも繋がります。 また、後半の怒涛の乱戦での決して大団円といかない結末に対する濃厚な前フリとも言える巧妙なプロットになっているとも思えますし、これらをサラッと描いていたら底の浅い作品になっていたと思います。 私にとって最高の作品のひとつですが、完璧なそれでは有りません。粗はあります。古さも感じます。しかし、それらを軽く凌駕する高揚感だったり、突き抜けたカッコ良さや、感情をジャイアントスイングされるようなダイナミックさがあります。 要因として特筆すべきは三船敏郎さんの演技力です(勿論、他にも沢山の要因は有りますが、書いていたらきりが無いので…)。 まさに水を得た魚のようにフレームの中を縦横無尽に動きまわり、台詞も何を言っているか聞き取れないほど吠えまくります。 また、彼が劇中で見せる豊かな表情や子供達を相手にしての演技などは、彼自身の人間的魅力とも感じさせられます。 しかし、彼がどんなに全力で演技をしても、決して画面からは窮屈さは感じません。三船敏郎さんの激情を伴った演技を、勢いそのままに映画に昇華させる黒澤監督の懐の深さは、孫悟空とお釈迦様の関係のように感じました。 本作のスタッフやキャストの方々へ、「七人の侍」を作って頂きありがとうございました。 [DVD(邦画)] 10点(2015-04-12 12:35:53) |
10. 新幹線大爆破(1975)
《ネタバレ》 勢いや迫力というものを非常に感じる作品でした。役者さんが単に演じているというよりも、自分の進むべき方向を理解していて、熱く激しく演じているという印象でした。 パニック映画としては話の設定や緊迫感などは楽しめましたが、サスペンスとしては脚本が雑に感じました。 見終わった時の高揚感と同じ位に、その雑な印象が残ってしまい残念でした。 また、運転指令長の倉持が国鉄の良心の様に描かれていますが、総局長のゼロ地点停止に対する彼の異議は正しかったのでしょうか。 現場指令責任者として異議を唱えるのならば代案を提示するべきで、彼にはそれがあったのでしょうか。 あの時点で、指示通りにしない警察に対して犯人は電話をしてくる可能性は? 仮に犯人から電話があり「爆弾は1つだけだから止めても大丈夫だよ。」と言われても信用できるのか(爆弾脅迫犯が信用足りうる人物なのか)。信用しない場合は国鉄・警察側で2つ目は無いという事を停車するまでに証明出来るのだろうか? 電話が無い事を見越して、福岡到着までに自力で2つ目の爆弾を発見して解除できる見込みがあるのか? 仮に2つ目の爆弾があったとして、それを解除出来たとしても3つ目の爆弾が無いという保証があるのか? これらを鑑みると、何処かで必ず新幹線を停止しなければならないのだから、ゼロ地点停止か、否かの決断はどちらにせよギャンブル的要素が含まれると思います。そうなると、無駄な二次災害の可能性を避け、田園地帯でのゼロ地点停止は正しかったのではないでしょうか。 倉持の考えは、単に決断の先送りのように見えてしまいます。 責任者の仕事は、状況を的確に判断し、決断を下し、その結果に責任を取る事だとしたら、彼は一つも出来ていないと思います。 司令室で指揮を執っていたにも関わらず、状況を把握できずに、決断は総局長に押し切られ、しかも彼に「私が責任を取る。」とまで言わせています。 倉持は感傷的に辞職願を申し出ていましたが、私が上司だったら更迭です。責任者の器では無いと思います。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-04-11 16:32:57) |