1. シティーハンター(2024)
《ネタバレ》 数年前から鈴木亮平さんにどハマりし、今回このケチな自分がネトフリを契約して観てみました。「シティーハンター」や「キャッツアイ」はまさに世代ですが、マンガの実写化は大抵B級、C級に成り下がるので正直好きではありません。マンガの実写化で成功したのは「海街diary」くらいじゃないかと。すみません、独断です。ちなみに、海街にも亮平さんは出ています。 で、今回はシティーハンター大好き人間、鈴木亮平さんが満を持して出演した作品とのことで、まずB級感はないと思っていました。インタビューを見ると企画段階から参加しているとのことで、初段階では「政治家のスキャンダルをもみ消す」と言う話だったそうで「それは違う。原作に忠実でなければファンは納得しない」と進言されたそう。そうよね、獠ほどの人がそんなちんけな「XYZ」に心震えるわけがない。ビジュアル的には、やはり2次元イケメンと生身の人間では同じにはならないけど、ご本人がこだわった「獠ライン」を見事に作り出していました。元々頬骨は高めの人だけど、頬から顎にかけて「だけ」落とすって、何をしたらあんな顔だちになるのだろう。原作はかなり前のものだけど、それをしっかり現代の新宿に落とし込み、サブカルも取り入れて無理のない設定になっていました。ちなみに、原作はアニメを少し観た程度でマンガは知りません。槇村が亡くなるシーンでは、原作では香はいなかったそうですが2時間弱の枠内に収めるには、そこに香を立たせ、獠と親しくなる工程を作り上げたとのこと。あのシーンはどうしても雨の存在が必須で、スプリンクラーを利用したんだとか。やはり制作側に愛があると、おのずと作品のクオリティは上がります。コスプレ会場の蠍との一戦はどうしてもマンガ感が抜けませんが、そこを考えてのコスプレ設定だったのかなと。あと、くるみ役の彼女。演技がんばっていたと思いました。今日日(きょうび)グラビアアイドルもお芝居ができないと生き残れないですからね。 まぁそんな細かいことは抜きにして、これは鈴木”冴羽獠”のかっこいいアクションを愛でる作品だと思います。ラストのクマちゃんとの対決は長尺で、ちょっと飽きましたけど。いやでも、目を閉じて銃をバラす、組み立てるを何度も練習しただけあってマガジンを同時に2本差し、両手で「ガチャッ」と構えるシーンは悶絶ものでした。俳優とは、できそうにないことを体現する仕事なんだと思いました。自分があれを試して、できるとは思えない。鈴木さんと言えばどうしても肉体美とか、体重の増減ばかり言われますが、他の方も書いている通り、ところどころ発声が神谷さんなんですよね。特にラストの「香ぃ~~」の声。ファンと、自身の作品へのリスペクトを感じました。2作目あるのかわからないけど、亮平さんとて人間なので早めに作らないと体力的に大変かも知れないと余計なことも考えました。森田望智さんもかわいらしく、作品世界を知らない世代なのにしっくりはまり込んでいて、原作を研究されたんだなぁと感心しました。それにしても、ほぼ無名だった頃の亮平さん。あの「ガッチャマン」に出てるんですよね…彼の性格を考えたら、あれはあれで一生懸命だったはずですが。作品に対する思いで、こんなに差が出るんだな。制作者の気持ちって大事だなって思いました。 [インターネット(邦画)] 8点(2025-03-23 12:00:48)★《新規》★ |