1. シャイニング(1980)
内容からして、ジャンル的にはホラー映画としてみると稚拙すぎる(個人的には評価は大幅に落ちる)ので、ちょっとオカルト味もあるサイコサスペンスといった方が、しっくりくるこの映画。やはり、ホテルの閉塞的空間だけじゃなく、時間が止まったかのような厳冬という季節の設定、そこに、ひと家族以外存在しない孤立感の恐怖と、そんな場所で、誰にも助けを呼べない状況なのに、じわじわ狂いゆく父親の存在を、ずば抜けた映像美とともに進行するストーリーは印象的。ただ、わずかに垣間見えるオカルト色は、今思えば、別に無くてもいいような気がする。それ以外の部分だけでも充分怖く、サイコサスペンス映画として完成しているので。 8点(2003-06-14 16:51:24) |
2. ジュラシック・パーク
映画が新機軸のCGを本格的に導入し始めた時期の作品だけあって、初見の時は、そのインパクトはかなりものだった。だが、繰り返し見るうちに、なんだが、CGの実験作品だったような価値しか見出せなくなった。エンターティメント性はあるが深みがないし、子供騙しのように感じてしまう。案の上、シリーズ化され、ますます自虐的に陳腐になっていった。最近のスターウォーズの作品にも言えるが、時代が後押しするハイテクな技術ばかりが先行し、大切な手作り感という温かさを失いつつあるような気がする。個人的には、恐竜という地球の過去の生き物に果敢に挑戦しておきながら、白々しい生命感と躍動感に欠けた、無機質な空気しか漂っていない寂しさにため息が出た。 2点(2003-05-04 20:25:29)(良:2票) |
3. シティ・オブ・エンジェル
天使をテーマにするなら、もっと崇高で清純な雰囲気を出すべき。天使のくせに女の体を欲しがる展開なんて、下劣すぎ。 0点(2003-05-02 21:40:47) |
4. 死霊のはらわたII
サム・ライミは本当はこういう映画を作りたかったのだろう。もともと、前作もコメディ的感覚があったのは事実。今回は、その笑いの要素を大爆発させたブラックコメディの傑作。なんといっても前作ではブルースの恋人へのペンダントに異様に執着し、涙する姿が滑稽だったが、今回も"泣き虫ブルース"に大爆笑。ひとりでにピアノの鍵盤が曲を奏でてるという不気味であるはずのシーンで、その超常現象そっちのけに、その曲に感傷的になり、ポケットに指を忍ばせペンダントを見つめて悲しむ姿が最高! 全体の構成は、少し色んなものを詰め込めすぎた感が否めないし、ラストのオチもいまいち。でも、とくに前半のブルースの一人芝居の連続はドダバタコメディ的でかなり楽しめる。 7点(2003-04-26 19:58:33) |
5. ショーシャンクの空に
自分だったら、調達屋に何を調達してもらっただろう。グググっと自殺を思わせておいて、(ロープなどの小道具をさりげなく映し)脱獄へと結末を描く意外性には、驚かされた。全編に渡って、閉塞的空間の中で描かれる生々しい群像劇を、したたかな主人公を中心に、これほど感動を生む作品は他にない。すべてが最高。 10点(2003-04-25 05:57:41) |
6. 死霊のはらわた(1981)
ふつう、極限の状態で、恋人をそこまで想う余裕があるかと思うほど、しつこく恋人にプレゼントしたペンダントに執着する主人公の行動に爆笑しまくり4点、残酷描写は、時代を感じさせるが、スピード感があり1点、S.EやBGMも一聴すると、適当で安っぽい感じだが、よく聴くと、場面場面で恐怖演出にがんばっているかもで1点。最後に、健闘むなしく翌朝亡くなった?主人公含め、5人に冥土の土産として1点。 7点(2003-04-24 20:38:10) |
7. ジャック・フロスト/パパは雪だるま
単純に感動できる作品。ファミリー映画としては秀作レベルでしょう。ただ、雪だるまの表情が結構豊か過ぎて、逆に気持ち悪いと思うシーンもある。 7点(2003-04-22 20:21:31) |
8. 十二人の怒れる男(1957)
やはりこれからも史上に残り続けるだろう不滅の傑作。特にあれだけの白熱した議論のあと最後の最後で陪審員の名前を確認するだけで別れるラストの場面は、映画史上最高の名場面のひとつと言えよう。これ以外にも、名場面は数多いし、演出は、生々しさを見事なまで、抉り出している。特に、この作品の演出で気に入っているのは、夕立が来る場面です。密室内の議論は少しづつしか進展がない中、外の天候は急に変わる。この室内と外の変化の誤差が、現実感をかなり出している。こういった何気ない演出の積み重ねが、この作品を不朽の名作に作り上げていると思います。 10点(2003-04-18 20:56:34)(良:1票) |
9. シザーハンズ
とても切なく美しいおとぎ話みたいで、最初に見たときから非常に気に入っている作品。何度観ても、泣けます。ティム・バートンの他の作品は、あまり好きではないけどこれは文句なしの傑作だと思う。 10点(2003-04-18 20:24:47) |
10. シンプル・プラン
一番まじめなはずだった人間が・・・ついには殺人まで。人間の欲望の恐ろしさを巧みに描いていて好感が持てた。 8点(2003-04-18 20:18:59) |