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1.  スーパーサイズ・ミー 《ネタバレ》 
観る前は馬鹿にしていました、しかし観終わった後に反省しました。一ヶ月、一日三食マクドナルドだけを食べ続けたらどうなるか?そりゃあ体を壊すに決まってる、結果は目に見えてる。…それでも、そうとは分かっていてもまさかここまで自分で衝撃を受けるとは思ってもみませんでした。例えば劇中で問題として取り上げられた(というかそもそもこの実験のキッカケとなった)、二人のティーンエイジャーの女の子が自分らの肥満をファーストフードのせいにしてマックを訴えたという事件。過去に自分もぼんやりと聞いたことがあって、その時は本編でインタビューを受けていた人たちと同様「そんなの自己責任だろ!」と思ったのですが、今になってみれば「果たして本当にそうなのか?」と疑問を感じるようになりました。当然責任の大部分は太ると分かっていながらもバーガーを食べ続けた二人が悪い、法廷で彼女らの言い分が受け入れられなかったのも尤もなことでしょう。しかしながらそういう事態が起こり得る環境を作り出してしまった企業の方にも少なかれ問題があるのではないか?日本でも毎週のように新聞の中に折り込まれているクーポンのチラシや、幼少時期からの刷り込み等、一部の考察には完璧に賛成は出来ないものの「成る程な」と思った。一見無関係に思えるアメリカに於ける学校給食の実態や、現代の堕落した食生活にまで問題を絡めていく構成は実に見事で、この監督もよくやるな~と思わず感嘆してしまいました。僕もマックが好きでよく食べますが(と言っても一ヶ月に1~2回だけど)、これからは本気で控えようと思いました。この映画を観てからは健康的な食事を心掛けるようになったし、毎日運動も欠かさなくなった(笑)「あーあ、鵜呑みにしちゃって」と笑われるでしょうが、この映画に描かれていることが事実である以上、もはや行動に移さずにはいられないのです。そしてそういうことを自らの身体を使って証明させた(本当に一ヶ月間マックだけを食べ続けたのかどうかは不明だけど)監督のモーガン・スパーロックには敬意を表さずにいられないのです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-03-30 17:56:31)(良:1票)
2.  ストーカー(1979) 《ネタバレ》 
成る程、ほとんどの人が最後の部屋まで辿り着けないのは途中で眠くなってしまうからですか。と、冗談はさて置き、これほどしんどい映画もありませんでした…。恐らくはもう二度と観ないでしょう(とは断言できないものの)、本当にただ散歩しているだけの映画ですからね。↓【エスねこ】さんの仰る通りまさに命がけのピクニック。たまに横になってゴロゴロしたり、たかがトンネル如きでビクビクしてんじゃねえぞ!と思わず喝を入れてやりたくなりました。しかし物語前半の廃墟のイメージには思わず失神しそうになるぐらいの美しさ。ユーリ・ノルシュテインの『アオサギとツル』、もしくは『話の話』を彷彿とさせます。劇中にはハリウッド最先端のCGや超自然現象も無く、特別凄いセットが組まれているわけでもないのにそこには確かに"ゾーン"という聖域があり、その奥には何でも望みが叶う"部屋"が存在するという圧倒的なリアリティが備わっています。よくよく考えてみればこれほど馬鹿らしい話もありませんからね、大の大人三人が子供騙しのトラップゲームに参加する。それなのにここまで観客を自分の世界へと引きずり込んでしまうタルコフスキーってやっぱりヤバイ。最終的には自分もゾーンに魅せられてしまいました。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-09-02 19:06:06)
3.  スター・ウォーズ/クローン大戦 <TVM>
よっぽどスターウォーズが好きな人以外は観なさそう…、と言うか逆にスターウォーズ嫌いの人が観たら拒否反応を起こしそうなほど濃い内容がギッシリと詰まったアニメです。本編はVol1、Vol2と合わせて約三時間弱と体力的にも辛そうですが、僕個人としては意外とあっという間でした。最初のボリューム1の時は個々の時間も短く意味の無いエピソードの羅列に思えたのですが、ボリューム2になってから俄然面白くなってきます。やはり何と言っても本作の最大の見所は、映画では語られることのなかったジェダイやサブキャラたちの活躍でしょう。実は鬼のように強かったグリーバス将軍やメイス・ウィンドゥなど、はっきり言って映画よりもムチャクチャやっています(笑)。かく言う自分もこれを観てすっかりシャアク・ティーのファンになってしまいましたが。ライティングは極めて太くひたすらダイナミック、繊細さの欠片もありませんがアクションシーンにおいては映画に勝るとも劣らない迫力があります。C-3POの金メッキ・エピソードやアナキンの最終テストなど興味深い場面も多く、そして何より「クローン大戦」というタイトルの通りトルーパーたちの戦いが熱いです。彼らの勇姿を篤と見届けよ!(何だかんだ言ってエピソード3よりも高い点数付けてしまいました(^^;)
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-08-29 14:18:21)(良:1票)
4.  スウェプト・アウェイ 《ネタバレ》 
「なるほど、これはラブストーリーだったのか」とようやく後半になってから気付く。終盤のピュアな展開には心打たれましたが(単純?)、如何せん前半のテンポの悪さと中盤の意味不明なSM趣味が気になります。あそこはお得意のガイ・リッチーテイストでもうちょっとサクサクッと進めて行ってもらいたかったのですが。海の映像の美しさが際立っていたのと、それからエンドロールの出現の仕方は秀逸です。オリジナルを観ていないので何とも言えませんが、個人的には世間で言われている程そこまで酷い作品だとは思いませんでした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2005-04-16 19:23:29)
5.  素晴らしい風船旅行 《ネタバレ》 
来たー!癒し系映画の真骨頂。近頃は心身共に疲れているので何か美しいものでも見て 気持ちをリフレッシュしなければ、ということでこの『素晴らしい風船旅行』を観てみました。いや~、本当に素晴らしい映画ですね。時にはゆったりと、また時にはダイナミックに動く俯瞰カメラの映像にはまさに脱帽。はっきり言って『WATARIDORI』よりも「一体どうやって撮ったんだ?」と思うシーンが満載。しかし気が付けばムニャムニャ…なんてことにもなりかねないから怖い。怖いと言えば一回目の着地の時になかなか気球から降りられなかったり、車の手放し(なんてものじゃない)運転や、小型の気球が爆発したかと思えば次のカットでは森が燃えていたりと、けっこうハラハラ・ドキドキの連続でもあったりする。そして極め付けはラストの決死のダイビング、ある意味息も付かせぬ展開とはこのこと。もしもこのサイトに美観評価なんていうものがあったら確実に満点でしょう、少なくとも鑑賞後の後味は絶対に8点以上。風に飛ばされた洋服が空中でヒラヒラと舞うシーンは、まるで陽気なゴーストが空の上を泳いでいるかのようで楽しく印象的でした。
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-04-08 09:04:58)(良:2票)
6.  スチュアート・リトル2
何故だか心に残る映画。スチュアート、マーガロその他CGが良く出来ています。リアリティの欠片もないけど、実写に上手く溶け込んでいる。スチュアートの体は小さいながらもやることは大きいというシンプルなテーマにも胸を打たれる。ずーっと前に観てほとんど内容を忘れかけている1より好きかもしれません。クライマックスはいい年こいてハラハラしてしまった(まだガキだけど)。
[地上波(吹替)] 8点(2005-03-22 23:48:31)
7.  砂と霧の家
見る物全てが灰色に曇ってしまうような、そんなあまりにも悲しすぎる映画でした。個人的には「ミスティック・リバー」よりもこちらを推します。まるで善良な映画ファンとDVDの転売コレクターとの泥沼の戦いを見ているようでちょっと身につまされる…、というか痛ましい光景が続きます。全てを覆い隠してしまう霧、出てくる俳優が皆上手いというところも心憎い。ここまで完璧なのに何故アカデミー賞ではたった三部門にしかノミネートされなかったのかは解せないけど、美しくも苦い味が残る大傑作だと思いました。
9点(2005-03-08 14:06:11)
8.  スリーメン&ベビー
この映画を観て父性本能に目覚めてしまった…、赤ちゃんが憎めなかったので6点。
6点(2005-02-09 18:47:27)
9.  砂の城
コ・ホードマンの映画は温もりがあって子供も楽しめる一方で、ポエティックな面も持ち合わせていて大好きです。この映画では自分が子供の頃に遊んだ砂遊びを思い出させます。何でも自由自在に好きな物を形作ることができる砂、次の日に訪れてみるともう影も形も残っていない公園での砂場の光景と、最後の砂の城の運命がダブります。まるで一瞬の間の夢だったかのように…、子供心に想像力をくすぐられます。最初は不気味でグロテスクだと思っていた生き物たちにも次第に愛着が湧いてくるから不思議。
8点(2004-12-25 00:00:19)
10.  スプレンドール 《ネタバレ》 
個人的にあんな映画館なら毎日でも通いたい。最初は『ニュー・シネマ・パラダイス』の亜流みたいな作品かな?と思っていたのだけれど、ところがどっこい!『ニュー・シネマ~』に負けず劣らず素晴らしい作品でした(て言うか製作年よく見ろっての)。劇中には『メトロポリス』『プレイタイム』『アメリカの夜』と、映画ファン感嘆のラインナップが続々登場。映画館の隅にさり気なく『フルメタル・ジャケット』のポスターが貼ってあったり、ラジオから「カンヌで『甘い生活』がグランプリ受賞!」とか流れてきて当の映画の主演男優はどこかの映画館で館主を務めているという、エットーレ・スコラ監督の遊び心にも感服。ストーリーは如何に映画が素晴らしいかということを延々と語り続けていくような内容なんだけど、同じ映画ファンとして共感できるというか、登場人物の映画に対する愛と情熱について心揺さぶられる。スプレンドール座の映写技師演じるマッシモ・トロイージのマシンガントークには爆笑、そしてマルチェロ・マストロヤンニは改めて味わい深い俳優なんだなぁと再認識しました。作品全体にパートカラーを使っていたのは最後のシーンが撮りたかったからなのね、と思いつつもやはり感泣。今頃観ておいて何だけど、やっぱり映画ファンなら押さえておいて損はない一本だと思います。
[ビデオ(字幕)] 9点(2004-10-30 00:49:12)
11.  彗星に乗って 《ネタバレ》 
まずはオープニングタイトルのセンスの良さに脱帽。次いでセピアからレッドへ、レッドからグリーンへと変わる画面の色調にもうっとり。原作がジュール・ヴェルヌというだけあって(?)、ストーリーが上手い具合に荒唐無稽で面白いです。地球に帰れると知るや否や再び争いを始める辺りは「馬鹿だなぁ」なんて思いながらも、オチの方向性から「そっちの方に持って行っちゃうのね…」と暫し呆然でした(^^;。
7点(2004-10-16 23:50:30)
12.  素敵な歌と舟はゆく
「月曜日に乾杯!」よりも好き。この監督の映画って全然タッチが変わらないのねと思いつつも、ほのぼのとした幸せな気分になれる。劇中に出てくる鳥、犬、ボート、バイク、鉄道模型、ヘリコプターと何もかもが愛しい。これにはタチ的なセンスの良さがあります。
8点(2004-10-16 23:45:52)
13.  スクール・オブ・ロック
こういう純粋に面白いと思える映画に出会えることこそが、映画ファンとしての至上の喜びではないでしょうか。ジャック・ブラックはまさにハマり役で、デューイ・フィンのキャラクターは彼以外に考えられない。金八やGTOは嫌いだけど、こんな先生なら大歓迎だぜ!(但し音楽の授業だけでお願いします)
8点(2004-10-02 21:24:08)
14.  スターダスト・メモリー
ウディ・アレン好きには受けが良さそう。ただし興味がない人は・・・って、そんな人は初めから観ないのかな?僕はけっこう好きです。タイトルは日本語にすると「星屑の記憶たち」ってところでしょうか。まさにアレンの頭の中に散りばめられた様々なイメージが、一つの集合体となって一本の映画に掛け合わされているようです。それは回想であったり、はたまた幻だったりと。例えば劇中で主人公の監督がファンから「初期のコメディが好き」と言われるシーンがありますが、あれは実際にアレンが何人かのファンから言われた言葉だそうで、面白いからそのまま台詞として使ったそうです。本人自身が”最高傑作”と自負しているだけあって、ウディ・アレン映画の集大成という感じがしなくもありません。とにかくファンは必見です、これを観ないとウディ・アレンは語れないかも?
7点(2004-08-07 11:38:32)
15.  砂の女 《ネタバレ》 
砂が少し、また少しと崩れていく光景に異様な美しさを感じる。昆虫採集をしに砂丘へとやって来た一人の教師が、どういう訳か砂の穴の中に閉じ込められてしまう。そこにいた女の正体も謎だし、男を閉じ込めた張本人の人々がやけに親身というところも不気味。最終的に脱出することに成功した主人公も、結局はまた自ら穴の中に舞い戻ってしまう。穴を掘るという行為から、都会では見つけることの出来なかった自分の居場所を砂の中で見出してしまうというオチ。何か妙に”現実的”な感じのする話、順応するって怖い・・・。
8点(2004-07-07 22:42:55)
16.  醜聞(1950)
しごく普通な映画だが、これほど感動的な「蛍の光」は聴いたことがない。
7点(2004-05-18 21:53:14)(良:1票)
17.  スラップ・ショット
ただの暴力ホッケーとしか思えん。
6点(2004-04-12 20:48:32)
18.  ストリート・オブ・クロコダイル
「ストリート・オブ・クロコダイル」は自分のよく見る悪夢に似ている。得体の知れない恐怖、出口の見つからない迷宮。退廃的で寂れたこの世界にどこか居心地の良ささえも感じてしまう。自らが"大鰐通り"の一員になって永遠の時を過ごしたいです。しかしこんな訳の分からない話に原作があるというのがまた驚き、ちょっと読んでみたいです…。
[ビデオ(字幕)] 8点(2004-03-21 08:32:19)
19.  ストレンジャー・ザン・パラダイス 《ネタバレ》 
この映画の登場人物たち、1時間半の上映時間の中で楽しそうにしている場面がほとんど無い。さしずめウィリーとエディがエヴァのバイト先を訪ねて来たところぐらいか。後半のバカンスと言ってフロリダに行くシーンでも、全くと言っていいほどバカンスを楽しんでいる気配がなくて笑えてくる。そんな若者たちの日常を描いた映画なんてカッコ悪そうにも思えるけど(実際カッコ悪いっぽいけど)、ワンシーン・ワンショットが実に面白可笑しくカッコ良く、どの場面を取っても必ず絵になるような構図になっているのが凄い。さすがカンヌ国際映画祭カメラドール受賞。劇中に「晩春」や「東京物語」といった名前の競走馬が出てくる辺りでまた、ジャームッシュが小津安二郎などの監督から影響を受けていることがよく分かります。
7点(2004-01-27 22:41:44)(良:1票)
20.  スコルピオンの恋まじない
脇役ながらもシャーリーズ・セロンとダン・エイクロイドが良い味を出している。催眠術で宝石泥棒を・・・なんて使い古されたようなテーマだけど、その陳腐なストーリーをウディ・アレン独特の演出マジックで面白可笑しくしてしまう。まさに彼こそジェイド・スコルピオンの使い手と言ったところか。作品的には「マンハッタン殺人ミステリー」にも似ているけど、今回はアレン本人が探偵役として出演。有り得ないように周りの美女からモテモテでも彼だから許せちゃう。う~ん、やっぱりウディ・アレンは最高!
7点(2003-11-29 23:25:19)
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