1. スマイル 聖夜の奇跡
そんなことあり得ないだろうとか、バラエティー的ギャグと呼ぶべきなようなシーンが数多く、基本的には、おバカ映画の範疇なんでしょうが、これがどうして、なかなか良かったです。話の展開のテンポが良くてだれるところがないし、伏線や説明が実に丁寧に折り込まれていて、ストーリー展開がまったく無理なく受け入れられます。さらにあまり現実味のない物語をしっかり支えているのがアイスホッケーのシーン。実際にアイスホッケーをやっている子供たちを集めたとあって、ここだけは本物で、これが映画全体をぐっと締めています。 笑いと涙ありの微笑ましい展開は、題名の「スマイル」にふさわしく、見ているものに気持ちの良い微笑みを与えてくれます。リアリティーの無さを受け入れられない人にはまったく駄目でしょうが、そうでなければクリスマス映画として秀逸な作品で、あらゆる年代の人に薦められる作品です。 [映画館(邦画)] 8点(2007-12-19 20:00:43) |
2. スターダスト(2007)
《ネタバレ》 ロード・オブ・ザ・リングをはじめ最近のファンタジー映画は、ある世界の存亡をかけたような作品ばかりでしたが、この作品ではそんな大仰なテーマはなく、登場人物の行動は、ガールハント、家督相続、若さ獲得といった全くの個人的なちまちました動機からのものばかり。が、そのおかげで無理のないストーリー展開ができたうえに、実に丁寧に伏線を張ってあるし、敵役の魔女が魔法を使う度に若さを失っていくという設定のおかげで主人公に過度な試練がかかることもなく(敵役自体憎めないし)、全体としてとても判りやすくかつ楽しめるお話になってます。また、基本的に登場人物が自分自身のために行動しているので、コメディ仕立てにもなじみやすく、結果、ちょっとブラックなファンタジー・コメディとして仕上がってます。 登場人物の行動がちまちました動機によるもののおかげで壮大な戦いのシーンなどあろうはずもなく、映像的にもわりとこぢんまりとしたものばかりになってますが、そのぶんいろいろなシーンが丁寧に描けているので、見ていて疲れることもなく飽きることもなく見ることができ、ナレーションで語られるエンディングがうまい具合に物語り全体を締めているので、一話完結の物語としての完成度は高いです。 壮大な物語を求める人には向かないかもしれませんが、よくできたコメディーの好きな人、気楽なファンタジーを観たい人にはお薦めの作品です。 [映画館(字幕)] 8点(2007-11-03 23:17:20)(良:2票) |
3. スペース・カウボーイ
爺様達と若造の対比などいかにもといった作りですが、気楽に観る映画としてはこんなもんでしょう。"Fly Me to The Moon"が流れるエンディングはファンタジーです。 [映画館(字幕)] 6点(2005-12-05 23:08:49) |
4. スウィングガールズ
ストーリーは嘘の積み重ねで、出演者達が短期間の猛特訓で楽曲をマスターし、すべて替え無しで演奏したことだけが真実という映画。なので、駄目な人には全然駄目でしょうね。しかし、これだけ嘘で固められるとかえってその嘘を楽しみながらテンポよく見ることができ、本人達が猛練習を重ねて実際に演奏したからこそであろう晴れ晴れした笑顔のラストシーンには、思わず拍手を送りたくなりました。けっして上手いというレベルではありませんが、聞いていて何となく楽しくなる演奏で、特に最後のシング・シング・シングはあまりノリの良くないプロのビッグバンド演奏よりも楽しめます。スウィング・ジャズは演奏者がスウィングしてこそ楽しい演奏になるという見本ですね。 実はこの映画、テレビで放送されたプロモーション番組で出演者達の練習風景を見てからい映画館へ行ったので、メンバー達の上達する様子が画かれていないという不満も起きず、なかば出演者達の学習発表会的な見方をしてしまったところがあるので、純粋に本編だけの採点というわけにいかないのですが、2004年に観たなかでは一番楽しめたので9点です。 この映画、ノリが命ですから、CMで途切れ途切れになるテレビ放映では、ほんとには楽しめないでしょう。また本編だけは上達過程が十分伝わってこないので、映画の見方としては邪道ですが、出演者達の練習風景を事前に見てから本編を観た方が楽しめると思います。DVDのスペシャルエディションに収録されているメイキングは単独の番組としても面白い物なので、機会があれば観ることをお薦めしたいです。 [映画館(字幕)] 9点(2005-11-20 18:40:12)(良:2票) |
5. スコルピオンの恋まじない
画面もストーリー展開も劇中の時代設定に合わせたような映画。小難しいところがなく単純に面白いと思います。 [映画館(字幕)] 7点(2005-11-20 16:28:22) |
6. ステルス
《ネタバレ》 何も考えずに戦闘機の飛行シーンを楽しむべき作品です。最後のほうはなくても良いかなと思いますが、まあ、飛行機好きにはそこそこ楽しめます。で、まともにストーリーを追っていくと、他国を勝手に爆撃するわ、スクランブルしてきた戦闘機を撃墜するわ、不時着した乗組員を助けるために相手国の兵隊を殺しまくるわで、一見、無茶苦茶のようですが、実は、なんのことはない、アメリカが現実にやっていることばかりです。いったい制作者はどういうつもりでこの映画を作ったのでしょうか。なんにも考えずに現状追認なんでしょうね。 [映画館(字幕)] 5点(2005-11-14 23:10:09) |
7. スター!
31年前にテレビ放映を見て以来全く見る機会がなく、DVDが発売されてほんとに久々に見ました。イギリス出身のミュージカル女優ガートルード・ローレンスの半生を描いた伝記映画で、ストーリー的にはいろいろなエピソードが続くだけの面白くもなんともないものですが、次々と挿入される舞台シーンは見応えがあります。ジュリー・アンドリュースのミュージカルシーンがたっぷり見られのでジュリー・アンドリュース・ファンには必見の映画ですが、そうでない人には、上映時間が3時間近くもあるのでよほどのミュージカル好きでない限り、ちょっと退屈な映画でしょうね。ジュリー・アンドリュース・ファンにとっては8点ぐらいのできですが、普通に採点すれば思いっきりおまけして6点がいいところでしょう。 [DVD(字幕)] 6点(2005-10-30 16:48:37) |