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1.  スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け 《ネタバレ》 
私のようにこの三部作を最初から諦めの目で見ていたものには、まあ、最悪ではなかったかな、という感想だ 新キャラ3人。便宜的な主人公であって、必要なピースではなかった。徹頭徹尾、主役に見えなかった 出自や能力は極めて特殊なのに思考は凡庸に思えた。フィンの設定も、活きたとは思えない。これで最後まで生き残れたのが不思議なくらいのキャラだ カイロ・レンは最もシリーズらしいキャラだが、少し利口なアナキンという印象だった(ちなみに私はアナキンの人物造形を全く評価していない) 「結局レイアやハン・ソロそしてルーク・スカイウォーカーがいればいいのだ~彼らが出なければ、もうそれは面倒なフリークたちにウケない」、と 我々ではなく、制作サイドが考えていたようだ。ストーリーがそれらに引きずり回されているところからも、それは明白 皆が感じていることだろう、「旧作ファンに向けての接待」という表現で揶揄されていたが、話の流れの端っこを常に握られているのはいけない キャリー・フィッシャーの訃報から、未使用シーンをつなぎ合わせてねじ込んできたね。でも結局劇中で死なせちゃうのは哀しい。どうせ最後なのだし生きたままにできなかったろうか 前作までの主要人物を掃除したのは年老いたり鬼籍に入ってしまった都合が垣間見えて、物語として描く必要があったとは思えなかった 彼らの最期を観たいとは思わない。ちゃんと活躍しないのならそっとしておいてあげて欲しかった 老兵は去り、時代は若者が引き継ぐ自然界の摂理を謳うのなら、若者側の視点から始めずに、ルークやソロたちの視点から始めるべきだ 現状はウルトラマンシリーズと同じで、先輩たちを目玉に持ってきたためにかえって出オチに沈んでしまっている そのためなんだろう、ルークの出番が多めな8作目を私はやや好意的に受け止めている もしかすると、旧作の威光に徹底して頼らない姿勢を見せてくれていたらもう少しレイ・フィン・ポーを真剣に観られたかもしれない そうなると今三部作を全く見向きもしない恐れもあるのだが 7.8.9作。同じキャストでもう一回作り直したらどうか。無論、旧作のレジェンドたちを排して。切望しているわけではない 期間も長く空いてしまって、製作スタッフも変わり、とてもじゃないが連続性のある作品世界として観ることができなかった だから、サーガ全体を破壊されたとか、整合性の取り方に疑問を感じるまでもない。たとえどんなに巧く作っても、けして埋めることはできない 過去6作で宇宙世界はどういうものだったのか。歴史から学んだものはなにか。フォースとはなんだ 収束し答えが出ていても良い頃なのに、なぜ工夫も一切なくいたずらに力を拡張させて収拾のつかないインフレワールドにしてしまうのか 偉大な先輩に配慮しつつ話を終わらせたいならば、ちばあきおの名作野球漫画キャプテンの4代目・近藤篇を一読するといいよ 拡大・膨張が必ずしも良きことではない。収縮を恐れることなかれ
[ブルーレイ(字幕)] 4点(2020-05-15 20:09:16)
2.  スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐 《ネタバレ》 
シスのジェダイ抹殺作戦は一気に趨勢を決定的にする意味では効果絶大ではある。帝国の設立も、元からあるものの名義変更だった。ドラスティックだ エピソードワンから地道な地盤固めやら目配せ、宇宙軍の創設と綿密にすこしづつシディアスによって積み上げられた結果であるのはわかる だが肝心な分水嶺はクローン軍という怪しげなものをジェダイの評議会がなぜか信じて用いてきたツケで、あまりにもあっけない罠にひっかかってしまった事なのだ そこが不満である。あっさりとジェダイが斃され、銀河帝国が成ってしまったように見えてしまったからだ。まるで斃されるためにジェダイは在ったようだ ヨーダがさながら少林寺の様に大勢子供を指導している。師と弟子の二人ではなかったの?これも作劇の都合上アナキンに殺させるために養成してないか? そう。今回やっと年齢制限をかけたそうだ。子供を死なすのに必要な手続きというわけだ。不幸だよ、こういうおかしな思考をする羽目になるのは とにかくも一応サーガは繋がった。強引ではあったが、どだい厳しい設定に縛られた中で、よくやった方だと思う やっぱりアナキン・スカイウォーカーは今回も、残念な出来であった。苦悩する姿が小説作家や絵描きのそれにしか見えないところが問題だ 宇宙を牛耳るような英雄の苦悩など、推し量れない者が考えた人物像だね。己が悩む姿に引き寄せ過ぎなんじゃないか? グリーヴァス将軍の四本セイバーはシンドバッド黄金の航海のカーリー神の像から、死ぬ前にオビワンを殴る姿はターミネーターの骨格アニメの、 そしてアナキンの暗黒面堕ちはシャイニングのパロディでしょうね
[レーザーディスク(吹替)] 5点(2019-09-26 02:32:56)
3.  スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃 《ネタバレ》 
前作ファントム・メナスと比べると、雰囲気は格段に良くなった。前作公開後、浴びせられた多大なる批判に耳を傾けたのだろうか。 雰囲気の違いはダークさである。前作は物語順的にライトサイドに位置付けられていたのだろう。作品全体の明るさも徐々に暗黒面に染まっていくように意図したか ファントム・メナスのファミリー向けかと思うような画面の明るさがスターウォーズとはハッキリ合わなかった。 本作で描かれた惑星コルサントの夜はもろブレードランナーの暗さ。これこそがスターウォーズの同族なのだ。 パドメを襲う虫やしくじった女賞金稼ぎが死の間際に醜い本性を晒すなど、テイストとしてはいい感じだ。 反面、前作と変わらぬダメさもあった。まず、アナキン。ちょっとは成長してダークさを身に纏ってきたのかと思いきや、結局本質的には変わってなかった。 時には非情な手段に訴えてでも、完全勝利を目指す天才。そういったキャラクターを求めていた。期待は裏切られた。ただのワガママな青二才ジェダイだった。 あれで予言の調和うんたらかんたら最強のジェダイになる男とか言われても。いやいや、普通のジェダイにしか見えなかったが。負けてるし。 ダークヒーロー的な魅力っていうのかな、そういうの観たかったのに、ただの青二才延々みせられて、すっかりアナキンはどうでもいい派になってしまったよ。 母の仇タスケン部族を女子供まで皆殺しにした、とセリフで言うばかりで肝心なその画がない。映画で、映像がないなんていうのは、そういう事実がないのと同じだよ! 年齢制限なんかに縛られて、サーガの重要な見せ場が無くなっちゃってるよ! そしてもう一つ。ファンサービスのつもりなんだろうけど、人気キャラのボバ・フェットの掘り下げ。あんなほのぼの親子なんか見たくなかったよ。せっかくのミステリアスが死んだ! 戦闘シーンの数々はとても良かった。正直、期待よりも面白かったよ。
[ブルーレイ(吹替)] 6点(2019-09-25 01:43:25)
4.  スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス 《ネタバレ》 
違う。そっちにいくんじゃない!そういう想いが口から出てしまいそうになる。まずはプロットへの不満。 エピソードⅣが出来上がってしまっているというのに、帝国の逆襲の制作時に、ダースベイダーをかつてライトサイドからダークサイドに変節していたことに物語を改めたそうだが そうしたことによる歪みがいまいち噛み合わないサーガ全体の流れになってしまった原因である。 逆算して物語を造ってしまっているだろう?それでは面白くはならないよ。東京ドームで、場外ホームランは観られないように展開が予想の枠を超えることはない。 仮定の話として、真に本作を一作目として順にこの物語が作られていったとしたら、あんなに良い子だったアナキンが、ダースベイダーになってしまうのは、それなりに評価できる そりゃ悲劇ですよ。おそらくお偉方からハッピーエンドに作り直せといわれることでしょう。この順番だからこそ、現行の悲劇にしても怒られないのだ そういう不可逆的な順番を重々承知で、4~6がすでに認知されている状態であっても、いかにもそれを知らぬふりをして 元々このナンバー通りの話だとするならば、という疑似的で不自然な楽しみ方をしろという。それはつまり先のネタバレをくらった状態の映画だがな 後から作るプロローグって、ドラマを途中から見て嵌った人が、登場人物たちの出会いはどうだったんだろう?と興味を抱いて 遅ればせながら初回から見始める、そんな面白さだろうと思うんだが このファントム・メナスはそういう状態で観る”キャラもの”映画としてはひたすらに退屈なのだ。だって、ベイダーもオビワンも、ちっとも同じ人に見えないんだもの エピソード4~6で語られたことに事情があって嘘も含まれていたみたいな、思い切ったことも当然やっていない。アナキンは、言われた通りのライトサイドの良い子なのだ 激高するような一面もあったが、子供だと思えばその気持ちも理解ができる場面だった ダースベイダーの幼少期として、また天才キャラとしても、これほどつまらない王道まっすぐの子供主人公設計は望んでいなかった 概して、帝国の逆襲の設定変更が逆算的にこういうアナキンの序章を作る以外に道を閉ざしてしまったというわけなのだ 登場人物の同一性すら感じられない程にまで時代を遡るのなら、いっそ違う主人公にして、アナキンは脇に据えたほうが面白くなったのでは? クワイガンをちゃんと主役にしてCo-starringはオビワン!アナキンは曹操ばりの人物設計で今回はこっそり暗躍、くらいのバランスでなら楽しめそう まるで神話で雨に化けたゼウスがダナエに身篭らせた、ペルセウスのような立ち位置のアナキンなんだから、人間の子と同じような精神の未熟さは不要だろうからね 公開前にパルパティーンがシスの暗黒卿だと世間に知れ渡っているのもなんだかなあ 次に、特撮。なんですか、あのカートゥーンの山山山は。CG使うなとは言わんから、もっと実在感ある画を作ってほしい。あんまり不要な動きをつけるなって グンガン族が特に酷い。ヌルヌル動き、全てキモイです。まだお客にお出しするには早い。ロジャーラビットとかアイゼンボーグ並みに浮いていた 個人的にデザインやテイストをファミリーのほうに向けないでほしかった ドロイドもマッチ棒みたいで全く強そうには見えない。敵に恐怖を植え付けるくらいのデザインでなければ兵士には向かないだろ ダース・モール。こいつは最高だった!文句ない。最後の胴切断されて落ちていくCGがショボキモかったのを除けばね! ポッドレースはベン・ハーで対ドロイド軍団はスパルタカスかな?オマージュ楽しそうだねルーカスのおっちゃん。
[ブルーレイ(吹替)] 4点(2019-09-24 01:33:30)
5.  スター・ウォーズ/最後のジェダイ 《ネタバレ》 
往年のファンには少々辛い内容かもしれない 前作のハン・ソロに比べても本作のルーク・スカイウォーカーの扱いは大胆な試みである ともすればキャラ改悪と騒がれかねない 時間経過に伴う自然な変化と受け取るのは、いかにこれが公式といえども製作陣が代わった関係もあって思い入れが強いほど難しいだろう 自分は、それほどにはルークの性格や立ち位置など理想が無いのでこのくらい時間経過を感じさせてくれる方が個人的には面白いし、 それをいうならむしろ帝国の逆襲時のポジション発覚のほうがよっぽど呆れるシロモノだった スターウォーズというのだから、スパイのような人探しなどは、あまり観たくはない 敵から攻撃を受けてる真っ最中に船を離れるなどというあり得ん展開をしてまで、そんなシーンを入れることは無いと思う 普通の神経なら、行って帰ってくるまでに味方艦隊は全滅してると考えるだろう レイの敵船への送り込み方も雑過ぎる。あんな場所にハイパースペースを出たり入ったりできたら世話はない あと、準光速ミサイルのような攻撃方法を体当たりで見せるのも、バランスが壊れるのでよしたほうがいい。タブーとすべき だが、ほかの部分は前作より、だいぶ良くなっている ルークのギャグや、落ちも嫌いじゃない アイロンはカメラが切り替わったときイマジナリーラインが変わったのが自分のような素人に易しくないなと思った
[ブルーレイ(吹替)] 5点(2019-08-24 21:41:08)(良:1票)
6.  スター・ウォーズ/フォースの覚醒 《ネタバレ》 
この内容がスターウォーズのテーマパークなら遊んで楽しい感じ。 あるいは、スターウォーズ温泉に浸かって、いい湯加減でしたって感想。 新作映画、あるいは続編としてはあまりポジティヴな感想がつけられない 今回はリブートするための橋渡しで、過去作のおさらいをした、正直既視感しかない退屈映画だった リメイク風にしてしまおうという気持ちになるのは3作毎の時間が空きすぎているせいもあるだろうが エピソード7がエピソード4・5のリメイク風とは。連作とナンバリングについての認識を改める必要を感じた 過去作の再現にこだわりがあり、映像技術の進歩を最低限にとどめている。32年前の流れを継承しようという試みらしい 32年前なら、こういう話にはなってないだろうけれど。 個別に見るとアクションがあんまうまくない。ブラスターを走って避けて、ブラスターを遮蔽物で避ける お約束だからやらないわけにもいかないが、剣劇もあんまうまくなくて長ったらしい。 スポーツのようなそれは時代劇とは全く違って相手を殺す結末が得られないのも悪い意味で予想通りの展開。 一度立ち合ったなら、どちらかは死なすものだ。シナリオ上殺せないなら、一対一のシチュエーションはおあずけにしてほしい 西部劇だって、1対1の決闘でお互いに怪我をして引き分けバイバイなんて誰も観たくないでしょう? 最初から決着をつける気がない決闘シーンは、演出も芝居も一段格が落ちる。地面が裂けるから決着つかずとか、ないですよ~ 山場のフリをするのはよしていただきたいのだ。 でも、ハリソンフォードもマークハミルもキャリーフィッシャーも出演してくれました レイ、フィン、ダメロン、カイロレンそれなりに立った新キャラが出てきました キャラクターを売りにします!スターウォーズですから! キャラの掛け合い漫才もいいが、舞台をもっと独創的にしてほしい
[ブルーレイ(吹替)] 4点(2019-08-24 14:51:21)
7.  スタンド・バイ・ミー
外国人小説家の12歳の頃の思い出話ともなると我々日本人にとっては懐かしさや親しみがあるはずも無く 普通に考えたらなかなか乗れる映画ではありません。起こる事件も街の不良にカツアゲくらうレベルの (外野が俯瞰で見る分には)全く刺激が足りないものばかり。 だからこそ、なんでもない多くの凡人には妙にリアリティを感じられなくも無いというソコが作り手の狙い。。。 おおざっぱにいうと、とてもつまらなくて当然な映画なんですが、そんなことないんですよね~。 俳優の演技は、外国人の演技力というものはよくわからないのですがとてもいいと思いますし、 いかにも懐かしんでちょーだい的なオールディーズも臭いけど、題曲はずるいくらいいい曲ですしね。 マイナスポイントも多いけれど、なぜかおおむねいい映画でした。つまらないはずなんですけれど・・・ 明らかな減点ポイントは、(好みもあるかと思いますが)視点がぐらつくこと。 ピザっ食いの映像と<悪漢>エース(キーファー・サザーランド)側の視点はマジ要らないでしょう・・・。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2017-01-03 19:44:17)(良:1票)
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