2. 蝉しぐれ
《ネタバレ》 原作で感銘を受け、昨年のNHKドラマも楽しく観ました。ドラマでの脚本を手掛けた黒土氏が満を持してメガホンをとった~という感じですね。その時のキャスティングが内野聖陽と水野真紀。2人に10代の設定での場面(荷車を押すシーン)は多少、違和感はあったが、概ね原作に忠実な作りに好感。 そして、今回の映画は、前作を下地に、限られた約二時間の中に藤沢ワールドを凝縮。美しい日本の風景(羽黒山から琵琶湖までのロケは立派!)と男女の機微(木村佳乃がこんなに着物姿が綺麗とは)。殺陣も素晴らしい(人を初めて斬った瞬間は秀逸)。 監督の原作に対する想い入れが肌で感じられます。 原作を知らない方でも十分堪能できる佳作だと思います。かえって原作に執心し過ぎると、淑江の行く末や秘剣村雨をもっと詳しく!みたいになるので予備知識なしの方がいいかも。 最大の?はラストシーン。今生に未練を残さず2人は「結ばれた」のか。映画では観客の判断に委ねています。 憎い演出~美し過ぎます。 [映画館(字幕)] 8点(2005-10-18 02:28:44) |