1. セルラー
ラリー・コーエン久々一般公開の快挙に見に行った「フォーンブース」にがっかりし、ラリー・コーエン堕ちたりと見に行った「セルラー」がこれほどラリー・コーエンであるとは。■アイデアで勝負する、頭脳ゲームを基本ルールとする、アイデアをあの手この手で転がせる、映画としての見せ方・構成を整える、で、できあがったシナリオを奇をてらわずしっかりと絵に移し替える。■シナリオを妙に作家的にいじくりまわす演出家もいない、自分の見せ場しか考えていないスター俳優もいない。そして出来上がったのは、なんてことのない、でも映画史的にはけっこー希少価値のあるサスペンス映画。■「サスペンス」なんて言葉は「ノンストップアクション」と「CGスペクタクル」とセブン的「映像」の中で死語になったかと思ったぜ。命の洗濯をした。この手は一見ビデオでもよさげなんだけど、ビデオで観ると後悔するよ、と自信を持って薦めたい。 10点(2005-03-07 23:23:56) |