1. 西部無法伝
1800年代、銃ではなくアイデアひとつで全米を渡り歩く詐欺師たちを描いた内容で 白人と黒人がグルになって、奴隷役の黒人が、主人に従順な演技と朴訥なまりを駆使して高値で売られ、 金を手にしたら逃げるという牧歌的に思える手口だが、まず白人と黒人が結託するわけがないという 当時の常識を逆手に取った妙案なのだろう。白人にとって黒人は気の合う大事な相棒で奴隷として扱うのは あくまで演技という認識だが、黒人は不満を抱いている。ただ内容は人種差別に是非を下すわけではなく、 騙し騙される者たちのコミカルなテンポをベースに、少し風刺を効かせている。その加減さがいい。 原題はSkin Game 調べたらいかさまとかペテンという意味らしい。 意訳と直訳をかけたのであろうか。にもかかわらず邦題が西部無法伝っていかんでしょ。 舞台のカンザスは西部ですらない。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2024-05-24 16:15:06)(良:1票) |
2. セント・オブ・ウーマン/夢の香り
《ネタバレ》 アル・パチーノが青年に伝えたかったのは2つの道に迷ったときに自分の答えに責任と意思を持ち続ければそれが正解になり、自身の見識を育てることになるということだと思う。善悪にかかわらず経験に裏づけされた見識を持つ人をアル・パチーノは「大人」と呼ぶんじゃないか。 [DVD(字幕)] 8点(2010-01-08 12:25:36) |
3. ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
石油も宗教も臭いが胡散臭くないだけ石油のほうがマシだ。 [DVD(字幕)] 7点(2009-02-17 21:44:28) |
4. 切腹
《ネタバレ》 武士道という格式や様式というのはそれ自体は美しいが、ときに本質を曇らせ、空虚な建前を出現させる。たとえば奉られた甲冑は歪んだ武士のひとつの象徴。津雲半四郎自身も武士らしさに凝り固まっていた人物だったが、瀕死の状態のさなか奉られた甲冑を見上げ一瞬動きが止まる。甲冑を武具として扱い、戦う武士として死んだ。 [DVD(邦画)] 8点(2008-10-21 13:40:50) |
5. 潜水服は蝶の夢を見る
外界から閉ざされて生まれる内面世界に興味があって見たが、考えていることはほとんど食べ物と女であって、まぁ実際そんなもんだろう。 [映画館(字幕)] 6点(2008-02-17 00:36:24) |
6. 贅沢な骨
ひとりオイシイ永瀬正敏とか、つぐみは脱いで麻生久美子は脱がなかったりで、映画の内容よりも裏側の力関係を見せられた。 [DVD(字幕)] 4点(2005-05-13 01:34:50) |
7. 戦場のピアニスト
前半までは、一方的に人間のおぞましさを見せられただけで どこが感動する話なんだろうって思ってたけど、後半エイドリアンブロディが極限の中で見せた眼光の鋭さに思わず魅入ってしまった。あの表情だけでオスカーに値する。 7点(2004-10-31 03:38:32) |