1. ゼロ・グラビティ
《ネタバレ》 良作。【ネタバレ注意】“無重力”の表現にこだわった映画といえば「アポロ13」を思い出すが、あちらが実際に飛行機を落下させて無重力状態を作っていた(だから無重力で長回しはできない)のに対し、こちらは地上での撮影とCGで作り上げているそうで、その制限を感じさせないほど長回しが多用されている。あえて難点を言えば、そうした長回しが「技術の凄さ」を前面に押し出して、「ああ、どうやって映像を作っているんだろう」と思ってしまうところだろうか。また、(近所で3D上映しかなかったので)3Dで視聴したけれど、モノがこちらに向かってくるといった「3Dを強調する表現」が散見されていたのは残念だった。もう、そういう表現は飽きられていないのだろうか。とはいえ、登場する俳優がほぼサンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーのみ(大部分はサンドラ・ブロックのみ)という内容で、ご都合的な設定もあったけれど、十分引き込まれる展開だった。 [映画館(字幕)] 8点(2014-02-13 01:26:12) |
2. 世界侵略:ロサンゼルス決戦
《ネタバレ》 これは面白かった。B級映画のようなベタなタイトルで、期待感を煽らないのがよかったとも言える。【ネタバレ注意】「遠い宇宙からやってきたのに侵略に苦労する程度の戦力しか持っていないのはおかしい。圧倒的な制圧力があるからこそ遠い地球までやってきたはず」という指摘はもっともだと思う。宇宙人にしてみれば“敵地”に味方はいないし、病院や民間人を攻撃してはいけないという戦争法も関係ないのだから、到着前に大量破壊兵器をばらまきまくって壊滅させてしまえばよい(それでは映画にならないが)。しかし、現実にありえないフィクションだと割り切れば、交戦24時間前のごく平和な状況と対比させる導入部分から、ほぼ全編にわたる2-5隊の活動に焦点をあわせ、ありがちな上層部(大統領とか)の決断といったものを交えず、激しい戦闘を息もつかせぬ展開で見せていた。エッカートの演じるナンツの心理描写もよかった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-09-01 16:05:17) |
3. ゼロの焦点(2009)
《ネタバレ》 佳作。広末涼子がミスキャスト。【ネタバレ注意】原作は面白いのだろうし、脚本も悪くない。あえて苦言を呈するなら、室田を中谷美紀が演じることで重要人物になるだろうことがわかってしまうというところだろうか。そして気になるのが広末涼子である。彼女がこの時代の女性を演じるのは無理があるのではないだろうか。ナレーションのときの声質も、どこか現代風の印象を受けてしまい違和感を持ってしまう。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2011-07-06 22:08:24) |
4. セブン
《ネタバレ》 これは凄い。【ネタバレ注意】途中までは、犯人像っぽいものがまるでなく、なんだか最後の最後で犯人が出てくるパターンかと変な不安をいだいていたのだが、そういう展開とは思わなかった。ミルズの暴走が軽率すぎると思ったが、これなら仕方がない。冒頭のミルズ刑事が「なぜやってきたか」が明確にならなかったのと、オープニング・エンディングの音楽だけが少し残念なところ。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-06-26 17:31:20) |
5. 戦場のピアニスト
《ネタバレ》 悲惨な歴史を直視して描写しているのだと思います。数人を選んで射殺する、それが残されたものの希望と抵抗力を失わせる。家族が連れて行かれる、主人公は救われるが、悲しむまもなくあっさりと途切れる。主人公の知名度を利用して金を集める偽善者、捕まった以降のようすがわからない知人、死と背中合わせの日々。エイドリアン・ブロディ自身の演奏が自然さをましていることもありますが、秀作だと思います。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-02-21 03:03:35) |
6. セルラー
《ネタバレ》 最初は設定に無理があるように感じましたが、なかなかスピーディーな展開で楽しめました。近くにいるからって、あんな風に混線することは考えられないとか(壊れているのは監禁場所だけなのだから)、色々粗はあるのですが、携帯の特性(電池切れ、トンネル、動画撮影、履歴、呼び出し音など)がうまく織り込まれていますね。主人公の若造ぶりもいいのですが、退職間際の警官もいい感じです。あと、旦那が追われることになった理由もよかったです。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-12-22 02:12:23) |