1. セントアンナの奇跡
終盤、急に安っぽくなった気がしたが、控え目な人物描写が良かった。 虐殺の有無は置いておいて(史実なんて、誰にもわかんないんだし)「戦争は人を狂わせる」ということを描くのが、こういった作品の目的だと思う。 戦争映画になると必ず、史実云々を持ち出してくる人がいるが、そこにだけ囚われるのは、本質が見えていないと思う。(そもそもこの作品は、監督と脚本は別の人だし) 戦争・差別・宗教など、複数のテーマを盛り込んだ上でそれなりにまとまっていると感じた。あと少し、緻密な脚本なら、傑作に成り得たかも…。 黒人差別が当然だった作中の時代から70年、黒人大統領が誕生している。日本も、あと50年以内に女性首相が誕生したりするかも…?(個人的にはもっと早く、女性差別を無くして欲しいが [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-12-12 00:18:25) |
2. 戦場カメラマン 真実の証明
この監督は「ノー・マンズ・ランド」もそうだったが、ある特定の地域の問題を描くことよりも、戦争そのものの悲惨さ・無慈悲さを描くのが上手い。 勉強になる・ならないの観点で言えば後者なのだが、見ると必ず何か考えさせてくれる。 今作は予想外のミステリー要素もあり、楽しめた。ただ、気軽に見える作品でないことは確か(褒め言葉として) [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-11-17 01:51:36) |
3. セントラル・ステーション
主人公のおばさんの成長物語…?この主人公がきつくて、慣れるまで苦痛だった。だんだんといい人に近づいていくが、それでも根本的にいやな人だと思うので。少年は勘が良すぎだろうと何度もつっこみたくなった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-10-09 00:11:32) |
4. セプテンバー・テープ
この作品は8本のビデオテープで構成されているのだが、どこからがフィクションでどこからがノンフィクションなのかがわからない。 この高度な作りは評価されるべきだと思う。 話は9.11をテーマにしているので重いが、一見の価値はある作品。 [DVD(字幕)] 6点(2011-01-27 17:50:03) |
5. 千年女優
今敏監督らしい作品だと感じた。 女優のドキュメンタリーを撮影しているという設定で、ストーリーが進んでゆくのだが、その過去のシーンに、ドキュメンタリーを撮影をしている“現在の人物”も関わってくるので、どこまでが回想でどこからが現実なのかがわからない。 この作りは賛否両論だと思う。 細かいことを気にせずに、今敏ワールドに酔える方にはおすすめ。 [DVD(邦画)] 6点(2011-01-27 17:34:25) |
6. 潜水服は蝶の夢を見る
"生きる"とはなにか、そんなことを見終わった後に考えさせられる作品。 主人公は脳機能は生きているが、まばたきしか出来ない。それでも生きていた。必死に"まばたき"で言葉を綴っていた。 実話に基づく作品だということなので、どこまでが実話でどこからがフィクションなのかがわからないが、主人公が必死に生きた、これは確かなことだと思う。 若干酔うが、主人公の見ている映像を観客が見るという作り、すなわち主人公と"目"を共有するという演出は、とても感情移入しやすい。 しばしば、本当に自分に話しかけられているような錯覚に陥った。 随所に挿入される、主人公の想像から生まれる映像も美しい。 この作品がこれほど高い評価を受けたのは、実話に基づくからだと思うが、自分もこの"主人公"が綴った本を読んでみたくなった。 [DVD(字幕)] 7点(2011-01-27 15:45:44)(良:1票) |
7. 戦場のピアニスト
《ネタバレ》 主演の俳優が吹き替えなしで、実際にピアノを弾いているシーンは感動。 車椅子の老人がベランダから落とされるシーンを見て、ナチスの迫害は本当に容赦がなかったんだなと改めて感じた。 戦争映画としては秀逸。 [映画館(字幕)] 7点(2011-01-21 19:47:25) |