2. それでもボクはやってない
《ネタバレ》 これは、誰にでも起こりうることだけに、主人公と一体になって、最後まで見ることができました。比較的冷静だった主人公が、だんだん苛立ちを隠そうとしなくなる様子や判決が出た後でのモノローグが印象的です。結末は、このレビューでわかっていたのですが、無罪になるのではと思わせておいて、最後に落とすところはあざといです。裁判官や検事が組織の人間であり、やはりそこには先入観や自己防衛が働くなどということが、この作品を見てわかりました。裁判での有罪率が99.9%というのもショックです。裁判官や検事役の俳優の憎たらしいこと。普段、いい人キャラを演じているだけに少し怖いです。周防監督の作品は、今までなんだか浮世離れしていて、そこが好きだったのですが、この作品で見方を変えました。蛇足ですが、弁護士役の瀬戸朝香さん。私はこの人が出ると、彼女の左利きが気になってしようがありません。最近、採点が辛いので10点をつけました。 [DVD(邦画)] 10点(2007-09-26 11:46:31)(良:1票) |