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プロフィール
コメント数 220
性別 女性
ホームページ http://plaza.rakuten.co.jp/maika888/
自己紹介 正直、生まれは平成じゃないです。かなり、昭和なムード。昔みた映画を思い出しながらレビューしますので、記憶がずいぶんあやふやかも。なにか変なところがあったら、http://plaza.rakuten.co.jp/maika888/のほうにツッコんでおいてください。

好きな女優
 「或る夜の殿様」の山田五十鈴、「近松物語」の香川京子
好きな男優
 「お茶漬けの味」の佐分利信
好きなキャラクター
 グレムリンちゃんとマシュマロマン

☆評価基準
10点:超絶。ほとんど奇跡。
9点:傑作。かつ大好きなんだもーんッ!
8点:傑作だし、好きデス。
7点:素晴らしいです。好みの映画です。
6点:まあ、悪くないと思います。
5点:なにか気になるものはあります(~~;

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1.  双頭の鷲 《ネタバレ》 
三島由紀夫がこの映画を絶賛したのは、革命家の詩人と自分の立場が重なったからでしょう。三島は戦前の天皇制の回復を望んでいたけれど、天皇や皇室はそんなことをいっさい望んでおらず、むしろ民主化を進めようとしていた。この映画の革命家の男も、本来の王政を取り戻そうとしてるけど、当の女王はそんなことをいっさい望んでおらず、むしろ亡き夫の遺志を受け継いで民主化の先頭に立ち、そのせいで皇太后と激しく対立している(ある面では嫁姑問題)。しかし、男と女王は政治的に対立しながらも「片方が死んだら、もう一方も死ぬ」というほど愛し合ってしまうロミジュリ的な設定になってるわけです。 しかし、皇太后をいちども画面に登場させず、セリフ劇だけでそういう背景を表現することが、(戯曲ならともかく)映画的に成功しているかは微妙。正直、かなり分かりにくいと思います。しかも、女王が死んでしまったら、民主化の流れが止まって、皇太后の望む王政へ逆戻りするわけで、それは政治的にいえば王党派の勝利で女王の負けじゃないかと懸念してしまう。 ちなみに三島由紀夫の場合は片思いだったので本人が死んだだけで終わりましたが、本来ならば、市ヶ谷なんぞに乗り込むのではなく皇居に乗り込んで、天皇に向かって「俺と一緒に死んでくれ」と言うべきだったかもしれません。しかし、それこそが貴種幻想のナルシズムだと揶揄される所以だし、おそらく天皇は、三島みたいな人間がもっとも嫌いだったでしょうね。知らんけど。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-04-08 13:13:56)
2.  早春(1956)
わたしの小津の中でベスト。純粋で、端正で、品があって、キレイな映画。 小津はカラーになったら、ちょっと卑猥で下品な作品をつくるようになりますよね。エロおやじの大学教授とか、うんちの話とか。小津にとって「色がつく」ということは「エロくなる」ということだったように思う。もちろん、それはそれで面白いんだけど。でも、それに対して、小津のモノクロ時代の作品は、みんな清潔だし上品です。この作品は、全作品中でも異色作と言われるけど、次の「東京暮色」ほど特異な感じはしない。そもそも浮気なんて、登場人物が口々に言ってるように、どこにでもある話です。もしも、この作品が特異だとするならば、それは小津作品の中で唯一「春」を描いているということでしょう(じっさいの物語の季節は夏のようですけど)。「秋」とか「遅い春」といったイメージが強い小津映画の中で、この作品だけが、タイトルどおり「春」そのものを瑞々しく描いてる。男の人たちにまじって自由奔放にふるまう岸恵子が可愛くて好きです。かなり開放的で大胆ではあるけど、けっして慎ましさや、爽やかさや、瑞々しさというものが損なわれていない。まあ、これがカラー作品だったら、もうちょっと下品だったのかもしれませんけども。これはモノクロ時代の最後のほうの作品ですし、モノクロの小津作品の端正さがここで完成されてるように思います。長時間の映画ですが、まるで爽やかな短編佳作のようで、長さを感じさせません。
[映画館(邦画)] 9点(2004-03-19 14:17:28)
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