1. それでもボクはやってない
《ネタバレ》 前作から10年振りということだが、この監督のキレが全く鈍っていないことに、まず驚いた。比較的地味なテーマだか、巻頭からすぐに話に入り込めてしまった。何年も掛けて暖めたテーマだけに、監督の主張や作家性が全面に出ていたが、押しつけがましいところは無く、教えてもらうところが随所にあった。役所広司は三谷作品の壊れた役柄より、こういう正統な役のほうがいいのではないかと思う。ともかく、身近な小さいテーマをこれほど大きく見せる映画作家はこの人ぐらいだと思うし、次作はもう少し早めに作ってもらいたいと思う。 [CS・衛星(邦画)] 9点(2008-05-14 21:13:23) |