2. ウォンテッド(2008)
《ネタバレ》 こう、なんというか、ひどいもんですな。 映画というフィクションの楽しみ方を承知しつつ、野暮を敢えて言うなら、 暴力とか死体とか痛みとか、そんなスタイリッシュなもんじゃないですよ。 どんな怪我も全快する風呂に曲がる弾丸、秘密結社という設定等々、 いわゆる御伽噺なわけですが、ちょっと悪趣味すぎるのでは? 上映開始30分でどん底の評価&気分になったので、 どうまとめるのかどう運ぶのか落ち着いて見届けることができた。 的外れでセンスのないラストの台詞も駄目押しで、妙に納得。 音の聴こえ方や文字の追い方など、神経症的自覚症状(のちに高い心拍数による驚異的な肉体能力の発露と判明)の描写は面白かったが、非常に耳障りなので、いつ区切りがつくのか心待ちにしていた。これが結構長かった。 ジョリーさんが拒食症気味の頃の撮影ですか? 明らかに痩せすぎで、食餌シーンが却って痛々しかった。最初の戦闘シーンの鬼気迫る凄味ある表情は、まあよかった気がする。 マカヴォイの冴えない陰鬱な表情もね。 だが如何せん映画本体として、どうなんだろう。R15とはいえ、大作映画の持つ影響力にナーバスな時世にあって、こんなもんにスター俳優使って全国公開すんなよ、と思ったわけです。個人的な不快感から1点!と叫びたいところですが、プロモ効果というか前評判もあったし、パッケージソフトは割と売れるんだろうなあ。 [映画館(字幕)] 3点(2008-09-24 12:10:37) |