1. ダーティハリー
《ネタバレ》 子供の頃よく民放で放送されていて初見じゃないんですけど、この度初めて字幕ノーカットで観ました。 今さらですが、こんな渋くてハードボイルドな刑事ものだったんだとびっくりしちゃいました。 世の中の不条理に対する怒りはイーストウッドの一貫したテーマのように感じた。あの異常犯罪者が無罪放免になるところなんてその最もたるもので、こういう不条理に通り一遍の道徳観とか正義感が通用するはずもなく、むしろ偽善と言われそうな勢いです。 このような不条理に対抗できるのは怒りなんだと思う、怒りが世の中を変えていくのじゃないかな。 けれどラストシーンで、暴力や殺人は何をもっても、警察官だとしても正当性のないことだとしているのがわかる。しかしそこまでしないといけないというジレンマ。 「ダーティ」の意味はけっこう深い。 ただイーストウッドの映画って相手が女となると、ハードに渋く決められないんですよねぇ(笑)なんかもうオロオロのタジタジ。でも怒りの対象ではないようなので安心です、彼にとって世の中で最も不可解で扱いにくいものは女だったりして。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2010-05-23 12:45:59) |
2. ダーティハリー2
思い返してみるとこのシリーズはこの「2」がいちばん印象深く、観た回数もいちばん多いと思う。これも初めて字幕ノーカットで観ました。 前作では許せない悪人に対して「俺ならぶっ殺す」と言い放ち、実際そうしたハリー・キャラハン。 その彼が真っ先に疑われそうな事件が起きるわけですが、例の必殺仕置き人集団とのスタンス、性質の違いをくっきりと描いていると思う。 監督が変わったからなのか、続編につきものの派手さとか娯楽性が例外なくこれにもでていて前作の苦悩とかハードボイルドな雰囲気は感じられなかったけど、とにかく男盛り真っ只中のクリント・イーストウッドがめちゃくちゃかっこいいです。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-05-26 12:39:49) |
3. タワーリング・インフェルノ
是非、リメイクしてほしいですね。でも高層ビルのパニックだから当分無理かなあ。 大人になってからは見てないですけど、今でも見応えある作品だと思います。リメイクされるのなら設計士役はデンゼル・ワシントンなんかいいんじゃないでしょうか。脇にはフィリップ・シーモア・ホフマンもいてほしい。消防隊長は「ダイ・ハード」があるからなのか、今のところブルース・ウィリスしか浮かびませんの。これを想像する時、ブルースは既に消防隊員の衣装を着てます。 8点(2004-09-12 23:30:34) |
4. 大統領の陰謀
先に「ザ・シークレットマン」を観たので混乱してワケわからんということにはなりませんでした。 観てなかったら誰がどうで何やったんだかよくわからんけど、とにかくニクソン政権が悪いことやって大統領は辞任になったのね、若い二人の記者は圧力に屈せず頑張った、ピューリツァー賞も受賞しちゃってるし。くらいだったと思う。 常にあっち行ったりこっち行ったり、みんな早口だしなんだか息つく暇もない映画でした。 「大統領の陰謀」と「ザ・シークレットマン」どっちも観ると、ウォーターゲート事件の表と裏、記者側とディープスロート側の両方が観られるし、被るシーンがあるのもなんかうれしい。当たり前だけどダスティン・ホフマン、ロバート・レッドフォードの若さよ、レッドフォードはやっぱり足が長い。 こうなったら「ペンタゴン・ペーパーズ」も観るべきですかね、ウォーターゲート事件のちょっと前の出来事で本作の主幹ベン・ブラッドリー中心のようですね。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-12-15 21:17:41) |
5. タクシードライバー(1976)
デ・ニーロがいいですよねえ。このころのスコセッシ作品ってどことなくジョン・カサヴェテスに重なるのは私だけかなあ。初見の時は海の向こうの国での事なんて感じだったけど、今はそんなこと言ってられないなあ。しかしあのラストにはぶっ飛びましたよ、なんでああなる??まったくもって皮肉です。トラヴィス自身も予想してなかったんじゃないか?そしてトラヴィスは満足したんだろうか?思い込みって凄いわね。 [地上波(吹替)] 7点(2005-06-26 13:46:06) |