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コメント数 58
性別 男性
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1.  太陽の少年
見ているうちに自分が十代に戻ったような気がしてくる。文革の中国って、軍事教練と社会主義のスローガンに満ちていたのかと思ったら、さにあらず。不良グループの乱闘はあるし、若い男は女のことしか頭に無い。そういった意味では軽い驚きを覚えたし、主人公が暮らしている街の風景とか、どこか懐かしく印象的な映像に満ちていた。一番好きなシーンは、少年が彼女を自転車に乗せて並木道を走るシーンかな。主人公が好きな女性を思う気持ちが痛いほど伝わってきた。自分の記憶が曖昧で、もしかしたら思い違いだったのかも知れない、なんてラストで告白するが、それはないでしょ、美しい記憶につき合わせておいて。「カバレリアルスティカーナ」はこっちの印象があまりにも強くなってしまい、聞くと未だにプールにぽっかり浮かんだ少年の映像が浮かんでしまう。やめて欲しかったなー。
[DVD(字幕)] 8点(2007-07-18 19:08:41)
2.  タイムマシン(2002) 《ネタバレ》 
なるほどなるほど、タイムマシンをつくった動機が恋人の死だから、恋人の死の運命はタイムマシンでは変えられない。何事も動機が重要と。スゴイ、ひとつお利口になってしまった。しかし、そんなこと、タイムマシンつくれるほどの主人公は分からなかったのか?タイムマシンの開発に要した苦労は一体何だったんだろう?と思うのだが、ラストはアクション映画さながらの活躍のあと、未来人の恋人を見つけて幸せに暮らしました。とりあえず、めでたしめでたし。
[DVD(字幕)] 4点(2006-02-07 00:29:18)
3.  誰も知らない(2004)
監督は「子供達がどんなに充実した時間を過ごしたか伝えたかった」とか云っていたが、それが描ききれていない。実際に起こった悲惨な事件に取材して、その中から子供達の健気さを汲み取ろうとした野心は理解できなくもないが、それを描くには製作者の力量が全く不足していて、何とも中途半端で陳腐な映画になっている。「火垂の墓」があんなに受けたのだからと、同じコンセプトを現代の殺伐とした社会に置き換えて再現したのかも知れないが、単純にモノマネすれば良いというものではない。
[ビデオ(字幕)] 3点(2005-12-19 23:42:34)(良:1票)
4.  太陽の帝国(1987)
 SF作家バラードの同名の自伝を映画化したスピルバーグの最高傑作。お決まりの英雄物や、同盟軍の蛮行を糾弾する反戦物とは全く次元の異なる作品。子供の目を通した戦争そのものを描いていて、映像はみずみずしく、印象的なシーンが多い。戦闘機マニアの主人公が、出撃する特攻隊の勇姿にみとれて「海行かば」に合わせて母国の子守唄を熱唱したり、同じ大空に夢を描く者として、少年特攻隊の一人と心を通わせたり、絶望のどん底で目撃する暁の空の虹色の閃光(少年は動けなくなった老婆の昇天する光と勘違いする)など、少年視点の独創的なシーンには心打たれる。  子役のベールの演技も素晴らしく、はじめは無邪気なおぼっちゃんが、ラストでは、両親の顔もなかなか思い出せないほど、疲労と苦悩を湛えた瞳の持ち主に変わっている。  この作品が日本帝国を美化しているという、不当な意見で低い評価を与えられているのだとしたらとても残念なことだ。
[ビデオ(字幕)] 9点(2005-12-15 17:10:47)(良:3票)
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