1. ターミネーター:ニュー・フェイト
《ネタバレ》 キャメロンを担ぎ出してきて「2の正統な続編」と宣伝してましたが、この内容じゃ1と2を完全に無意味にしてしまった感じ。カイルが命を賭してやったこと、そのカイルとサラ・コナーの間に生まれた人類抵抗軍のリーダーになるジョン、ジョンを守り逝ったT-800など全てが水の泡状態。 未来で反乱を起こす人工知能リージョンが人類の運命を左右するメキシコ人のダニーという女性を抹殺するために新型ターミネーターREV-9を送り込んでくる。そこに彼女を守るために送られた強化型兵士グレースが、という流れでしたが、「審判の日」を回避した体でいて先延ばしにしただけで人工知能の反乱は避けられない運命だった、と。そこら辺はまあ良いとしてジョンの役回りを今度は女性が担うってのも時代に迎合しちゃったなという感じだし、凄みも怖さも無くただの中年にしか見えないREV-9との戦いもシリーズでやり尽くされたのか焼き直し感が強かったし、ジョンを暗殺したくせに独自に人間を学習して家庭持ちになってるT-800なんか陳腐すぎて呆れるレベルだし話の展開も面白みはなかったな。液体金属のT-1000など先鋭的な発想でエンタメとしてもズバ抜けていたから2はヒットしいまだに心に残っているワケで、そもそも整合性を考えたら1でキレイに落ちてる話だしね。時空を超えて運命を変えるってネタは一発勝負が正解ですね。 [映画館(字幕)] 4点(2019-11-09 21:11:54)(良:1票) |
2. TAP THE LAST SHOW
《ネタバレ》 怪我のせいで引退し荒んだ生活を送っている元天才タップダンサーが才能ある若手ダンサーと出会いタップダンスの情熱を取り戻していく。ジャンルは違えどやり尽くされた感のあるベタなお話かな。ダンスシーンは見られるものの事情を抱えている主要メンバーそれぞれの背景を多く入れているので133分と長くテンポも悪い。それでいてほぼ全員の描写も掘り下げも甘いため中途半端で消化不良になっている。メイン格のMAKOTO関係や自閉症のJUNの靴のエピソードなんかは雑で投げっぱなしすぎてモヤモヤした。終盤のTHE TOPSで行われるダンスショウは構成も上手く迫力があったし劇場スタッフの人々を含め面白いキャラが多かったのでそこら辺が残念。水谷豊は念願の企画で初監督作なので色々と思い描くシーンを入れたくなったとは思うが、演出面を含めもうちょっと精査し削ったり補足したりした方が良かった気がする。 [映画館(邦画)] 5点(2017-06-22 21:46:52) |
3. ターミネーター:新起動/ジェニシス
《ネタバレ》 シュワを担ぎ出し歴代シリーズのセルフオマージュだらけなので、ずっと見てきているシリーズのファンの人にはグッとくるかもしれません。でも、淡々と消化している体であまりテンションは上がらなかったですね。ストーリーはもはや何でもありな状態になっていて、タイムスリップするたびに歴史が上書きされ別の未来ってのは避けた方がよかったと思う。あの設定じゃじゃキリがないしカタルシスも生まれなそう。常に相手より前の時代に送ればいい話ですしね。T-800も30年待ってる間に壊せるんじゃ?的なものもあるし、タイムパラドックスの平行世界の中の一つじゃ物語が軽くなるだけだし制約があった方がいいのでは?と思う。 主要キャストは人類の救世主であるはずのジョンはイケてない下っ端みたいな太り気味の中年でカリスマ性ゼロだし、カイルも若目なだけで野暮ったく二人揃って華がない。老けっぷりに理由付けをして誤魔化してたシュワも凄味が無く鈍さも相まってサラがだいぶマシに見えた(まあ前任がゴツイ人でしたしね)。T-800のアップデート、あの終盤の破壊される局面まで描いたら仕方がないけど、壊れる旧型タイプT-800の悲哀が無くなってしまったのは嬉しいようだけど寂しいな。T-800(型番どうすんだろう?)が液体金属じゃねえ。次からは変化の術も見せまくりで、さらに何でもありになりそうだな。 まあ三部作らしいけどこのリブートでどうなるか見ものですね。俳優復帰してコケまくりのシュワは、この最後の砦がコケたらどうするんだろうな。 [映画館(字幕)] 4点(2015-07-11 14:07:04)(良:1票) |
4. 大脱出(2013)
設定が細かい上に大雑把な作りなので解り辛いのが残念ですね。もっと単純明快で良かったと思いますが、昔から肉体派アクションスターとして競い合ってきた両者の本格的な共演作として、全盛期の姿を観て来ている方々なんかは特に気になるんじゃないでしょうか。今回はウォーミングアップとして、次は脳筋バリバリのアクションを期待したいですが、年齢を考えると厳しいかな。クリント・イーストウッドのように徐々に年相応な役を演じるのも良いと思いますね。老いを隠すのも曝け出すのも全ては俳優の力量次第ですしね。 [映画館(字幕)] 5点(2014-01-16 23:36:16)(良:1票) |
5. ダイ・ハード/ラスト・デイ
《ネタバレ》 『ダイ・ハード』と言われないと気がつかないかも知れない単なるアクション映画ですね。オマージュ的なシーンは若干あるものの、シリーズで見せた敵との心理戦や不利な状況を打破するような頭脳戦などは皆無で粋な台詞やシーンもなく、不死身な親子が派手に暴れ回るってだけで大味すぎ。敵も凡庸というか捻りもなかったけど、わざわざロシアでチェルノブイリネタを持ってくるセンスも理解できないし、あの放射能の扱いには閉口しちゃうんですけどね。アクションの演出も見飽きたものばかりだったかな。唯一の見所は序盤のカーアクションか。 1作目の設定を思い出したかのように息子を持ってきてますが、面白い特徴もなく親父と似た『運の悪い男』、らしいけど面白みのない性格と面構えだし、いきなり同等レベルの男が出て来て息子と言われてもノレないな。 [映画館(字幕)] 4点(2013-02-14 23:16:31) |
6. ダーク・シャドウ(2012)
《ネタバレ》 70年代の音楽を流しまくり、デップお得意の人を食ったようなユーモア溢れる演技が、200年のズレを持つ時代錯誤の男の滑稽さと相まって良さ気な雰囲気の予告編。アレを期待して本編を観ると物凄くガッカリすると思います。 時にシリアスで無駄にえげつなく、時にコメディで下らない下ネタもあり、どの層に向けたものなのか分からず中途半端としか思いませんでした。 落ちぶれた一族の末裔を含め、何かありそうなキャラクターが多く面白そうではありますが、結局何もなかったな。唐突に化けた狼少女や、幽霊が見えるという男の子が急に強気になったと思ったら死んだ母親の霊が出てきて魔女を仕留めるとか、複線も何もなく完全に観てる側は置いてけぼりでしょう。やたらと家族や一族をアピールするなら、煮え湯を飲まされてきた一族総出で勝たないとスッキリしないけどね。脚本がダメダメです。 いつものバートンらしいダークな雰囲気は抜群で色調や美術はとっても良かったんだけどな。 [映画館(字幕)] 3点(2012-05-24 21:18:22)(良:1票) |
7. タイタンの逆襲(2012)
《ネタバレ》 神話の魔物は造形も悪くなく、映像は綺麗なので迫力はあります。冒頭の町を襲うキメラなんか怖いくらい。でも前作と比べると、捻りの無い演出でワンパターンの大雑把な肉弾戦ばかりなので飽きがきますね。尺も短くポンポン進むので単調で印象の薄いアクションが頭に残りません。ドラマ部分も雑な印象しか受けなかったので、せっかくの燃える要素であるゼウスとハデスの共闘もイマイチ。 父子の愛だの家族愛だのを入れたかっただけなのか知りませんが、初っ端で既にイオが死んでいる事が判明してガッカリしましたね。アンドロメダも勇猛果敢な戦士になってるし方向性が狂ってるとしか思わなかった。予告編は凄く良かったんだけどなぁ。 [映画館(字幕)] 3点(2012-05-10 21:14:51) |
8. TIME/タイム
《ネタバレ》 25歳で成長が止まり、その後は死へのカウント・ダウンが始まる。富裕層は永遠の時を生き、貧乏人は生き続けるため日々必死に働いている。命=時間という設定は面白いけど、いかんせん無理があり過ぎるのが難点か。時間の受け渡しなどはルール無用だし、ギャングにしろタイム・キーパーにしろいる意味が無いに等しい。思わせぶりな伏線もスルーが多くて閉口。でも、格差や永遠の若さ(命)への執着心など現代社会の問題などに通ずるトコもあり、主要キャラも立ってたのでそれなりに観るコトができたかな。全力で老化に逆らっている方々なんかには羨ましい世界なんだろうね。 主役二人の晴れ晴れとした強盗っぷりは微笑ましかった。 [映画館(字幕)] 5点(2012-02-23 21:58:23) |
9. ダーク・フェアリー
《ネタバレ》 オリジナルは未見。ギレルモ・デル・トロは制作と脚本に回ったそうですが、監督をしてもコレと同じ感じなんだろうなと思うほど、デル・トロらしい映像美でしたかね。OPで有名なトゥース・フェアリーをモチーフにしてるのか、と知ってからはどうなるのかな?と思いつつ観ていましたが、特に特筆すべきところも無く至って普通でした。ただ、役立たずの父親アレックスを蹴落とすくらいの勢いで孤軍奮闘し、新しい母親になり得たはずのキムの末路は意味不明過ぎた。奴らの仲間に堕ちるより、母娘の絆を築けたってエンドが観たかったなぁ。もしくは、サリーを連れて行く方がまだ納得がいった。 [映画館(字幕)] 4点(2012-02-02 22:02:07)(良:1票) |
10. タイタンの戦い(2010)
《ネタバレ》 オリジナルは大好きです。 リメイクの今作はそれなりに見せ場も多く、クリーチャーも迫力があって見応えありましたが、尺が短く駆け足なのがもったいないですね。もっと時間を増やして戦闘シーンや仲間との触れ合いなど補えば次々に死んでいくシーンなども重みが出たと思います。最近は「お気楽に見られますよ!」って作りのモノが多く軽いのが残念ですね。 なんでペガサスが黒いんだろ?とかブーボーそれだけか!とか思いましたが、一番はペルセウスはロン毛の方が好いよなぁですね。ワーシントンは悪くない役者ですけど、一人だけ現代の傭兵のような頭だし違和感ありましたね。 あとメデューサの生い立ちを聞いた後にあの仕打ちは不憫だった。シークを捕まえて「どう!」とばかりに睨んだが石化が効かず、「あ~ん、どうしましょう…」って素に戻った困ったような悲しげな表情がまた哀愁を漂わせてました。飲み屋のおネーちゃんになったら、あの憂いを帯びた瞳にイチコロで貢いでくれるオッサンがいっぱいだろう。 [映画館(字幕)] 6点(2010-04-27 22:48:09)(良:1票) |
11. 第9地区
《ネタバレ》 序盤は本物の暴動や事件の映像を取り入れたり、手持ちカメラでドキュメンタリー風に見せたりなど編集がとても上手く、人類と宇宙人の置かれている状況や世界観がすぐに理解できますね。エイリアンが現れ難民として扱われる都市が、「世界最悪の犯罪都市」と呼ばれるヨハネスブルグってのは思い切りアパルトヘイトへの当てつけで面白い。異形の外来種であるエイリアンが、実は人類と全く変わらないんだなと思わせるラストも各国の人種間問題的にも考えさせられ上手かったな。それにしても小エビが可愛かった。 エイリアンのDNAに反応して使用できるという各種武器は変わっていてビジュアル的にも楽しめました。そんな中で一番良かったのはパワード・スーツのようなロボットの活躍ぶりかな。RPGのようなロケット砲が発射され司令船ピンチ!って時に弾をキャッチした時は「おおっ!」と思いました。SFとして設定も戦闘シーンも良く出来ているのでコレ系が好きな人は堪らないと思います。 [映画館(字幕)] 8点(2010-04-14 20:57:07) |
12. ターミネーター4
《ネタバレ》 ジョン・コナーと彼の父親になるカイルとの出会いや、ターミネーターの進化の過程と新開発T-800(シュワモデル)の登場などがあるが、今回の話はスカイネットとの戦いのほんの一片でしかなく、規模は置いておいてテレビシリーズででも出来るんじゃないの?というような内容の近未来SF戦争映画になっちゃってますね。シリーズで挿入されてた未来の戦争シーンが全編にわたって繰り広げられると、あんまり面白くないってのはピンとこないからかな。やっぱターミネーターは未来から刺客が送られてくるって設定が面白かったしね。 まぁシリーズでの不明な点の解明やシリーズ完結を前提とした未来編の新シリーズの序章というなら多少シックリくるかもしれませんが、打ち切り漫画のような「俺たちの戦いはこれからだっ!」のようなラストはガッカリしました。次はT-800を過去に送るシーンでもあるのかな。 [映画館(字幕)] 5点(2009-06-07 20:56:31) |
13. ダイアリー・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 最近流行り(?)のカメラ目線の主観映像。ロメロ御大も作っちゃいましたかって感じでしたが、相変わらず社会風刺が効いていて良かったです。今では当たり前のように走りまくるゾンビ映画に対してだろうけど、「死んでるんだから走ったら脚がもげるだろ」と直球な正論を出演者に吐かせたり、素朴で朴とつそうなオッちゃんが実は過激な人だったり、薬品でジワジワと溶けてくゾンビ退治があったりで地味な展開ながらも「おおっ!」と思えるシーンもありソッチ方面も楽しめましたね。それからやっぱりロメロのセンス、嗅覚は鋭いな、と。 「カメラを持ったら傍観者」。誰もが情報発信者になり、煽り叩ける現代の動画投稿サイトやブログ。目の前で起こった事件や事故に対し必死に携帯カメラを向ける人、自慢げに犯罪行為を語る人。凶悪な犯罪が毎日起こるしネットじゃグロでもエロもなんでも垂れ流し。情報量が多すぎて感覚がマヒしちゃうんですかね。情報操作、印象操作をしているテレビやメディア。誰が真実を語り、なにが嘘なのか。モラルを持ち見極める目を養わないと情報社会は生きていけないな。テクノロジーの進化に対し扱う側の人間は対して進化してないんだなと思いますね。むしろなんでもオートマチック化して退化してるのかもな。 [映画館(字幕)] 7点(2008-11-17 22:49:25) |
14. ダイ・ハード4.0
ダイ・ハード(マクレーン)でなくても良さそうな話ですね。ダイ・ハードに固定観念を持ってる人は受け付けないと思われます。まぁアクション大作として普通に楽しめましたがサイバー・テロってネタは他に色々あるのでインパクトが無いな。コレはアクションや見せ方、規模で他を遥かに上回ってますけどね。 そうそう、後で字幕も観る予定ですが野沢那智は最高だなと再確認。DVD全作を那智にしてくれると良いな。ついでにC3POも昔の吹き替えに直してくれたりしたら即買うんですけど。お願いしますよFOXさん。 [映画館(吹替)] 6点(2007-06-30 01:21:15) |
15. 大日本人
《ネタバレ》 ドキュメンタリータッチで展開する物語は悪くないし、設定から何から裏読みするとキリが無さそうですがセンスも良いと思います。まんまプロレスラーに通ずる大日本人は悲哀がにじみ出てましたねぇ。最後の実写パート、まとめ損なって逃げたように見えましたがどんな意味があるんだろ?松本に聞いてみたい。 [映画館(邦画)] 6点(2007-06-26 00:36:05) |
16. ダーウィンの悪夢
《ネタバレ》 音楽も無くほとんどNHKのドキュメント番組。ナイルパーチをネタにしてるが貧困と武器輸出がメインなんだろうか?もっと外来種であるナイルパーチが生態系を壊していった様を知りたかった。 [映画館(字幕)] 5点(2007-01-29 22:58:20) |
17. ダ・ヴィンチ・コード
《ネタバレ》 原作は未読。どうも緊迫感、緊張感に欠ける追跡劇なうえ、謎解きもあっさりな展開で浅い作り。肝心のダ・ヴィンチはあんまり関係ないし、モナリザとダ・ヴィンチの名に釣られてしまったなと。テレビのドキュメンタリーの方がもっと面白いものがあるなぁ。カトリック的にはキリストを冒涜しているかと思うが、こんなもんに目くじら立てずに黙殺すりゃいいのにね。そういえばせっかくルーブル美術館で撮ったというのに画作りが下手でセットみたいだった。まぁ観光案内的な作品で、荘厳な教会や街並みなど魅力的に撮れている。ゆとりある人々を欧州に惹きつけるには良かったかもね。日本も負けじと北斎とか山下清とかやってみたら? [映画館(字幕)] 3点(2006-06-04 23:44:47) |
18. ダーク・ウォーター
《ネタバレ》 幼少時に母親との事で心にトラウマのあるシングルマザー。そのトラウマを払拭するかのように愛情を注がれる娘。母親と父親に忘れられ捨てられた愛情に飢えた少女の霊。脚本が上手く見事な母娘の愛の物語に昇華している。陰鬱な雨や親権争いのプレッシャー、不気味な出来事などで母親が精神的に追い詰められている描写など上手かった。ラストもグッときた。日本のホラーをリメイクしたものは数作ありますが、オリジナルより良く出来ているのはコレだけですね。つうかこっちをオリジナルって事でも良いな。 [映画館(字幕)] 8点(2005-12-02 02:00:44) |
19. TAKESHIS’
《ネタバレ》 夢と現実が入り乱れ時間軸もバラバラ、実験作というかよく作ったかなと。武の歴史というか記憶の出来事も多く描いている妄想の映画。自問自答を繰り返す武の武によるたけし達の映画かな。個人的にはアレだけど、やっぱ並の監督じゃないと思った。 [映画館(字幕)] 5点(2005-11-07 22:21:41)(良:1票) |
20. ターミナル
安心して観られる寡作なヒューマンドラマ。カートを返却するとお金が貰える(返してもらえる?)のは合理的なアメリカ人ならではな発想だなと。日本もやりゃ良いのに。 6点(2004-12-24 03:34:03) |