1. 太陽は動かない
《ネタバレ》 雰囲気は好きな映画なのですが、、、設定をうまく使いこなせてない映画、という印象でした。まずは最初の、「24時間以内に定時連絡をしないと体に埋め込まれた爆発物が爆発し死ぬ」という設定。それ誰にとってのメリット??AN通信の仕事の特性上、24時間以上連絡を取れなくなる状況とかわりと普通にありそうなのにその設定って…。現に、純粋に仕事に邁進しているエージェントの二人が定時連絡をしたくてもできない事態に。完全にあのルールが仕事の邪魔をしている。そんなルールならなり手も少ないだろう。なのに「試験に合格したらお前も胸に装置が埋め込まれる」なんて会話が成立してるのがあり得ないと思う。秘匿性という面でも人前であんな死なれ方したら組織としてもあまり喜ばしいことではないだろうに。考えれば考えるほどあのルールの意味がわかりませんでした。 ストーリーは一応、太陽光エネルギーの新しい技術をめぐっての情報戦、というシナリオは描かれているんですが、そんなんそっちのけで主役の鷹野くんの過去の話が結構な頻度で回想されます。ストーリーに深く関わるならまだしも、彼個人にそこまで尺をとって説明してあげる義理はあるのだろうか。比較的短めな作りの映画でしたが、全体的になんだかアニメの焼き直しのような、軽さや薄さが目立っていました。美男美女が頑張るアクションやそれっぽい背景説明、オシャレなロケーションで作り込んだ映画です。そういうのでキャーキャー言える人なら楽しいかも。私はそうではありませんが。 「明日のことなんて考えなくてもいい。ただ今日を、今日一日を生きることだけ考えろ」 何回も劇中で聞かされたので覚えてしまいました。私はいまはこれが響くメンタルではありませんがいつかこんなセリフを糧に頑張るようなことはあるかもしれませんね。私は明日への希望を糧に生きるタイプの人間ですが。 [インターネット(邦画)] 5点(2022-10-21 07:38:24) |
2. タイトル、拒絶
《ネタバレ》 夜の仕事に就く人たちがすべて汚れてるとか下だとか、私はそういうの結構どうでもいいタイプなんですが、実際そこで働いている人たち自身の意識としてそういう感情を持ちやすいのかもしれないとは思いました。職業に貴賎はない、とか偉そうなことは言いませんが、自分の仕事が合う人合わない人、そういう仕事に属する人と合う人合わない人がいて当然だろうなと思っています。 伊藤沙莉さんの一人語りから始まるこの映画。自分が全然縁がない世界の話だからか、終始ピンとは来ませんでした。登場人物それぞれの人生の捉え方やそのバックボーンをひたすら見ていきますが、カノウ、マヒル、シホ、チカ、ハギオなどなど、、、特に誰にもなんとも思わなかった。仕事や人に縛られる必要は無いし、いくらでも変えることはできるよねとか思ってる私のような人間からしてみたらなぜ彼女ら彼らがあの世界にこだわるのかの方が意味不明だった。特にカノウは、搾取されることに本気で愚痴りながら離れようと思えば離れられるのにその世界に居続けるとか、意味がわからない。もう少し、誰かの内面やストーリーに踏み込んだ話なら何か思うところができたかもしれません。 [インターネット(邦画)] 5点(2022-10-02 08:58:13) |
3. 台風のノルダ
《ネタバレ》 少し前にNetflixでダウンロードしてあって、いざ今日見てみるまでこのような短編ストーリーとは知りませんでした。 で内容の感想ですが、例えばこれが大学生などの自主制作映画だとしたら(にしては映像が綺麗過ぎますが)、 すごーい キレーイ と驚く作品なんだと思います。 ですが大人が仕事として作った作品としてはもう少し作り込んでほしかったというのが感想です。先にレビューされてる方も書かれていましたが、途中で予算が足りなくなったとかそういう事情があったんでしょうか?冒頭すぐに裸の少女、いきなり男子二名がケンカを始め、台風も同時に来て、世界は終わりだと聞かされ、、って色々急すぎるわ!! 本当ならもっと男子二人が野球部で活動するシーンだったり試合のシーンだったり、台風の前振りとか、何十分かそういう下地があってのあの冒頭のシーンだと思うんだが、そこがすっぽり抜けていてもうほんとに急。途中ケンカ相手の西条くんが東に呼び出されいきなり世界が終わるから少女を助けてとか言われて「大事な話ってそれかよ!!!」とキレるシーンは全くもってその通り。あれがある意味この映画の視聴者の反応でもある。いきなり物語が展開していきなり世界の終わりを告げられていきなり鉄塔の上で雷に打たれる女の子がいて「いや急になんだよ!!!」と言いたくなる。 一度、しっかり長編としてみたい映画だなとは思いました。現時点ではちょっと。エンディングの曲の時間すらもったいない。 [インターネット(邦画)] 3点(2022-09-12 21:27:12) |
4. 騙し絵の牙
《ネタバレ》 ストーリー・演出・音楽。どれをとっても最高に良かった、面白かった。原作も確か読んだはずですが、これは確実に原作より映像のほうが良かったです。 まず、大泉洋さん演じる速水さんがまあ曲者(笑)そんな曲者キャラが大泉さんのキャラとこれまたピッタリきすぎてそれだけで既に楽しめます。 はじめは薫風社の保守派「小説薫風」と改革派「TRINITY」との主導権争いの様相を呈しますが、その中で展開される速水の策謀、高野の奔走、新しい作家たちの発掘、その売り出しキャンペーンやそれに絡む周囲の様々な思惑…。そしてラストのどんでん返し。最近は色んな映画の「どんでん返し」っぽいものをよく見ますが、ああ、どんでん返しってこうじゃないと、と久しぶりに感じました。高野にしてやられた速水が薫風社の屋上でコーヒーを床に叩きつけるシーンは不思議となんだか爽快で、見ていて笑ってしまいました。こう書いていてもワクワクが鮮明に思い出されます。時間があれば今すぐもう一回観たいくらい。最高でした。是非、人にオススメしていきたい作品です。 [インターネット(邦画)] 10点(2022-01-19 23:46:42)(良:1票) |
5. ダーク・プレイス(2015)
《ネタバレ》 思ったより入り込めませんでした。 幼い頃に一家惨殺事件に遭い、幼くして一人生き残った女の子は取り調べで家族を殺したのは兄だと証言する。兄に関しては当時流行っていた悪魔崇拝をやっていただの少女に悪戯を働いただの悪い噂もあり、また本人も容疑を否定しなかったことから28年経った今でも刑に服していた。結果的に冤罪だったわけだが、なぜ兄は無実の罪を被ったのか、そもそもあの日何が起こったのか、それを詳らかにしていくサスペンスミステリーといったところか。 ただ見せ方の問題なのか、謎が解かれていく展開に普通ならわくわくしたりするのだが、これはあまり高揚感は湧かなかった。人物に魅力を感じなかったせいか。唯一癒されたのはデイ家の無邪気な少女たちでしたが、色々出てくるダメな人たちのせいで無邪気な笑顔が曇っていく様も嫌でしたね。 感情移入もできず、盛り上がりもない映画でした。 [インターネット(字幕)] 4点(2021-12-12 14:10:02) |
6. 食べる女
《ネタバレ》 上から下まで年齢にそこそこ幅を持たせつつ、著名な女優がたくさん出てくる映画ですね。キャストは豪華にしつつも、それを持って展開される話は地味なヒューマンドラマ。そういう意味では『海街diary』なんかと通ずるものがあるかもしれません。出てくる女性それぞれの恋愛模様と、その食生活がそれぞれに描写されます。自分はこのタイプと似てるなーとか思いながら見ると楽しいかもしれません。 それぞれがそれぞれに生活を送りながら、時々こうやって美味しいものを囲んで集まれるって素敵なことですよね。地味な話かもしれませんが、何より素敵で羨ましいことだとも思います。 こんなこと言うと大体の映画に当てはまるんですが、新型コロナやそれに伴う緊急事態宣言に振り回されてもう二年弱。飛沫感染とか濃厚接写とかを気にせずに誰かが誰か達とわいわい好きなことを言い合いながら他の誰に気を使うでも無く集まれることが、なんだかもう本当に懐かしい光景に思えてくる。「昔は良かった…」なんて振り返らなくてはならなくなる前に、終わって欲しいものです。 [インターネット(邦画)] 8点(2021-10-01 21:41:00) |
7. Diner ダイナー(2019)
《ネタバレ》 別の蜷川映画、『人間失格』が良かったので今回違う蜷川フィルムに手を出してみました。が、、、結論から言うと失敗でした。『人間失格』は実在の人物を扱って、おぼつかなくもディープなヒューマンドラマに蜷川テイストが濃厚に色をつけて強い印象を残した作品でした。しかしこの『DINER』はと言うと、色味ばかり濃くて中身が薄っぺらい作品としか感じませんでした。『キルビル』✖️『マトリックス』✖️蜷川テイスト=着色剤まみれの和菓子のよう。ぶっちゃけ全然面白くありませんでした。ワクワクもドキドキもなく、ジーンとも来ず、ただただ終わっていった。 一応原作の方も読んではあったんですが、そちらもあまり印象残っていません。『軽いなー』と思ったのはなんとなく覚えています。 唯一楽しめたのはかなこ(=玉城ティナさん)の序盤のひとり語りのシーンかな。「自分が周りを信じないと周りから自分を信じてもらえなくなり、遂には自分で自分を信じられなくなる」とかいくつか聞かせるひとり語りがあり、そこは純粋に楽しめましたが。 こんなん見ちゃうとせっかく『人間失格』で縮んだと思っていた。また蜷川離れしてしまいそうだ。蜷川さんは合わせる作品次第だな…。 [インターネット(邦画)] 4点(2021-04-17 07:22:25) |
8. ダーク・シャドウ(2012)
《ネタバレ》 う~ん、新作レンタルが80円になってたから勢いで借りたものの・・・失敗だったかな。 内容は、過去に漁業で栄えた一家の御曹司がドロドロの恋愛事情の末に吸血鬼にされ地中深くに埋められたのだが、200年後にたまたま発掘され復活するというお話。 設定自体はまあ有りかと思うのですが、問題は内容。自分を工事で掘り出した工員たちを皆殺しにした時点で「んんっ!?」まあ200年間水一滴も飲んでないんだから・・・と自分を納得させようとするも何とも言えない不快感・・・。 そんな不快感を何とか隅っこのほうに追いやりながらの中盤、炎を囲んでキャンプ中の若者たちをまたしても惨殺!なぜこんなほとんど意味を感じられない殺戮の描写を入れるのか、理解に苦しむ。 この映画は当たり前ですがジョニー・デップさん演じるバルナバス視点で描かれており、バルナバス側を「善」という扱い方をしています。 が!!! 上記の不快感やバルナバスとアンジェリークの恋愛事情などを観てると、バルナバス側よりむしろアンジェリーク側に感情移入してしまいます。200年前の恋愛観はわかりませんが、アンジェリークはいわばバルナバスに「遊ばれた」のであって彼女が復讐したいと思うのはむしろ当然。バルナバスには言い訳する余地はありません。にもかかわらず現代に蘇ってなおアンジェリークと浮気をしようとする(というかした!)始末。もう救いようがない。 こんな不快な主人公は久しぶりに見ました。ティム・バートンっぽいと言えばそうですが、今回は不快の種類が許容できない類だったことが残念。面白くないというのではありませんが、本来謝るべき立場の人間が不遜に立ち回るストーリーが不快だったという話。 [DVD(字幕)] 3点(2012-12-03 18:30:19)(良:2票) |
9. 探偵はBARにいる
《ネタバレ》 「おっ、大泉さんついに全国区の映画に」と思って観てみたらやはりロケーションは北海道オンリーでした(笑)ある意味さすがだ。 キャストで印象に残ったのは松田龍平さん。『剱岳』や『誰も守ってくれない』などでの私の彼への印象は良くありませんでした。そういう演技をしてただけなのかもしれませんが、「ガキ」とか「チンピラ」という雰囲気がぴったりの人だなって印象でした。で、今回再び登場。「あー、出てきちゃった。」と思ってたらこれがもうハマり役!!あまりベラベラ喋らない寡黙な役のほうがとても松田さんの雰囲気に合っていると思いました。しかも強い。魅力満点ですね☆ さて肝心の映画の内容ですが、一言でいえばとても小説的ミステリー。ただミステリーとはいえ電話の主や大方の展開は大体読めてきます。原作があるのかどうかは知りませんが、あるとしたらとても原作に忠実な作りにしたんだろうなという印象です。そのくらい典型的と言ってもいい小説造り。内容はまた異なりますが、情景やノスタルジーを感じるという意味では『砂の器』を観てるような気持ちで観ていました。あくまで私個人の感覚ですが。 BARの雰囲気も良かったです。エントランスから地下に下りていく造りのカウンターBARで、中には年季を重ねた年嵩のバーテンが一名。とても粛々とした店内で指定席のカウンターの上にはオセロが1セット。指定席の大泉さんに電話が入ればそっと電話(黒!)ごと受話器を持ってきてくれる。それくらい店員との阿吽の呼吸になっているBARなら居心地良いだろうなあと羨ましくなる。タイトルに「BAR」とあるだけあって、その雰囲気にはこだわりを感じました。良!!です。 [DVD(邦画)] 7点(2012-11-16 22:34:18)(良:1票) |
10. TIME/タイム
《ネタバレ》 「時間=通貨」として何をするにも自らの寿命を対価として支払い、また対価として受け取る。そんな世界の話でしたが、仮にも「命」を題材として扱う内容のものとしては雑すぎる印象を受けました。特にウィルの母親が突然のバスの運賃の値上がりのために亡くなったのは何とも言えない気持ちになりました。いくらスラム街の話だとしてもそれはないだろう。前日までの運賃(対価は命)が倍になってるなんて。世界観云々よりその雑っぽさが気になる映画でした。 雑と言えば、それほど貴重な存在の「時間」をあんな簡単に銀行強盗できていいのだろうか。それこそスラム街ならあんなこと考える輩はいくらでもいるだろうに。それでもやらないのは銀行が超厳重だとか、なにかそれなりのセキュリティがあって強盗自体に意味が無いとか、それなりの理由があっての事だと思っていたら、簡単にやっちゃいました主人公二人。しかもそんな二人が人々に時間を分け与え、世界の均衡が崩れていく・・・ておいおい、どんだけこの世界の基盤弱いんだよ。ギャンブルでも自分の寿命以上の時間を賭けちゃったり、あれできたら無一文でもどんだけでも大勝負できるじゃん、と思ってしまった。 みなさんねずみ小僧にたとえられてますが、私も中盤から義賊気取りになるこの二人には少々興ざめしました。「長々と生きることに意味を感じない」などとのたまわっている割に自分たちは寿命をあれこれいじりまくり。それなら最初から「俺は何年」「あたしは何年」と自分の寿命をきっちり決めて生きていってほしい。死にそうになると自分の寿命を補充する義賊なんて魅力は無い。 やはり製作側がこの世界の「時間」を所詮「通貨」として見てるからなのでしょうか。それともそんな風にしか見れない作中の人たちの世界観を表現したかったのか。上述に書いたように、「命」を扱う話としては大事なところが粗すぎた。もっとしっかり確立した世界観でもってこういう話は作らないと、粗ばっかり気になる作品となってしまう。設定はとてもとても良かったのに。 [DVD(字幕)] 6点(2012-09-10 01:30:12)(良:2票) |
11. ダークナイト ライジング
《ネタバレ》 正直自分の中で前作よりはかなり落ちます。前作は私にとっては「アメコミにして非アメコミ映画」でした。アメコミを題材としながらのとても現実的な描写に衝撃を受けたからです。しかして今作は・・・、アメコミへの回帰?とでも言えば良いのか。簡単に言えば現実味が無くなりました。残念でなりませんが・・・。 具体的にはまず島に隔離幽閉されたゴッサム市民の行動。テロ自体もショー的要素が多すぎて気に入りませんが、テロ勃発後、ただの一人も島からの脱走を試みようともしてないというのが非現実的すぎる。いくら警察にバリケード張られようが、いくら爆弾が爆発すると脅されようが、現実には必ず一人くらいは脱走をしようとする人が出てくると思うのですが・・・。しかもそんな何ヶ月にもわたって脱走者が皆無だなんて、逆にゴッサム市民の正気を疑う。テロに屈しすぎだろう。しかし一人もそんな人が出ないなら出ないでそれなりの観客への説明は必要だろう。「橋を警察に警備させたから」なんて不十分もいいとこ。船とかヘリとか手段はいくらでもあったはず。この点は今に至っていまだに消化不良。 評価すべき面白かった点も、『ダークナイト』としてではなく、強いて言うなら『キャットウーマン&ジェームズ・ゴードン市警本部長』として面白かったです。それくらい今回はバットマンの影が薄い。キャットウーマン=アン・ハサウェイさんはハマってましたね。超綺麗!美人!!そして粋!!!まるで峰不二子のような怪盗っぷりに魅せられっぱなしでした。ゴードン本部長(=ゲイリー・オールドマンさん)も病室で敵にやられるのかと思いきやしっかり返り討ちにしてるところなんかもう渋すぎて・・・。かっこいい! その分、上述のように「ダークナイト」は存在感薄かったですね。穴から出るまでのくだりがグダグダすぎるように感じました。また、前作は「ホワイトナイト」ハービー・デントとの対比で「ダークナイト」が映えましたが、今回はそれもない。 アルフレッドもラストまでにどこかで戻ってくると思ったらほんとに最後まで戻ってこないし・・・。ゴッサム市の惨状を見てバットマンと連絡を取ろうとも思わなかったのだろうか。意見の相違で立場を違えたとしてもあまりにも淡白すぎる。 あぁ、、、やっぱ現実味無いな今作・・・。レビュー書いてて自分の中で何がこんなにくすぶってたか整理できた気がします。5点、だな。 [映画館(字幕)] 5点(2012-08-21 00:39:10)(良:1票) |
12. 抱きたいカンケイ
《ネタバレ》 あのナタリー・ポートマンと堂々と「セックスフレンドです」と公言できる関係なんてなんて羨ましいんだろうか。いやいや少し不謹慎か。でもそういう映画ですもんね。まあこういう話の定番ですが、体を重ねてれば愛情も少なからず湧いてきますよね。「割り切った関係」というのは意外に難しい。この映画の場合は極端な例ですが、現実は「割り切ってる」「割り切ってない」の境目というのがもっと複雑で曖昧で、それが仕事に入り込んでくる場合もあるし、友人関係に入り込んでくることもあるしで。それら全てを今までどおりに回していこうすることの何と困難なことか。そういうのをわからせてくれる映画でもありますね。この映画の場合お互いがくっついてしまえば円満解決なわけですが、「今後どうなることか・・・」などと映画のその後について想像を巡らせてしまう私でした。 「セックスから始まる関係」というコピーを見てどんなものだろうと借りた映画でしたが、まあ恋愛ものとしてはオーソドックスに落ち着く映画でした。可もなく不可もなく、5点。 [DVD(字幕)] 5点(2012-07-18 13:54:39)(良:1票) |
13. ダイ・ハード4.0
《ネタバレ》 このシリーズはもう吹き替え以外では見られない(笑)それくらい強烈な印象のマクレーン刑事(=ブルース・ウィリスさん)が今度はいかにも今時なサイバーテロ事件と遭遇します! その辺がわかればタイトルもなるほど、と。でも4.1を作るならまだしも、作らないならただの日本の配給会社の惰性と感じる。変な邦題付けるなっての。 内容はあるプログラムを作るために利用されたハッカーを守るというもの。シリーズ全編を通してマクレーンは相棒のような男たちと一緒に事件を解決していきますが、今回は彼がその役に相当するみたいです。今までは相棒たちもマクレーンと同じくらい男くさい奴らでしたが、今回はちょっとなよっとした感じで、「これで務まるのか」と疑問符でしたが、彼の役回りもけっこうおもしろかったです。 [地上波(吹替)] 7点(2011-12-09 10:11:04) |
14. ダイ・ハード3
《ネタバレ》 日曜洋画劇場で観賞☆私は、普段は洋画を英語音声・英語字幕で観ることにしているのですが、この『ダイ・ハード』シリーズに限っては吹き替えのマクレーンの声が頭にこびりついてしまって、もう吹き替え以外では観られません!!(笑) 今回サミュエル・L・ジャクソンさんが出演してるのがわかってテンション上がりました!若いですね・・・。個人的には最近のサミュエルさんしかあまり知らないので、今と昔の風貌が違いすぎて最初サミュエルさんだとわからなかったです。しかしなんかシュッとしてスマートな彼はちょっとかっこよかったです。 今までシリーズの『1』『2』と観てきて、これって必ずマクレーンは行きずりの誰かとタッグを組んで事件を解決するってパターンなんですね。そのパートナーとマクレーンが何かと口げんかをしながら、徐々に協力し合い、ラストには男の友情が芽生えるってのが面白いですね。なんか、良い意味で男臭くて良い。 今回の事件もまたスケールが大きかったですね。警察・街・学校などあらゆる公共施設を巻き込んで、爆破予告を利用して誘導し、意図的に作った無人地帯である準備銀行の金塊を狙うという・・・。その手口に「はぁ~」と感嘆しながら観ていました。しかしこれだけの規模の大きい事件に、ほぼマクレーンとゼウスの二人だけで対処してしまうというのが、良くも悪くもすごい話だと思う。「いや絶対無理だろ」って反面、「そうでなきゃ映画にする意味も無いか」とも思う。 特段二人が輝いたシーンがあるってわけではなかったですが、ブルース・ウィリスさんとサミュエル・L・ジャクソンさんのダブルキャストは見応えある作品でした。面白かったです。 [地上波(吹替)] 7点(2011-11-19 10:10:30) |
15. ダイ・ハード2
《ネタバレ》 結論から言えば、『1』と同じくらい面白かったです。『1』観て直後すぐにこれ観たからかもしれませんが。 でも『1』よりショッキングなシーンは増えましたね。乗客満載の飛行機が墜落・爆発とか、ラストに悪役たちも飛行機ごと爆発とか。まあ映画だし、スケールが大きくなれば被害も大きくなるものだと割り切って見ました。そのへん割り切れば、緊迫感のある良質なアクションもの。ただ今回はタンクトップ無かったですね。タンクトップヒーローで盛り上がるのは日本だけなのだろうか、特に『2』ではその辺意識はしてなかったようだ。まあ真冬の空港が舞台じゃ仕方ないっちゃ仕方ない。 今作も行きずりの野郎たちと友情を築いていくジョンにテンション上がりました。地図を保管してるじいちゃんや、最初はいがみ合っていたロレンツォとも最後の最後で和解し、あぁ『ダイハードだなぁ』としみじみ(あくまで『1』、『2』二作を観ての感想なのであしからず)。内部から裏切りが出ることや、上述のスケールが大きくなったことなど、シリーズの雰囲気は崩しすぎないマイナーチェンジ具合が私は好きでした。 [地上波(吹替)] 8点(2011-10-31 13:00:49)(良:1票) |
16. ダイ・ハード
《ネタバレ》 何回か観ようとしてレンタルまではした映画。しかしその時他のDVDを借りすぎたのか時間が無かったのか、今まで観ることの無かった映画。この度地上波で4作全て上映ということで、全て録画してただいま消化中。 やはりどこかで観ていたようです。記憶にあるシーンがちらほら。舞台がビルだったことやそのビルが日本企業という設定だったことなど。 しかし面白い!ブルース・ウィリスさんも若いし、ヒロインもやたら昭和テイストだし、いわゆるビジュアルで楽しめる要素はジェネレーションギャップ的に少ないはずなのに、それでも面白い!! 個人的にはやたらとリアルで男くさいストーリーなのが良かったのかなと思います。たまたまジョンの運転手になった黒人のお兄ちゃんやたまたまビル周りを哨戒していた警官のアルとの友情などは見ていてグッと来る。さらに過去に少年を撃って以来、拳銃を撃てなくなって左遷されたアルがラスト土壇場であるべき警官像を取り戻したところなんてもう感動☆元祖タンクトップアクションスターも存分に楽しませてもらいました。 今回地上波で吹き替えで観ましたが、あの声がツボってもう原語には戻れないかも(笑)昔の吹き替えってやたら耳(もはや脳?)に残りますね。 [地上波(吹替)] 8点(2011-10-31 12:15:17) |
17. 大日本人
《ネタバレ》 ただ誰かの頭の中を映画にしただけの作品。ぶっちゃけ、こんな自由なやり方でいいなら小学生や幼稚園くらいの頭の中を映像化したほうがもっと自由で斬新で面白くなりそうな気がする。 バラエティー番組の中で芸人がトークのネタとして使う分にはこういうコンセプトの世界観は面白いと思う。突発的に「獣」の話などを松本さんがすればそれはそれで笑いも取れそうな気がします。しかしそれを100分以上の尺のある映画という媒体で出そうとすると、これは観てる側には苦痛。プラス、インタビュアーの質問の仕方がいちいち腹が立つ。なんであんな人間のインタビューを素直に受けているのかも不可解だし、世論が大佐藤に対して批判的過ぎるのもよくわからん。形はどうあれ、自分たちを守ってくれてる存在に対して、今の日本人ってあんな対応しますかね??極端すぎ、批判的過ぎるないように辟易しながらの観賞は自分自身よく耐えたと思います。 「処女作だから」とかじゃなくて、もっと世に作品を出すものとして、いろいろわきまえてほしいと思った作品でした。 [DVD(邦画)] 1点(2011-07-25 13:07:17) |
18. 第9地区
《ネタバレ》 冒頭、ハンディカメラ方式のインタビューシーンで始まり、自分の頭には『ブレアウィッチ』と『クローバーフィールド』の悪夢がよみがえりそうになりましたが、冒頭だけで本当に良かった(汗)。あれ酔うんですよね。 さてさてこの映画、ロケーションはと言うと、なんと今年2010年で最もアツい地、南アフリカ!ヨハネスブルグ!!その「今まさに」の場所にエビおばけを堂々と闊歩させて、「おいおい、これW杯主催地のイメージ大丈夫かな」とか心配してみたり。でもせっかく南アフリカをロケ地にしてるので、もっとそこを強調して描いてほしかった。製作はニュージーランドということで、内容はどこか欧米的。徹底的な弾圧、隔離、兵器の没収、などなど。アメリカ映画観てるみたいで、物足りなかった点も。もし続編でもあるんなら、今度は日本編とか観てみたい。 あと、もう少しこのエイリアンと共生してる人類と言うものを広い視野で見せて欲しかったというのもあります。作中でエイリアン化していくヴィカス以外にエイリアンに友好的な態度を示す人が一人もいないと言うのは一方的な視点過ぎて、少しげんなりします。100人いれば3人くらいエイリアンと友達になれる人がいてもいいんじゃないか、そして、私はそういうシーンも観たかった。そこは個人的にかなり残念。 なんで宇宙船の燃料浴びるとエイリアン化するのかとか、そうなるとあのエビ型エイリアンの起源とかも気になるし、良い意味でディティールをもっと知りたくなる映画ではあります。その点では今回はガワだけぱっと見の評価で7点・・・かな。 [映画館(字幕)] 7点(2010-06-18 11:45:21) |
19. ダーリンは外国人
《ネタバレ》 「相手を認めたり理解することが恋愛なんだ」ということを外国人同士の結婚と言うテーマで教えてくれた作品です。作中ではアメリカ人と日本人と言う組み合わせで、そんなしゃべる言葉から文化まで全く違う二人がどのように惹かれあい、どのような結婚生活を送るのかという内容です。 結論から自分の感想を言わせてもらえば、結局相手が外国人であろうが同じ日本人であろうが、大事なのはお互いの違いを尊重して相手を想う態度なのだろう。作中でもあったように、人間二人揃えば色んなことが違います。朝はパン派、ご飯派。マメに掃除する派、しない派。友達>恋人派、恋人>友達派。その他好物の食べ物や、結婚ともなれば家具の好き嫌いまで様々です。お互いに違うところがあって、それを埋めていく作業には国籍は関係ありません。この映画の二人の場合なら、数え切れないほどある二人の差異の中に、国籍と言葉の違いというのがあるだけなんだとそう思いました。そういう意味で、個人的にはこの映画で恋愛に対して少し前向きな気持ちになれた気がします。 でもこの映画を観て思いましたが、やっぱり日本人ってもっと英語を勉強するべきですよね。いや別にそれが韓国語でもフランス語でもいいんですけど、基本的に相手の文化や言葉を理解しようって態度に、特に日本人は欠けている気がする。「日本に来たんなら外国人は全員日本語しゃべれ」ってよくよく聞くと何て自分勝手な理屈だろうと思ってしまいます。と、そこまでは言いませんが、さおり(=井上真央)もアメリカに行ったトニーを追いかける段階や結婚生活の中でもっと英語勉強しろよ、とツッコミを入れたくなりました。相手が日本語をしゃべれることに依存しまくりで、そこが気に入りませんでした。 それ以外は文句ナシです☆9点!! [映画館(邦画)] 9点(2010-06-14 23:11:58) |
20. ダークナイト(2008)
《ネタバレ》 かつてここまで真面目に作りこまれたアメコミ映画は観たことが無い。今までのアメコミのような「映像ありき」でもなく、「派手さありき」でもなく、アメコミと言う題材を最高のリアルさで描いてくれました。これは本当にリアル!!現実的すぎて、アメコミなのに重く余韻を残す作品でした。 バットマンとして超法規的に悪を懲らしめるために毎夜ゴッサムシティを駆け巡るブルース・ウェイン(=クリスチャン・ベイルさん)。バットマンとは対照的に顔を出す英雄検事、「ホワイト・ナイト」としてゴッサム・シティの治安を守るハービー・デント。そんな二人に反発するかのように「混沌と平等」をテーマに次々と街にテロを仕掛けるジョーカー(=ヒース・レジャーさん)。そしてそれらのヒーローやヒールに翻弄される市民達・・・。 それ以外にも語りたいキャストはたくさんいますが(マギー・ギレンホールさんとかゲイリー・オールドマンさんとか)語りつくせない。 この映画が妙にリアルなのは、テロリスト役のジョーカーが他のアメコミ映画みたいに超能力など無く現実にありそうなテロリズムに及ぶからではないでしょうか。これがレーザー吐いたり透明になったりとかになったら、たぶんここまでインパクトのあるものにはならなかったでしょう。 そんなジョーカーの思想は「混沌においてはみな平等である」。確かにそうかもしれないが、残念ながら世の中にはルールがあり先進国はみな法治国家である。ジョーカーがどんな高尚な思想を持っていたとしても、それらを侵す権利は無く、無秩序な暴力でしかありません。また彼は病院でハービーと話しながら、自分以外の人間のことを「自分だけの小さな世界で物事をコントロールしようとするちっぽけな人間」と評してますが、ラストで二隻の船を操ろうとしたジョーカーもそういう意味では「ちっぽけな人間」。結局何かを自分の思うように変えたくて色んな手段に出るんだろうし、とどのつまり人間はちっぽけと言うことなのでは。そういったジョーカーの思い上がりに-1点。 しかし決して特別な人間などいないと言う、当たり前のことを皮肉にもアメコミ映画に教えられました。素晴らしかったです。 [DVD(字幕)] 9点(2010-02-19 15:53:15)(良:1票) |