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1.  ダイ・ハード/ラスト・デイ 《ネタバレ》 
シリーズ第5作。前作ではマクレーンの娘が主要人物として登場していたが、それに対して今回は息子(ぜんぜん似てないぞ。)がマクレーンの相棒として登場するのはまあ自然な流れと思うものの、今回はブルース・ウィリスがジョン・マクレーンを演じていて「ダイ・ハード」とタイトルがついていれば何でもいいという感じが非常に強くなっていて、舞台がこれまでと違ってアメリカ国外であるなどこのシリーズっぽさがほとんどなく、マクレーンのキャラも完全に崩壊していて、ブルース・ウィリスが同じ役名の違う人物を演じているだけの別の映画を見てるようで、B級アクション映画としてはまあまあだが、「ダイ・ハード5」として見てしまうと相当な物足りなさを感じてしまうし、6週間ほどで5作全部見たわけだが、本作が断トツにいちばんつまらなかった。全部見終わってあらためて1作目の偉大さが分かるし、個人的にも多少の思い出補正が入っているのもあるが、このシリーズはやっぱり1~3までかなと思う。
[DVD(字幕)] 4点(2023-02-02 18:33:11)
2.  ダイ・ハード4.0 《ネタバレ》 
「アルマゲドン」や「シックス・センス」が流行っていた高校の頃、もうブルース・ウィリスは「ダイ・ハード」はやらないのかと友人と話していたことが今となっては懐かしいが、前作から12年後に公開されたシリーズ第4作。マクレーンが完全にスキンヘッドになっていたり、1作目で登場したマクレーンの娘ルーシーが成長して再登場(役者は変わってるけど。)したりと1作目から続けて見ていると登場人物の変化に時の流れを感じる。敵がサイバーテロ集団というのも現代的で、新聞の文字ならぬ歴代大統領の映像をつなぎ合わせた犯行声明などは強烈にブラックで印象に残るものの、アクション映画としてはかなり普通の印象で、マクレーンもトレーラーに乗って戦闘機を墜落させるなど別の映画なんじゃないかと思うほど無敵のヒーローぶりを見せていて1作目のたまたま巻き込まれただけの普通の刑事という設定はどこへという感じになっているのはちょっと残念に思う(1作目でハンスに「ランボーのつもりか」と問われて否定的な答えをしていた同一人物とは信じられない。)し、サイバーテロというハイテクなテーマも確かに面白いのだけど、ちょっとこのシリーズには似合わない感じがした。とはいえ、今回のマクレーンの相棒となるハッカー青年が良いキャラしてるし、ホリーと別れたことでマクレーンと疎遠になり、彼を嫌うようになったルーシー(このへんの話をちゃんと映画でやってほしかった気もするが、それだけで一本アクション映画ではない違う映画ができそう。)がしっかりマクレーンの血筋を引いているところはニヤリとさせられる。いろいろ書いたのだが、何も考えず見る分には退屈はしない映画だとは思う。でも、やっぱりシリーズとしては前作のほうが面白かったかな。
[DVD(吹替)] 6点(2023-01-21 23:45:33)
3.  ダンボ(2019) 《ネタバレ》 
ティム・バートン監督による「ダンボ」の実写版。アニメを見てからすぐに見たので、アニメでしか表現できないような世界観をどのように実写化しているのかと思っていたが、アニメに忠実なリメイクではなく、アニメの設定を元に新たな脚色を加えたストーリーになっていて、アニメを原作にした別作品として違和感なく楽しめた。アニメでは終盤の見せ場だった「象が空を飛ぶ」という部分を中心にドラマが構成されているのは面白いし、動物ではなく人間を主軸にしているのも悪くない。しかし、しばらく洋画から離れていたせいで久しぶりに見るティム・バートン作品だったのだが、彼の作品にしては至って普通な感じで、たとえばアニメでいちばんインパクトのあったピンクの象が本作ではサーカスの出し物として出てくるわけだが、この監督ならもう少しサイケデリックな見せ方ができたのではないかと思う。一方でディズニー作品として見ると、終盤のサーカスと遊園地の崩壊シーンがすでに書かれている方もおられるように皮肉の利いた自己風刺に見えるのが印象的で、よくこのクライマックスをディズニーが許可したなと思えてくる。マイケル・キートンとダニー・デビートが出ているが、バートン監督作である「バットマンリターンズ」でバットマンとペンギンとして共演していた二人が時を経て同じ監督の作品で役の立場を入れ替えて共演してるのが楽しいし、感慨深くもある。(ティム・バートンの「バットマン」シリーズ、久しぶりに見てみようかな。)それに調べたら、本作主演のコリン・ファレルも「ザ・バットマン」でペンギン役を演じているそうで、新旧ペンギンの共演作でもあるんだなぁ。
[DVD(字幕)] 6点(2022-08-06 17:40:05)
4.  探偵はBARにいる3 《ネタバレ》 
前作から4年後に作られたシリーズ第3作。前2作を手掛けていた橋本一監督が「相棒」のメイン監督になった影響からか、今回の監督はNHKで「あまちゃん」や「サラリーマンNEO」を手掛けていた吉田照幸監督に代わっているが、多少軽さが増したとは思うものの、基本的な雰囲気は前2作と変わらず、今回も安心して楽しめた。相変わらず探偵(大泉洋)と高田(松田龍平)のやりとりは楽しいし、昔の探偵ものドラマのような少し古臭い感じなども監督が代わってもちゃんと出てるのが嬉しい。それでいて、軽さが増したことにより、笑えるシーンも前2作よりも増えているのは良かった。今回のヒロインは北川景子が演じているが、前2作のヒロインが探偵や高田と初対面だったのに対し、以前にも探偵と会っていて、その時、酔った探偵に言われた一言が今回の事件の鍵になるところなどはうまく設定しているし、今回も前作までとはいかないものの、少しウルっとくるものはあった。それに、北川景子ってなんか苦手な女優なのだが、この役は存在感があって、なかなかのはまり役だったと思う。高田を超える強さを持つ波留(志尊淳)はまさにアクション映画での主人公のライバル登場という感じで、高田と波留の対決シーンは本作のアクションシーンの中でいちばんのみどころで、ちょっと子供じみた感想になってしまうかもしれないが、やはり強い敵が出てくると本当に盛り上がるし、それがアクション映画の醍醐味だとあらためて感じる。探偵と高田の別れを匂わす部分もあるのだが、エンドロール後のおまけ映像(これが笑える。)を見て、このシリーズはこれからも続けてもらいたいと思った。同じキャストでドラマ化でもいいのでぜひ続けてほしい。
[DVD(邦画)] 6点(2019-08-10 18:56:24)(良:1票)
5.  探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点 《ネタバレ》 
シリーズ第2作。今回は探偵(大泉洋)の殺された友人であるマサコちゃん(ゴリ)の死の真相を追うストーリーになっているが、やはり今回も探偵と高田(松田龍平)のやりとりが楽しく、雰囲気的にも前作と変わらずまさに安心して見られるプログラムピクチャーという感じで、どこか古めかしい感じなのも前作同様なのだが、やはりこのシリーズはそこがいい。それにストーリー的にもミスリードが利いていて前作よりも面白かった。今回のヒロインは尾野真千子が演じているが、関西弁がどうにいっていて(調べたらこの人奈良出身なんだね。)大げさかもしれないが、極妻のようなヤクザ役もいけるのではと思った。バイオリニストであるヒロインと彼女の大ファンだったという殺されたマサコちゃんの関係が明かされるところはあり得ないと思いながらも思わず少しウルっとさせられた。事件の被害者であるマサコちゃんを演じるゴリが確かに可愛らしく、短い出番ながらもはまり役で印象に残る。ジャンプ場のシーンや路面電車で乗ってきた客たちに襲われるシーンなどはコントを見ているようでつい笑ってしまった。ここらへんもなんか懐かしい感じがする。もちろん、アクションも今回もがんばっていて、なかでもカーチェイスのシーンで追手の男がフロントガラスに張り付いて離れないのは見ていてジャッキー・チェンの映画を思い出してしまった。
[DVD(邦画)] 6点(2019-07-30 23:09:51)
6.  探偵はBARにいる 《ネタバレ》 
大泉洋が主演の北海道が舞台の映画というだけでなにやらご当地映画という感じがするのだが、実際に地域興し映画の側面もあるよう。もちろん、それだけではなく、全体的に70年代の黒澤満プロデュース作品のような雰囲気があり、その古めかしさがなにかいい。松田龍平のキャスティングは「探偵物語」の松田優作を意識した部分もあるのだろう。でも、「探偵物語」の工藤俊作的な役回りを演じているのは大泉洋のほうというのが面白い。ストーリーそのものは2時間ドラマにもありそうな筋書きで、先の読める話ではあるが、探偵(大泉洋)と高田(松田龍平)のやりとりの面白さや、アクションシーンなどもがんばっていて、映画全体としてはそこそこだと思うものの、この部分だけでもじゅうぶんに楽しめた。主人公の探偵が依頼人の女性に惚れる展開は「男はつらいよ」的でもあり、見ていて安心感があるし、シリーズ化されるのも納得。結婚披露宴で新婦が拳銃取り出して撃ち始めるシーンは見ていてさすがにおいおいと思ってしまったが、同時に「仁義なき戦い」1作目のラストシーンを思い出して、ひょっとして対になるように意識してるのかなとつい思った。まあ、それはないと思うけど。
[DVD(邦画)] 6点(2019-07-20 18:53:55)
7.  多羅尾伴内 《ネタバレ》 
片岡千恵蔵のあたり役を小林旭主演でリメイクした鈴木則文監督の映画。「ある時は片目の運転手、またある時は・・・」、「しかしてその実体は・・・」というセリフは知っていても、元ネタは知らなかったのだが、これで知ることができた。映画としては荒唐無稽な感じで、そこが鈴木監督の映画らしいといえばそうなのだが、「トラック野郎」シリーズを見すぎのせいか、さすがにあんな熱気を帯びた作風ではなく、普通に小林旭のミステリーアクション映画といったふうなのがちょっと物足りない気もしないでもない。でも、江木俊夫扮するボンボン息子の乗ったスポーツカーと白バイ警官に扮した主人公との追跡劇は思わず「トラック野郎」のクライマックスの激走シーンを思い浮べた。そんな本作の見どころはやはり主人公の数々の変装で、小林旭の演技もそれぞれ違うので、彼のファンにはうれしい映画だろう。(実際、小林旭の主演映画を見るのが二本目な自分でもその演じ分けがけっこう楽しく、とくに違和感もなかった。)池部良演じる事件の依頼人の周辺人物を演じるのが天津敏や安部徹という東映作品ではおなじみの悪役俳優なのがいかにも怪しげに感じる。ロッカーの中の生首の石膏に驚くシーンはやっぱり金田一シリーズを意識してるんだろうなぁ。ステージで歌っていた女性歌手がワイヤが切れて体を真っ二つにされるシーンはなかなかショッキングだったが、本作の20年ほど前に実際にも宝塚歌劇でそういう事故があったということにも驚かされた。歌手に扮した主人公が「昔の名前で出ています」を歌うシーンをはじめ、ゲスト出演的な歌手(アン・ルイス、キャッツアイなど。)が歌うシーンも多く、歌謡映画としての側面もあるようで、そういう方面から見ても別の楽しさがある。
[DVD(邦画)] 6点(2019-05-25 16:34:21)
8.  大日本帝国 《ネタバレ》 
「二百三高地」に続く東映の大作戦争映画で、本作では太平洋戦争の開戦から戦後の東京裁判までを描いている。舛田利雄監督と脚本の笠原和夫、音楽の山本直純をはじめ、「二百三高地」と同じスタッフが手掛けていて、出演者も丹波哲郎、あおい輝彦、夏目雅子など「二百三高地」にも出演していた人が多く、二番煎じ感も強いのだが、「二百三高地」が旅順での戦いを通して日露戦争を分かりやすく描いていたのに対し、本作は3時間だれることなく見れるものの、焦点が定まらずに散漫とした印象が残り、映画としてはかなり大味な出来のように思う。しかし、本作は「大日本帝国」というインパクトのあるタイトルもさることながら、天皇(本作が俳優が演じる今上天皇が本格的に登場した初めての映画だそう。)の戦争責任に言及した部分が多く、こんな映画、よく作れたなと思うほどで、それにいちばん驚かされる。中でもあおい輝彦演じる床屋の妻(関根恵子)のセリフである「天皇は戦争に行くの?」とか玉音放送を聞いた住民が「天皇が話をするだけで戦争が終わるのなら、もっと早くしてほしかった。」とつぶやくのは今まで見た日本の戦争映画でも聞いたことがないような言葉でちょっと衝撃を受けてしまった。恋人(夏目雅子)の助命嘆願を拒否した江上(篠田三郎)が銃殺されるシーンの最後の言葉は天皇賛美とも天皇批判ともとれるようになっているが、笠原和夫の著書などを読むと批判の意を込めているようで、その徹底した天皇批判ぶりはすごい。東映はこの後、天皇を描く映画を企画して、宮内庁からクレームがついてぽしゃったというエピソードがあるのだが、それも本作を見ればうなずける話。最初に書いたように「二百三高地」と同じ出演者が多いのだが、あおい輝彦の相手役が夏目雅子ではなく関根恵子で、夏目雅子は篠田三郎の相手役と、それぞれ「二百三高地」に出演していなかった役者の相手役になっているのはよく考えられた配役。でも、江上が戦地で出会う恋人そっくりの現地の女性に恋人の面影を見て抱いてしまうという展開は分からなくはないけど、不倫のように映ってしまうし、この役を夏目雅子が二役で演じているのもなにか違和感を感じる。一方の関根恵子は戦時下をおさな子を抱えて何があっても生き抜くという強い決意を秘めた女性を演じていて、それがすごくハマっていて素直に良い女優だなあと思った。東条役の丹波哲郎も良かったんだけど、ちょっと彼に丸刈りは似合わないかな。でもやっぱり本作を見終わって印象に残るのはさっきも書いた天皇の戦争責任に関する言及の多さで、果たしてこの映画を平成から令和への改元をまたいで見てしまったのは良かったのかどうかと思ってしまう。
[DVD(邦画)] 6点(2019-05-01 23:50:08)
9.  大空港2013<TVM> 《ネタバレ》 
三谷幸喜監督が「shortcut」に続いて手掛けたWOWOWの単発ドラマ。今回も一度もカットを割らずにすべてワンカットで撮影しているが、山の中が舞台で基本的に二人芝居だった前作に対し、今回は空港が舞台で10人以上の人物が登場する。これだけで前作以上の撮影の大変さが伝わってくるのだが、同時に前作同様に舞台人である三谷監督ならではの作品とも思う。ストーリーは天候不順のため松本空港に緊急着陸した羽田便の乗客たちを出発までの間、竹内結子扮するグランドスタッフが対応するというもので、「THE 有頂天ホテル」のような群像劇にしようと思えばできたところを、主人公が対応する乗客を一組の家族に限定したことで、逆にシンプルになっているのが良かった。(ワンカット撮影で本格的に群像劇をやろうとしたら撮影はもっと大変かも。)その家族はそれぞれ事情を抱えているのだが、ひとりひとりの描き方が強烈で個性的なのも三谷監督らしく、安心して見ていられるし、楽しい。そんな家族に振り回される主人公を演じる竹内結子もハマリ役で、とくにラストのヘリを見送るシーンの笑顔がなんとも言えず、印象的だった。それともう一つ、本作はワンカット撮影に加えて、劇中の時間を実際の時間と一致させているみたいなのだが、それもなかなか効果的だったと思う。
[DVD(邦画)] 7点(2017-12-03 17:28:52)
10.  大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE 《ネタバレ》 
光の国を舞台に悪のウルトラマンであるベリアルとそれに立ち向かうウルトラ戦士たちを描いている。ハリウッド帰りの坂本浩一監督を起用し、画作りや特撮シーンにいつもよりも力を入れるなどいつものウルトラマン映画とは一味違う印象だが、最初から最後まで見せ場が満載で(特に主たる観客である子供を)飽きさせない作りで、このシリーズが未だに好きということもあるかもしれないが、自分が見てもそこそこ面白かった。なんと言っても冒頭から繰り広げられるベリアルの光の国への侵攻とその脅威がインパクトを持って描かれているのがいいし、このシーンはかなりの盛り上がりを見せている。ベリアルの猛攻に成すすべもないウルトラ戦士たちが逃げ惑う姿は衝撃的だ。(でも、冷静に考えると地球で怪獣から逃げ惑う群衆のセルフパロディのようでもある。)登場するウルトラヒーローたちは端役も含めてこれまで登場した戦士が全員集合といった感じで、中でも小学生くらいのころにビデオで見ていたグレートやパワードが懐かしい。光の国が舞台というと「ウルトラマン物語」を思い出すが、ハヤタ、ダン、ミライ、アスカという4人のウルトラ戦士の人間体のほか、ペンドラゴンの乗組員たちといった実写の俳優が演じる人物が登場するのが顔出しの俳優が一人も出演していなかった「ウルトラマン物語」との最大の違い。レオがゼロを鍛えるという設定は「ウルトラマンレオ」でレオ おおとりゲンの師匠がセブン モロボシ・ダンであるということにリンクしていて、とくにレオが昔好きだった身としてはなんだか嬉しい。テレビシリーズで一度も実現しなかったカプセル怪獣三匹の共演にも興奮してしまった。しかし、確かにゼロが戦いに参戦してからはゼロがいきなりセガールのような強さを見せてしまってこれまで苦労していた主要ヒーローが一気に引き立て役のようになってしまったのはちょっと残念だったかな。(セブンの息子という設定のゼロの存在は「史上最大の侵略 後編」を頭に入れてしまうと事実少し抵抗があるのだが、まあいいか。)タロウの声を石丸博也が今回も演じるなど主要声優陣は最近のシリーズ作品と同じになっているが、やっぱり、ウルトラの父と母の声だけは「ウルトラマン物語」の石田太郎と池田昌子の声がいちばんしっくりくると本作を見て改めて思った。
[DVD(邦画)] 6点(2017-06-15 00:55:23)
11.  大殺陣 《ネタバレ》 
「十三人の刺客」のコンビである工藤栄一監督と脚本の池上金男が再びコンビを組んで製作された東映集団抗争時代劇。面白くないことはないのだが、なにか全体的に分かりにくい感じで前半からごちゃごちゃしててなんかイマイチだった。主演の里見浩太郎は「十三人の刺客」にも出ていて、そのときはなにも思わなかったのだが、このようなリアリズムを意識した時代劇で主役を演じているとなにか違う気がする。それにヒロインと思しき宮様の存在も重要な役どころなのかもしれないが、やたらと男に襲われ(こういうシーンを入れてくるあたりはいかにも東映らしい。)最後はほとんど筋と無関係なように絞殺されるという見ていていてもいなくてもいいような存在に映ってしまい、存在がかなり浮いてしまっているように思う。ただ、「大殺陣」というタイトルどおりクライマックスの乱闘シーンの迫力はじゅうぶん。(でも、「十三人の刺客」には劣るか。)三池崇史監督のリメイク版「十三人の刺客」に出演していた平幹二朗が工藤監督の集団抗争時代劇である本作に出演しているのはなにか興味深かった。
[DVD(邦画)] 5点(2016-10-14 22:50:39)
12.  太陽の墓場
10年ぶりくらいに見る大島渚監督作品で、初期の代表作とされる映画。大阪のどや街を舞台にした社会派映画で、名作ともされているが、イマイチ面白くない。「青春残酷物語」もそうだったが、本作も不朽の名作というよりは、リアルタイムに見ないと良さが分からない感じで、今見ると少し古臭く感じてしまう。でも、大島監督の映画では珍しく、伴淳や北林谷栄、小沢栄太郎、田中邦衛、小池朝雄など新劇系を中心に豪華な面々が出演しているのがみどころで、とくに黒澤明監督の常連俳優である藤原釜足と左卜全が大島作品に出演しているのは珍しいし、これら出演者たちが大島作品で共演というだけでも見る価値はある。そんな中で実質的な主演の炎加代子は役柄も芸名もインパクトがあり、印象に残るし、どんなに脇を名優で固めていても、主演は新人でという大島監督のこだわりがこの頃から見える。ラストの暴動が衝撃的と言われているが、今見るとそうでもない。もともと短い映画だが、実時間よりも長く感じるかと思っていたらそんなことはなかった。でも、「青春残酷物語」のほうがストーリー的には面白かった気がする。
[DVD(邦画)] 5点(2016-08-03 17:53:25)
13.  太平洋の鷲 《ネタバレ》 
本多猪四郎監督と円谷英二監督が初めてコンビを組んで手掛けた戦後初の東宝戦記映画。真珠湾攻撃から山本五十六の戦死までを描いているが、多少大作らしい大味さはあるものの、戦争はいけないというストレートなメッセージが感じられる作品になっていて、先週「ハワイ・マレー沖海戦」を見たせいか、戦後になってこういう映画が自由に作れるようになったんだなという妙な感慨深さを感じた。山本五十六を演じる大河内伝次郎は重厚な演技で戦争反対の立場でありながら、連合艦隊司令長官となり、戦争の火ぶたを切ることになる五十六の苦悩をうまく演じていて、彼は「ハワイ・マレー沖海戦」にも軍人役で出演していたが、それとは違う印象を与えるのも戦中と戦後の映画の違いかもしれない。脇の出演者も豪華で、本多監督の映画の常連俳優の一人である志村喬が冒頭にちょい役で出演しているほか、小林桂樹や三國連太郎といった本多監督の映画には珍しい俳優陣の好演が光っている。中でも珍しいと思うのは三船敏郎が脇役ながら本多監督の映画に出演していること。これがかなり新鮮で、例えるなら黒澤明監督がゴジラ映画を手掛けるような感じか。円谷監督による特撮シーンも一部「ハワイ・マレー沖海戦」の流用っぽいシーンがあるが、迫力満点で見ごたえじゅうぶん。ドラマとしては翌年に本多監督と円谷監督が手掛ける「さらばラバウル」のほうが好きだが、戦争の無意味さや悲しさがひしひしと伝わってくる映画で、これが山本五十六没後10年、戦後8年というまだ戦争の記憶が生々しい時代に製作されているというのも意味を持ったことだと思う。そして本作をリアルタイムで見た人は果たしてどう感じたのだろうと気になるところではある。
[DVD(邦画)] 7点(2016-04-22 22:17:33)(良:1票)
14.  探偵物語(1983) 《ネタバレ》 
松田優作が探偵役で出演していてタイトルが「探偵物語」というとつい「工藤ちゃーん!」のほうを思い浮かべてしまうが、薬師丸ひろ子主演の角川のアイドル映画である。(ああ、紛らわしい。)主演の薬師丸ひろ子の可愛さは本作でも出ているが、先日までBSで再放送されていた朝ドラ「あまちゃん」をすべて見終わった直後のせいか、それと比べると演技がすごくぎこちなく見え、今まで気にしたことがなかったが、こんなものだったのかと思ってしまった。確かにこの頃の薬師丸ひろ子は可愛くてわりと好きだが、女優としてはやはり今のほうがいいかも。(でも、いちばんの代表作は「Wの悲劇」)松田優作は工藤とはまったく違う探偵を演じているが、やはりタイトルのせいか、どこか違和感があったし、この役に松田優作というのはもったいない気がする。ストーリーにヤクザが絡んでくるところなどは、赤川次郎原作ということもあってか「セーラー服と機関銃」を思い出した。そのストーリーも対して面白味があるわけではないので、映画としては可もなく不可もなくといったところ。ラストの空港のシーンは原田知世の「早春物語」の逆パターンだが、エンドロールの間、ずっと立っている松田優作を映し続ける長回し演出もあってか、こちらのほうが印象に残る。それに映画の主題歌といえばエンドロールで流れるイメージだが、本作ではラストシーンの直前に流れ、エンドロールではインストが流れるというのが意表を突いていた。ところで本作を見たのは「あまちゃん」で薬師丸ひろ子と松田龍平が共演しているのを見たからなのだが、本作では若手として松田優作と共演していた薬師丸ひろ子が「あまちゃん」ではベテラン女優としてその息子である松田龍平と共演していることは時の流れを感じるとともにちょっと感慨深くもある。(見た順番、逆だけど。)ロングショットで分かりにくくはあるが、ワンシーンだけ蟹江敬三が出演しているのも「あまちゃん」にハマって見ていた者としては嬉しい。ひょっとして自分、立派な「あまロス」か?
[DVD(邦画)] 5点(2015-10-31 13:17:13)
15.  Wの悲劇 《ネタバレ》 
原作は推理モノらしい(未読)のだが、本作は原作のストーリーを主人公・三田静香が研究生として所属する劇団の舞台劇として表現し、メインストーリーは研究生の静香が女優へと成長していく青春ドラマとなっているというのが非常に大胆。静香の年齢を当時の薬師丸ひろ子本人と同じ二十歳に設定することによって役柄と実際に演じる女優をダブらせているのが見事で、薬師丸ひろ子のアイドル時代の出演作は何本か見ているが、本作で三田静香を演じる薬師丸ひろ子はそれらとは違う印象を残していて、とくにラストシーンの静香からはもう映画の役柄とかは無関係に、これからはアイドルとしてではなく、本格的な女優としてやっていこうという薬師丸ひろ子本人の決意のようなものが感じられて、映画と現実をシンクロさせたようなこの配役は成功していると思うし、このラストシーン自体も素晴らしい。本作は紛れもない薬師丸ひろ子の代表作といえるだろう。(以前、何かのインタビューで薬師丸ひろ子が自身の出演作で忘れられない作品として「セーラー服と機関銃」とともに本作を挙げていたが、本作で静香を演じている間はそうとう苦しかったのではないかと思う。)劇中劇として登場する舞台「Wの悲劇」は、劇中にも本人がモデルと思しき演出家役で登場する蜷川幸雄が監修した本格的なもので、劇中劇という扱いなのが勿体ないと感じるほど作り込まれていて、つい最初から最後までこの舞台を見ていたいと思ってしまうほど。(この舞台で刑事役を演じている三田村邦彦演じる五代を見て「危険な女たち」を思い出してしまった。)舞台のストーリー展開と演じる側のドラマが二重構造になっている点も凝っていて、ドラマとしても見ごたえがあるものになっている。そして忘れてはならないのが自分のスキャンダルの身代わりになる代償として舞台の主役を菊池かおり(高木美保)から静香に交代させる大女優・羽鳥翔役の三田佳子の悪女ぶりもすごくハマっていて、苦手な女優なのだが、静香に話を持ちかける長回しのシーンなどはこの人が演じるからこそ出せる迫力というのが確かにあって、印象に残る名シーンとなっている。本作は先ほど書いた薬師丸ひろ子の代表作であると同時に三田佳子の代表作でもあると思う。とはいえ今見ると、「私生活と舞台となんの関係があるの?」という翔のセリフはこの映画の数十年後に次男が逮捕され、それがスキャンダル化して干された三田佳子本人の本音のような気がしてしまう。劇中劇の舞台をもっと見ていたかったのと、後半が少し駆け足気味に感じたのでもっと上映時間が長くても良かったのではと思ったので少し低めの点数にするが、映画としてはじゅうぶんに面白く、今まで見た角川アイドル映画の中でも傑作のひとつと言える映画だと思う。
[DVD(邦画)] 7点(2015-07-18 17:20:30)(良:1票)
16.  大脱獄(1975) 《ネタバレ》 
昨年立て続けに亡くなった東映を代表する二人のスター俳優 高倉健と菅原文太が本格的に共演を果たした石井輝男監督によるアクション映画。高倉健はこの後間もなくして東映を退社してフリーに転身する時期なのでこのタイミングでのこの二人の共演はけっこう貴重かもしれない。(ちなみに未見だがこの年はもう一本、「神戸国際ギャング」でも二人は共演している。)タイトルのごとく囚人たちの脱獄作戦をメインに据えたストーリー・・・ではなく、嵌められて無実の罪で死刑判決を受けた健さん扮する主人公が脱獄し、復讐を開始するという「網走番外地」シリーズにもありそうな展開。菅原文太は主人公と共に脱獄し、いつまでも主人公に付きまとう男の役で、存在感もあり文太らしい味も出ているのだが、両者並び立つというよりは健さんの引き立て役に終わってしまっているような気もする。それでもこの二人が機関車の中で復讐を遂げるために戦うクライマックスは見ごたえじゅうぶんで、このコンビも新鮮に感じる。主人公を嵌める男を演じるのが「網走番外地」シリーズなどでは健さんの仲間を演じることの多い田中邦衛(見る前は本作でも脱獄仲間の一人を演じていると思い込んでた。)というのが意外に感じる。それにしても、下の方も書かれているが、高倉健という俳優は雪景色を前にすると本当に絵になる俳優だとあらためて思う。なお、本作が石井監督と健さんの最後のコンビ作とのこと。
[DVD(邦画)] 7点(2015-02-20 21:01:18)
17.  弾痕(1969) 《ネタバレ》 
「狙撃」に続く加山雄三主演のハードボイルドアクション映画。脚本家もプロデューサーも「狙撃」と同じなのだが、続編風の映画にはなっておらず、雰囲気も全く違う映画になっているところに製作陣の単なる二番煎じではないというこだわりが感じられていい。「狙撃」はかなり日本映画離れした印象があったが、本作はそれ以上に日本映画とは思えない雰囲気で、どこかヨーロッパ的というかフィルムノワール的な映画で「狙撃」で不満だった意味不明なシーンもなく、映画としては「狙撃」よりもこちらのほうが完成度は高いのではと思う。森谷司郎監督は黒澤明監督の助監督出身だが、こういう演出もできるのかと新鮮に感じた。一匹狼の殺し屋だった「狙撃」の主人公と違い、本作の主人公は組織に属しているが、日本とアメリカ、二つの祖国を持った男という設定が利いていて、これにより、主人公の孤独さが「狙撃」よりも強調されている。ラストは当時流行のアメリカンニューシネマの影響が見られるが、それでも強烈なバッドエンドで印象に残る。ヒロイン役は太地喜和子で、「狙撃」の浅丘ルリ子(二人とも「男はつらいよ」シリーズで印象に残るマドンナを演じていた。)とは違ったタイプの女優であるが、やはりこちらも良く、とくに目の前で恋人である主人公を殺されたあとの物悲しい表情の演技がとても良かった。劇中に流れる「死んだ男の残したものは」が主人公の行く末を暗示してるような使われ方なのだが、もっと効果的な使い方もあった気がする。それよりもヒロインが街中で女性アナウンサーに味噌汁についてインタビューされるシーンも暗示的で、そちらのほうが印象に残ってしまった。ほかの出演者ではやっぱり岸田森。「狙撃」では主人公のパートナー的存在を演じていたが、本作では一転して主人公たちから拷問をうける中国人のスパイ役を演じていて、その拷問シーンの演技がまさに熱演という感じ。全体としては「狙撃」に比べてやや分かりにくい部分もあったかもしれないが、それでも本作もじゅうぶん面白かった。ちょっと迷ったのだが、「狙撃」と同じく7点を。
[DVD(邦画)] 7点(2014-11-13 23:27:39)
18.  ターザン(1999)
ジャングルで猛獣に育てられた主人公がほかの人間と出会うという展開はディズニーでもほかに「ジャングル・ブック」(アニメ版は未見。)があるようにややありがちだとは思うのだが、ちゃんとジャングルの動物たちとジェーンたちの間で板挟みになり、苦悩するターザンを描けているし、見ごたえじゅうぶんとまではいかないが、つまんなそうと思いながら見始めたせいか最後まで飽きることなく楽しめた。ヒロインのジェーンがこれまで見たディズニーアニメのヒロインの中でも特に魅力的なキャラに描かれていて印象に残る。それに全編通して流れる歌も非常にマッチしていて良かった。ターザンの吹き替えは金城武で、最初はどうなんと思っていたが、それほど違和感もなかった。それにしても「アラジン」のジャファーもそうだが、本作のクレイトンも実に気持ちのいい悪役だったなあ。
[地上波(吹替)] 6点(2013-11-11 01:38:37)
19.  大戦隊ゴーグルファイブ 《ネタバレ》 
冒頭、敵の女幹部が仲間に追われているところを助けるゴーグルファイブ。その幹部から敵の新たなる計画を聞きだす。だが、女幹部の話を聞いて罠かもしれないと疑う二人と信用しようとする三人にメンバー間できちんと意見が分かれているのがいい。結局は信用することになるが、やっぱり罠だったという展開は王道すぎる。でも子供向けの映画なのでこれはこれでいいのだろう。それにしても敵の側もだまし討ち作戦とはいえ、あんなにしゃあしゃあと自分たちの計画をばらすのはちょっと疑問が残る。モグラの怪人相手にモグラたたきで戦うのはあまりにも単純な発想だが、こういうコミカルな戦いも子供向け映画らしくほのぼのとしている。
[DVD(邦画)] 5点(2013-03-02 14:17:16)
20.  太陽戦隊サンバルカン 《ネタバレ》 
テレビシリーズは小さい頃に再放送で見ていたおぼえがある戦隊シリーズの劇場版。「デンジマン」のそれよりも単純な作りで本当にテレビシリーズの一本として普通に放送してそうな内容。戦隊シリーズの怪人は倒されると巨大化してロボ戦というのがパターンだが、冒頭から巨大化してサンバルカンのメカと交戦するのにはこのままロボ戦かと一瞬驚いたが、さすがにそれはなかった。長官役の岸田森は特撮ヒーロー番組でもおなじみで、やっぱりかっこいいが、昔の日本映画を多く見るようになった今では岡本喜八監督の映画の常連俳優のひとりという印象が特撮作品での印象よりも強くなってしまったなあ。
[DVD(邦画)] 5点(2013-03-02 13:02:09)
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