1. 大巨獣ガッパ
《ネタバレ》 これは想像です。製作スタッフのほとんどは、裕次郎や旭に憧れて日活に入社した世代だ。しかし、時代は怪獣ブーム。社長は、他社に負けじと、怪獣映画を作ることを決めた。カイジュウ?戸惑う青春映画が命の面々。しかし、いつかは裕次郎と映画を作ることを心に刻み、社長命令に従うことに。さっそく怪獣映画を何本も見て、オリジナルの怪獣を作ってはみたものの、思い入れやこだわりが無ければ、知識も詰め込みで、出来上がったのはあんな中途半端な変な造形物。そして、この社長の一言が、もやもやしたスタッフの不満に火をつけた。「かっぱみたいやなぁ」。まず題名担当が切れた。かっぱで何が悪い!。怪獣の名前は最後に「ラ」をつけるのが決りなのに、それを無視して「ガッパ」にしてしまった。次に音楽担当が切れた。もう、美樹克彦だ!?そして、その他のスタッフも、この反乱を黙認するという無言の抵抗をしたのだった。かくして、何となく投げやりで中途半端だけど所々妙に力の入った作品がここに完成した。 [DVD(邦画)] 6点(2012-04-06 23:27:26) |
2. ターミナル
国際空港という場所の持つ人工的な側面と複雑な社会の接点は、我々も利用するたびに何らかの形で感じるところではあるが、ひとたびトラブルとなった場合は笑い事では済まされない。国内で生活している時の、あるいは外国にいるときの自分の立場、保護される権利、受けられるサービスなどが全て中途半端なのだ。国際社会が作り出す国境をまたいでいる状況なのだから、当然といえばそれまでなのだが、だから、色んなドラマも生まれるのだろう。常識的でない出来事も妙に納得してしまう。父親とのエピソードがジーンときたな。音楽に国境はないという事が、当たり前とはいえ、素晴らしく感じた。 [DVD(字幕)] 7点(2006-04-23 13:30:11) |
3. ターミネーター3
《ネタバレ》 ロスアンゼルスの街を壊しまくるカーチェイスや、TM同士の殴り合いは、迫力満点。その分、現在と未来の係わりが単純で、このシリーズの魅力が半減した感じ。簡単に核戦争が勃発するのでは、何とか人類を存亡の危機から救ってきた1、2も意味が無かったような印象も。単独作品としては、まあまあなんだが、シリーズの面白みは、ハラハラしながら核戦争を防ぐことだろう。 7点(2004-12-19 21:46:34) |
4. 大菩薩峠 完結篇(1959)
《ネタバレ》 やはり、最後は因果応報、見事な最後でした。斬り合いでは負けそうにないので、あの終わり方が納得かなあ。人の親としての一面が現れ、やっぱり人間でしたね。子供に因果が巡らなければいいんだが。 7点(2004-10-12 19:36:05) |
5. 大菩薩峠 第二部
だんだん多くなっていく登場人物に、気を緩めると誰が誰やら判らなくなる危険がある上に、すれ違いが多くなり、短気な人はイライラする危険が。しかし、見事な立ち回りや、魅力的な役柄の人物が多く、決してダレることがない。相変わらず女にモテル主人公がうらやましい、、じゃない。最後はどうなるのか興味深い。 7点(2004-10-12 19:25:08) |
6. 大菩薩峠(1957)
因果が絡み合った糸のように登場人物達を結びつけ、壮大な物語を構成していく。長いけど興味を失うことはないくらい次から次へと因果が巡っていく。悪運がなかなか尽きない上に女にもてる主人公がいい味を出している。その極意は、強引だけど、いやらしくないことと見た。うーん、無理かな。 7点(2004-10-12 19:08:15) |
7. ターミネーター
バイクごとひっくり返ろうが、全身完全燃焼しようが、はたまたは、体が真っ二つになろうが、しつこく追っかけてくる怖さは、迫力十分ですごい。ひとつ心配は、過去に行くときは、裸になってしまうこと。シュワちゃんみたいに、人様に堂々と見せられる体ならいいが、普通は遠慮するだろうな。冬の北海道なんかに到着しても困るし。 7点(2004-10-10 23:35:56) |
8. ダイ・ハード
緊張感とユーモアが入り混じり、派手なアクションに、ハラハラ・どきどき。文句なしの娯楽アクション。視聴率と話題性しか頭にないマスコミ報道も思いっきり批判してますが、当たり前で皮肉にもならないかも。やらせも当然の日本のテレビ局では、シャレにならないか。とは言っても敵にまわすとこれほど恐ろしい団体はない。影響力は絶大ですからね。同じ題材でも、編集次第で、全く違った印象に、いかようにも作れます。うまく付き合えば、また便利なものなのだが・・・。マスコミと鋏は使いようだ。ビンタの一つぐらいじゃ足りない番組っていっぱいあるような感じだ。 10点(2004-10-02 00:11:04) |
9. タイタニック(1997)
キャメロン監督は、これは愛の物語だと語ったが、よく考えたら、恋愛ってキャメロンの一番不得意な分野だぞ。船や事故の再現には、とことんこだわっているのに、恋愛描写の大味感は否めない。オスカー総なめなのに、主役の二人が賞逃したのがそれを物語っている。とは言え、史実の精密な再現と沈没シーンの圧倒的な迫力は、目を見張るものがあり、それにも増して、ジェームズ・ホーナーの音楽はすばらしい。私は、最後の回想シーンが一番好きです。 8点(2004-08-13 13:26:19) |
10. タイムマシン(2002)
こういう未来や過去に行く物語でいつも思うのは、当り馬券や、株・土地の高騰の情報がわかるだろうなということや、預言者として儲けられるかなとか、政治や経済の予測が的中し尊敬されるだろうなとか、そんな事しか思わない自分が、すごく、小物だなということです。 6点(2004-07-14 23:43:34) |
11. たそがれ清兵衛
藤沢周平の世界がよく描かれています。江戸時代の江戸や京と違う東北の雰囲気も感じられる名作です。庶民の、とはいえ武士の中でも小役人の生活が、藤沢文学の基本的なテーマでもあるので、この雰囲気やストーリー展開は予想通りです。山田洋次監督もかなり自分の世界を押さえているのではと感じました。剣の使い手でも世渡りの下手な主人公と、不運な幼なじみの恋に、藩の騒動を絡ませて、人の幸せとは何かを問いかけます。自分が幸せか否かは本人が決めることであり、他人が決めるものではありません。人がどう思おうと自分の価値の基準で生きていくべきなのでしょう。自己主張の強い主人公の劇的な展開の映画だけが名作ではないと感じました。 9点(2004-03-13 16:04:57)(良:2票) |
12. 第三の男
ハリーの台詞一つ一つが真実を語っている。キャロウェイの行動は正義の実現を目指した現実的な法の執行者そのものだ。ホリィは友情と愛と社会に翻ろうされる心優しい人間。そしてアンナは一途な愛と思い出に生きる女。ラストは完璧だし、音楽はビールを誘うし、猫はすり寄って来るし、やっぱり名画だろうな。 10点(2004-03-06 10:57:39)(笑:2票) |
13. ターミネーター2
いい映画でした。ところで、最近わかったのですが、何と、この映画に、現在のカリフォルニア州知事が出ているらしいのです。みなさん、どの人かわかりましたか?ロボットの役らしいのですが。 8点(2004-01-30 00:08:06)(笑:7票) |
14. ダラスの熱い日
ケネディとキング牧師という正義と良心の象徴をアメリカは生み出したが、同時に二人を暗殺してしまうという過ちも犯してしまう。これは、大統領暗殺の真相に迫るサスペンスだが、映画での推理に納得できる面も十分ある。また、「私には夢がある」というキング牧師の名演説が実際の映像で見れるのもこの作品の大きな価値となっている。真相は未だ闇の中であるが、いつの日か明らかになるのだろうか。 7点(2004-01-15 23:56:17) |
15. 第2章
名作です。公開当時、彼女と見に行きました。ニール・サイモンの前作「グッバイガール」が良かったので迷わず行きました。お互いに惹かれあいながらも、過去の思い出を引きずって、素直になれず、苛立ち、自分も相手も傷つけてしまう二人。そんなセリフのひとつひとつが胸にしみて、涙があふれました。当時私たちは結婚を反対されていて、主役二人の苦悩が他人事とは思えなかったのです。作品としても最高で、粋な会話、ユーモアは、さすがサイモンの作品です。ラストではうれし泣きをし、感動で胸が満たされ映画館を後にしました。1度聞いたきりの主題歌もずっと耳に残っていました。その後、私たちも苦境を乗り切り一緒に第2章を歩んでいます。 10点(2003-12-26 23:04:54)(良:1票) |