1. ダーク・ウォーター
《ネタバレ》 邦画オリジナルに比べ、ホラー色がほとんど無くなったが、テーマ性の描写としてはかなり成功していると思う。子供時代に受けたトラウマを、自分の娘にだけはは同じ目に遭わせたくない、という葛藤と現実。しかしその容赦ない現実の厳しさ、過酷さが、孤独で弱い母親にのしかかる。それだけでも悲しい話なのに、更に追い討ちをかける展開。邦画版では怖さが目立って、あまりこの過酷な状況に目がいかなかったが、いい意味でリメイクに成功していると思った。序盤の展開は構図からシーン進行から全て邦画と同じで、意味あるものと思えなかったが、だんだん変わっていくので、その辺が見所といえる。とにかく、とりまく全ての連中が冷たい。そして無関心。社会の現実を、まざまざと見せ付けられた秀作でした。そしてエンディング、邦画でやっていなかった事をやってくれて、本当に良かった。少女の涙に泣き、そして最後に胸を張って去る少女に泣いた。 [DVD(字幕)] 8点(2006-06-12 01:20:54) |