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プロフィール
コメント数 170
性別 男性
年齢 43歳
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1.  魂萌え! 《ネタバレ》 
まさに「人生は戦場だ!」を信条に生きる事となる風吹ジュン演じる女の戦いの記録とも言える一篇。成瀬巳喜男の「あらくれ」を髣髴とさせる風吹ジュンの爆発的突発的なエモーションに打ちのめされてしまった。暗闇の映画館の中で厳しくスクリーンを見つめるクライマックスの野心に満ち溢れた眼差し(その先で写されるのは何と「ひまわり」、これはずるい!笑)を獲得するまでのプロセスをダイナミックに演出した阪本順治も見事だが、その阪本順治に「女性映画」を撮らせたプロデューサーも素晴らしい選択をしたと思う。登場する人物は皆生き生きしており、また作品の随所で吹く風が彼らの表情に厚みを与えている。傑作。だと思うけど、「トカレフ」なんかと比べると、少しまとまり過ぎた感があるかも。
[映画館(邦画)] 8点(2007-02-18 20:13:04)
2.  ダーウィンの悪夢
なるほど、こりゃあ地獄だ。ヴィクトリア湖の生態系をぶち壊した巨大魚ナイルパーチの、腐った肉片が付着した骨を天日干しているシーン(地面は魚の油でグチャグチャ、魚には大量の蛆・ハエがたかる。そこで働く人々は腐乱により発生するガスで目をやられ、服もボロボロ。それでも仕事がある分、まだマシだと話す。)が強烈。ヘコむとか、そういった感情を突き抜けて「もう、どうでもいいや」という開き直りの念だけが残る。同時にこんな映画を撮った奴は相当なバカだと思った。貧困や政情不安が蔓延る社会を、とにかく生々しく、言い換えれば贅沢に、それがこういう映画に対する唯一の有効性であるかのごとく(しかもそれらを包むグローバリゼーションの功罪をふんだんに匂わせつつ)、そしてそれが誠実な態度であるかのようにタンザニアの現状(らしきもの)を捉えるカメラ。まあ当然、あえて「地獄」だけを見せてるんだろうが、そうしたドキュメンタリーにおける虚構性と安易に戯れる様はかなり見苦しい。この映像を撮っている奴らを対象とした方がよっぽど面白いドキュメンタリーになるに違いない。タンザニアの歌を歌った娼婦が殺されたと知った時に、彼らが見せたであろうしたり顔とかさ(笑)
[映画館(字幕)] 4点(2007-01-18 21:08:15)
3.  太陽(2005) 《ネタバレ》 
銀座シネパトス特有の地下鉄の走行音&微振動と、ソクーロフ映画特有のサウンドとの合成によって、気持ち良さのあまり序盤思わずウトウトしてしまったが、終わってみれば相変わらずのソクーロフ節というか、むしろ昭和天皇を演じるイッセー尾形という俳優を得たことで、ソクーロフの諸作品と比べると親しみやすい映画であったように思う。イッセー尾形の道化ぶり、佐野史朗の狼狽、桃井かおりのぎこちなさ等は普通に見ていて面白く、それらをあの独特の暗色画面の中でやってしまうソクーロフの大胆さも面白い。「昭和天皇は断じてこのような人物ではない」という意見もあるだろうが、それは確かにそうだろうと思う。ただ、そんなことは実はどうでも良く、むしろイッセー尾形が演じるヒロヒトが演じていた/演じざるを得なかった現人神(=太陽?)としての昭和天皇の姿を、人物そのものの造形ではなくて「関係(侍従との関係、マッカーサーとの関係、皇后との関係等・・・)」として捉えただけでなく、退避壕を中心としたほとんどが室内で構成された場面、あるいは妄想や窓越しからしか見る事の出来ない焼け跡の東京までもが昭和天皇の中に包含されるような世界として構成するそのやり方が見事であり、ラスト、佐野史朗の一言を聞き沈黙するヒロヒトを、桃井かおりが手を引っ張って部屋から出て行くシーンによって唐突に映画を終わらせることで、閉じられた世界にわずかな裂け目が作られた(それがエンドロールのあの白い鳥なのか?)。これは必見です。「あっそ。」と言われたらそれまでですが・・・(笑)
[映画館(字幕)] 9点(2006-08-20 19:33:21)(良:2票)
4.  たそがれの女心
初めっから終わりまで震えっぱなし。自分の映画監督ランキングに、オフュルスが物凄い勢いで、しかし足音を立てずエレガントに迫ってきたのを感じた。パーティーでダンスするシーンが印象的で素晴らしいのだが、この映画は言ってみれば初めっから終わりまで全てがダンス。カメラも踊る。それらを操るのが女性映画の巨匠マックス・オフュルス。女性映画の巨匠っていうのはどいつもこいつも凄い。そもそも女優をいかに撮るかという事が映画の出来を左右するのだから、女性映画の巨匠が一番最強だろう。だからもちろん成瀬巳喜男も最強だが、オフュルスも同時に最強であり、つまり「たそがれの女心」はそういう映画であると言える。中身も何も無いレビューですが、観れば分かる。最強の映画とは、いつも言葉に先立つので何も書く事が無い。ただ見る事、体験する事、これだけです。
[映画館(字幕)] 10点(2006-07-11 18:26:19)(良:1票)
5.  立喰師列伝
激動の戦後昭和(偽)史の中で異彩を放った伝説のゴト師たちの系譜を、その方法論から考察を進めながら同時に昭和史を批評的に語るという離れ業をドキュメント番組のような構成で、しかもパタパタ絵(スーパーライヴメーションというらしい)に実写を取り入れるという極めて特殊な方法で実践している。この、「昭和(偽)史」と「ドキュメンタリー構成」と「パタパタ絵」そして「押井守」というキーワードが、全部キャラとして立っていることがまず凄いのだが、そのことによる居心地の悪さも相当のものだ。まあ、はっきり言うと面白くない。それでも、これだけ野心的な作品を世に出したプロダクションIGの創作意欲には、本当に驚かされるし触発される。この作品はアニメでも出来ない実写映画でも出来ない、その間でしか出来ないことをやっているんだと思う。特に、イノセンスでもそうだったが押井監督の身体に対する感覚は、ここでも快速で突っ走ってる感がある。そうでなくてもこの映画は開始からしてすでに暴走モードで、吉本隆明の詩からディズニーランドまで、映像と言葉を駆使して何でも出す。その頂点がファーストフード業界と集団テロリスト化した立喰師たちとの仁義なき戦いだろう。ここはかなり面白かったのだけど、この映画の持つ「全部想定内」的な空間から抜け出せてたわけでもない。バカになるんだったら もっと徹底しなければ。いや、バカであることを演出した時点でもうダメなのかも。んー。
[映画館(吹替)] 7点(2006-04-14 18:28:25)
6.  誰も知らない(2004)
ものすごーく出鱈目な事が書いてあったので書き直します。社会派という自負がこの人にはあるのだろう。映画が社会に対するご意見番になりうると信じているのだろうか。映画はどんなに人気があってもやがてスクリーンから姿を消す。だから歴史に残る映画でさえ、何が(フィルム?壁に映る光?ビデオ?)残っていることで歴史性を誇示しているのかよくわからないのだから映画って儚いと思う。儚いものが社会と対峙してもいい結果は得られなさそうなのに、この映画は社会を語るためのただの媒介になってしまったように思う。暖めていた企画ということで執念はあったと思う。でもその執念は本当の映画を作ることだったかどうか。
[映画館(字幕)] 4点(2005-03-09 12:57:00)
7.  旅芸人の記録
時間はこの人にとってあまり重要ではないのだろうか。いつも同じことが起きていた(場所)こそが彼にとって重要なのだと思う。記憶から思い出されるのは時間ではなくていつも場所である。時間の旅行が伝えているのは常に不変だった場所だ。ただの場所ではない。記憶としての場所と歴史としての場所が彼の映画ではいつも混在する。そしてここから人物は登場しているかのようだ。人物が、場所から発生しているというのは非常に重要な事で、というのも、アンゲロプロスが生み出す神話的空間の磁場によって時間を越えた普遍性が彼らに与えられるからだ。旅芸人たちには神話の人物名が与えられている。長い時間をかけてさえ、場所が創り出すギリシャ的なものは変わることがない。だが、それではまだ半分足りない。ギリシャはギリシャという場所であると同時にバルカン半島という場所に包まれている。ギリシャ的なものが内なる力だとすればバルカン半島は外力だろう。バルカン半島は民族同士の争いが絶えず、当然ギリシャも巻き込まれた。この辺の歴史は、もう何が何だか分からない。政権交代、内戦、外からの侵略、虐殺・・ひたすらにこれの繰り返し。この凄惨な歴史を語るためにはそれなりの語り手が必要だった。アンゲロプロスが旅芸人に託したもの。それはまさに吟遊詩人の役目だったのだろう。「ヤクセンボーレ!」と叫ぶあの曲の悲しみはもはや言葉で表現などできない。吟遊詩人でありながら、ギリシャ市民が味わった悲劇を彼らも当然味わっている。[DADA]さんが指摘するように遠景の長回しでゆっくり歩く彼らはギリシャの一般大衆でもあり、ここから彼の映画で重要な要素となる大衆と音楽の交差が見えてくる。こんなに贅沢で思索にも富んだ娯楽映画はない。最初に時間はあまり重要ではないと言ったが、例外が一つある。冒頭とラストのシーンだ。全く同じ構図で同じセリフなのにもかかわらず、見る側は全く違う印象でこのシーンを見つめることになる。4時間の長丁場がまるでこのシーンでの時間と空間の再会の為に用意されているのではないかという位の仕掛けだった。映画叙事詩の最高峰。
[映画館(字幕)] 10点(2005-03-03 12:32:13)(良:1票)
8.  ダンサー・イン・ザ・ダーク
無防備な状態で見たのでバカみたいに落ち込んでしまった。絶望の中にわずかな希望が見えたという方もいるが、そんな事を考える余裕もなく自分も絶望の淵に道連れにされた。強烈な引力で主観ビジョンに引き込まれた。ミュージカルなんて逆に見てられない。一番美しいと思えたのは牢獄の中、音が出ないと悲嘆にくれつつ「私のお気に入り」を懸命に歌うセルマだった。盲目のセルマにとって沈黙とはどれだけの恐怖であることか。そしてあの死刑のシーンでは自分の首にも縄を巻かれたようで・・・ああぁぁあ。冷静に考えるとセルマはもはや狂人としかいいようがない。狂人は夢の中でしか生きられないとでも言いたいのか。そこに安直なヒューマニズムという罠を仕込むこの監督はセルマ以上の狂人である。ちなみにミュージカル部分はプロモみたいで、グッとこない。本場のミュージカル映画はこの映画のビヨークの夢想以上に夢みたいなのだ。それこそ帰ってこれないぐらいに。
[映画館(字幕)] 7点(2005-02-11 11:37:25)
9.  大地
この映画、やばすぎる。この映画の主張としての労働者の苦しみや解放といういかにも共産主義的な感じの物語は70年過ぎた今、様々な形で表現されてきており、特にどうこうということでもない。しかしそんなことをはるかに超越する映像がこの映画を70年たった今もクラシックの名作として棚に残している。普段自分が自然として認識しているものと、このドヴジェンコという人が認識していた自然の格差にまず愕然とする。ドヴジェンコは間違いなく自然、大地に神を感じていただろう。アスファルトの上から大地を感じ取ることの困難、あるいは困難すら生じない現代では、この映像は既知のものであってももはや未知の映像だと思う。
[映画館(字幕)] 9点(2004-11-15 02:23:09)(良:1票)
10.  台風クラブ
まず言いたいのは、相米監督万歳。見終わってメメント・モリという言葉がよぎった。三上君にとっての台風は、あの純粋すぎる魂を前触れなく奪っていってしまう類の死神だったのか。死でさえも消費の対象になっている時代にとっては彼の決意が遠すぎる(世の中に目を向ければ、死を実感してこなかった子供たちがそれを実感できないままに殺人を犯している)。そして居るはずなんだけど見えない家族。家族の不在というか家族を願望の中でいびつに歪めている感じを受ける。この物話は、都会でなくて郊外を舞台にしたのが大きい。性格がすれてないだけに彼らが味わう特別が日常として当然あるような、そういうあやうさが郊外とはとてもマッチする。台風は時には閉塞を生み出し時には開放的な気分にさせる。これって思春期の子供たちそのまま。台風はそれともつまらない大人になる為の通過儀礼だったのか。自分にも中学3年生という時期があったのだと素直に驚く。大切にしたい映画である。
9点(2004-08-05 00:26:23)
11.  大地と自由
この一作でケン・ローチに活目した。金曜ロードショウが映画の源だった自分にとっては、危ない時には誰かが助けに来て、運命を分ける選択があれば正しい方に動くのが映画らしさだと思っていた。当然ながらそこには人間臭さはない。しかし、ケン・ローチ映画からは嫌というほど臭う。世知辛い世の中を忘れるためにエンターテインメント映画を見るのはいい。しかし時には世の中に対して余計なおせっかいをかけたいことがある。「戦争反対!」とか「麻薬撲滅!」とか「少年犯罪云々」といったように。そんな時こそケン・ローチの映画は刺激的な薬になるに違いない。「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のような自分からは遠すぎる悲劇と違い、限りなく近くに悲劇を持ってくる。そうなると「戦争反対!」とか「麻薬撲滅!」といった話では解決できない複雑な社会構造が見えてくる。この視点をひたすら冷静に、時に冷徹になってカメラを向けてくるのがケン・ローチだ。
[ビデオ(字幕)] 8点(2004-07-09 01:11:43)(良:2票)
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