1. ターミネーター:ニュー・フェイト
《ネタバレ》 良作。興収がよくなくて大赤字だそうだけれど、分かりやすいアクション映画だと思う。 【ネタバレ注意】全体的に女性陣が活躍する話だが、告知や宣伝からも分かるようにリンダ・ハミルトンがカッコイイ。役柄が違うので比較してもしょうがないが「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」のマリオン(カレン・アレン)がすっかりオバサンと化していたのを思い出したが、本作では“サラ・コナーが主役”感があった。強化人間役のマッケンジー・デイビスもいい。ただ、「ターミネーター2」から無理やり続編にしてリンダ・ハミルトンやシュワルツネッガーを登場させるため、話にムリを感じてしまうのは否めない。何体ものターミネーターが未来から送られてくるなら、もっとまとめて送ってくればいい話だし(なんで毎回敵と味方が一体ずつなのか)、REV9は「騒がれて逃げられる」状況でないなら、どんどん人を殺して進んでいけばいいという場面もある。旧式ターミネーターが年食って、あっさり感情(らしきもの)が芽生えたという理屈も取って付けたようなものだった。個人的には「ターミネーター3」も好きなので、それをなかったことにしてまで作るようなものだったかは疑問だけれど、潤沢な予算によるアクションはド派手そのもの。あまり深く考えることなく楽しめると思う。 【オマケ】列車に乗り込むところをREV9が監視カメラで見つけ出すところで、目的地のラレドが示唆されているのが分からない。あの列車は密入国を案内してくれる叔父さんのところに行くためで、ラレドは関係ないはず。(実際、ラレドに行くのは留置所から逃げ出した後) [映画館(字幕)] 7点(2019-11-08 18:25:33) |
2. タクシードライバー(1976)
佳作。名作という評判で鑑賞したけれど、個人的にはあまり好きじゃない。デ・ニーロの演技はいいけれど、古い作品のせいかどうか間延びした感じがある。 [インターネット(字幕)] 6点(2019-03-19 17:13:53) |
3. 大脱出(2013)
《ネタバレ》 凡作。2013年制作というのが意外。もっと古い映画だと思っていた。【ネタバレ注意】プロットが古臭い。どんな状況で、シースルーの監獄なんてものを思いついたのか。しかも、あれだけ厳重に監視されているはずなのに、こっそり金属を盗み出しても引っかかるセンサーすらないとか、ザルすぎる。終盤では囚人や悪役の部下たちがあっけなく殺されまくるし、そこまでして「ひとりを脱走させたかっただけ」とか。いや、それ、巻き添えになった人たちに謝れよ。 [インターネット(字幕)] 5点(2018-11-10 18:37:03) |
4. タキシード(2002)
《ネタバレ》 これは厳しい。【ネタバレ注意】もともとジャッキー・チェンのいいところは本人が生身でアクションをやるところなので、それを非現実的なレベルの機能を備えたタキシードがやらせてる、というところが決定的にダメなんだが(一応、最後にそういう場面もあるのだが)、それ以上にストーリーが破綻しすぎている。それに、やや古い映画とはいえ、無駄に人を殺し過ぎ。 [インターネット(字幕)] 5点(2018-08-22 00:24:54) |
5. ターザン:REBORN
凡作。旧作のエッセンスを活用し、最後にスペクタクルを持ってくるという典型的なハリウッド映画。クソつまらないとは言わないんだが、何も残るものがない。みんな、本当にこんなものが見たいのか? [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-11-07 20:57:35) |
6. 007/スペクター
《ネタバレ》 佳作。“いつもの”007映画という感じ。148分という上映時間ほどには長く感じないし、全編を通じて緩慢なところはない。アクションシーンはどれも迫力があるし、細かく気になる点はあれど、大きな流れとしてはストーリーの破綻もない。傑出した作品とは言わないが、これまでの007を楽しいと思える人には素直に楽しめるだろう。【ネタバレ注意】今作ではボンドが軟派になってしまったのが少々残念。その方がボンドらしいといえばボンドらしいけれど。他にも抜け出せないはずの仕掛けにヌケがあったり、またまた“敵”が内部にいたり、結局スパイを辞めたり、山ほどのご都合主義もいつもどおりである一方、「カジノ・ロワイヤル」のような心理戦があまりない。あと、冒頭の長回しのシーン、本当にワンカットで撮るのは大変だろうが、“つなぐ”部分の演出がちょっと興ざめだった(誰も気にしない気はする)。 [映画館(字幕)] 7点(2015-11-28 00:19:11) |
7. ダークナイト ライジング
《ネタバレ》 とても面白かった。映像の美しさ、音楽の良さは相変わらずで、長い時間を感じさせない。前作には及ばないと思うけれど、「バットマン・ビギンズ」と「ダークナイト」を見た人なら、十分見る価値があると思う。逆に、両作品を見ていないと話がわからなくなりそう。【ネタバレ注意(前作を含む)】前作のジョーカーが素晴らしかっただけに、どうしてもベインが見劣りしてしまう。最初の方、総力を挙げて悪党(ベイン)を追いかけているのに、バットマンが登場したせいで、悪党たちを取り逃がすことになってしまったことについて、アルフレッドが「あなたのせいで取り逃がしたかもしれないのですよ」で済まされてしまった。汚名をかぶって身を引いたのだから、警察のいる中で再登場するなら自分が追いかけられる覚悟が必要だし、それで悪党を取り逃がさないでほしい(そもそも最初からバットモービルで追いかけるべき)。また、前作では悪党たちがいざというときに良心を見せたのに対し、今回はただ悪役に成り下がってしまった。ゴードンが氷の上を歩かされるところで、どうしてバットマンは氷の上を歩けたのか、なぜわざわざ火をつけたのか(あれは道を示しているのかと思ったが、氷が溶けるよなと思ったところで、ただ炎でバットマンのマークを燃やしているだけのようだった)、歩くより(冷たいけど)腹這いになる方がよいんじゃないかと考えたりしてしまった。たんなる善対悪だけでなく話を入り組んだ形にしようとしたのも、かえってストーリーをわかりにくくしたように思う。ただ、それらは細かいことであり、全体として面白い映画であることに違いはない。 [映画館(字幕)] 8点(2012-07-31 00:03:27) |
8. ターミネーター4
《ネタバレ》 不完全燃焼。もともと主演がクリスチャン・ベールというのは、いかにも「バットマン」を思い出してしまうかと思ったが、そこは心配したほどではなかった。【ややネタバレ】それより気になったのは、妻役のブライス・ダラス・ハワードだ。ああ、今、妊娠中でさらに子供が生まれる設定なんだな、と思っていたら、全然そんな場面がなかった。ってことは、太ってただけなのか?(スパイダーマンのときはいい感じだったのに) 夫婦愛もほとんど描かれることがなかった。【超ネタバレ注意】マシン側は、カイルを暗殺リストのトップに置いているなら“認識ばかりしてないで、とっとと殺しておけ”という場面が多い。そもそも、(“鑑賞している我々”は誰もが知っていることだけれど)カイルが重要人物であることを、なぜ“マシン”側が知っているのか。カイルの過去での存在は、マシンが登場するはるか前の一時のものであり、その存在(の重要性)は、サラ・コナーからジョン・コナーに秘密裡に受け継がれているはずだ。せっかく捉えていたのに重要性に気付かず取り逃がした、という方がよかったのではないか。さらに言えば(細かいことは忘れてしまったが)カイルが通路で見つけた武器代わりの鉄棒(?)など、伏線につながりそうなものが、あまり活かされないままだった。スターの“活躍”も、背景の描写がないので、ただ偶然うまくいっただけに見えてしまう。コナーがマーカスを見て「自分を信じ切っている目をしている」といっても、それは機械の眼じゃないか。吐く息まで人間臭いはずの“マシン”に騙されないのがジョンじゃなかったのか。皆を従わせる“感動的な演説”も、その背景が描かれていないので陳腐に感じてしまう。あと、あのエンディングはまずい。マーカスは問題なく“生きて”いるのだから、すんなり“取り替える”とは思わなかった。映像は、お金をかけただけのことはあるけれど、登場人物に感情移入できない点では凡作。T3がそこそこいいと思っていただけに残念。 [映画館(字幕)] 6点(2009-06-18 02:28:39)(良:1票) |
9. 007/慰めの報酬
《ネタバレ》 前回からの続編という形をとっているということだったが、本当に前作を見ていないとわからないところがあった(見ておいてよかった)。しかし、前作よりもアクションが増え、迫力もあるのだが、ストーリーがいま一つピンとこない。冷静なスパイであるべきボンドが感情に押し流されすぎではないか。そもそもカメラワークについていけないところもあって残念。しかし、決してつまらないわけではない。次回作にも十分期待している。ところで、ドミニク・グリーンは“後頭部”を撃たれたの? [映画館(字幕)] 7点(2009-02-18 04:01:42) |
10. 007/カジノ・ロワイヤル(2006)
《ネタバレ》 『慰めの報酬』が続編の形をとっているというのであわてて視聴。ダニエル・クレイグがいい。脚本もよく考えられている。従来の軽薄なノリが消え、非現実的なガジェットもなくなり、明らかに路線が変更されているが、スパイもののかっこよさというイメージも、ボンドのセリフも、うまく活かされている。マティーニがいつもの「ステアではなくシェイクで」じゃないのが気になったが、これも原作どおりということらしい。メインのカジノのシーンが少し長すぎる気もするが、まとめ方はよい(しかし、結局全部勝負しているので、手札の良し悪しが勝ち負けになっているだけではある)。拷問でヴェスパーが無事だった理由や、裏切りの背景にも不自然さがない。ただ、冒頭のガンバレル・シークエンスでの登場が、いま一つかっこいい感じがしない。人のことは言えないが、ダニエル、足短くないか? [DVD(字幕)] 8点(2009-02-18 03:48:16) |
11. タイタニック(1997)
《ネタバレ》 いかにも映画らしい映画だと思う。かけたお金もそうだけれど、それだけ人の手間もかかっているわけで、映像の迫力が凄い。船が沈むことはわかっているのに、沈む過程にドキドキさせられる。ラブストーリーの部分は、いささか陳腐かもしれないが、実際の出来事をふまえたフィクションとしてはよく作られていると思う。ビリー・ゼインのキャスティングは秀逸だと思うし、ケイト・ウィンスレットもよい。ちなみに、用心棒の人の最期など腑に落ちない点はあったが、それらはカットされた部分にあったようだ。さすがにあれ以上長くしていたら見るのがつらくなるところだっただろう。 [DVD(字幕)] 8点(2008-10-15 02:37:44) |
12. ダークナイト(2008)
《ネタバレ》 評判がよいという噂は聞いていたものの、事前の予備知識まったくなし。いったいどんな映画なのかを全く知らずに見たので、冒頭でジョーカーが出てきても、バットマンが出てきても、しばらくバットマンの映画だと気がつかなかったくらい(『バットマン・ビギンズ』は未見)。それにしても凄い映画。まず俳優陣が凄い。あのマイケル・ケインまで出てきたのは驚いた。ジョーカー役のヒース・レジャーが、また良い。かつてのジャック・ニコルソンを見て、彼を超えられないのではないかと思ったが、あっさりとジョーカーをものにされてしまった感じだ。レイチェル役のマギー・ギレンホールも知的な女性という印象があるし、ゲーリー・オールドマンやモーガン・フリーマンは、改めて語るまでもないだろう。脚本は「バットマン」の骨子を守りつつ、あえて漫画調をやめ普通の都市の話にしたというのも結果論的ではあるがよかったと思う。ジョーカーが無茶をしすぎるので、「放っておけばまた無実の市民が殺されかねないのに生かしておく」ことにやや疑問を感じたものの、遠慮のない映像にもどんどん引き込まれていく感じで、映画館で見てよかったと感じる作品だった。 [映画館(字幕)] 9点(2008-09-17 23:50:52) |
13. 大誘拐 RAINBOW KIDS
《ネタバレ》 初見は15年くらい前(なにしろLDだった)。映画公開時には「ひさびさに日本の映画が面白い」という、邦画にとって自虐的なコピーだったと記憶しているが、たしかに面白いと思った。ほんとうの悪人が一人もいないという設定でのドラマがよくできている。中盤に少しだれる気がしないでもないが、オチがよかった。まあ、若者俳優陣の大根ぶりは気になるが、あれはあれで味があってよい。しかし、すべては北林谷栄の素晴らしい演技。“やさしいおばあちゃん”から“プライド高き当主”への変化からは、本人の気性が透けて見える。 [DVD(邦画)] 9点(2008-09-15 22:24:26) |
14. ダイ・ハード4.0
《ネタバレ》 アクション映画としての迫力はある。でも、なんだか消化不良。ご都合主義が多いからかもしれない。冒頭、ハッカーの抹殺がまわりくどい、リモート操作できる爆弾を仕掛けておけばよいだけなのに、とか(いくらなんでもウィルスでパソコンが爆発したりしない)。サイバーテロの扱い方にしても、現実離れしすぎではないか、とか。 [映画館(字幕)] 6点(2007-07-28 01:36:11) |