1. Wの悲劇
《ネタバレ》 昔々にリアルタイムで観ているのですが、今回BSで放送されていたので懐かしく観ました。当時は世良さんと三田村さんの対決とか、アイドル薬師丸ひろ子にばかり目がいっていましたが、今観ると三田佳子さんが演技がとんでもなく素晴らしかった。蜷川監督が台本を投げていたのが妙にうれしかったです。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2013-10-29 22:46:51) |
2. 誰も守ってくれない
君塚良一脚本監督作品ということでものすごく期待したのが悪かったのかもしれませんが、どうしちゃったんだろう…というのが本音です。こんなべたな台詞を書くような人だったかなあと首をかしげてしまいました。切り口はすごくいいと思うし、俳優陣もこれだけの人が揃っていて、そして脚本が君塚良一。はずれるはずがないのにと不思議で仕方がありません。ひとつには志田未来をいかしきれなかったという点があるような気がします。あとは松田龍平はやっぱりかっこいいのだなということと、東貴博はけっこう俳優にむいているんじゃないかというのがこの映画の感想です。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2009-11-29 23:40:39) |
3. ダークナイト(2008)
《ネタバレ》 やはりヒース・レジャーが直後に亡くなってしまったということで、感傷なくしては観ることができませんでした。これほどの俳優を失ったという悔しさ。けれどもそれを乗り越えて、この映画に新しいハリウッドの映画のあり方を教わった気がする。「バットマン」というアメコミヒーローモノの映画でありながら、純文学の香りさえ漂わせている。ジョーカーが逆さづりになって毒づく場面にはやられたと思った。人間の弱さ、哀しさ、勇気、強さ。こういう映画の作り方ができるのだ、それこそが王道だと思わせられた。「メメント」以来ノーランのファンであるけれども、この映画は今のところ彼の最高傑作といえると思う。 [DVD(字幕)] 9点(2009-01-30 13:23:49) |
4. タクシードライバー(1976)
《ネタバレ》 もう30年以上前の映画だけれども、今観ても少しも色褪せてはいない。俳優、映像、音楽、脚本、演出。すべてがこのように才能を開花させている映画はやはり珍しいと思う。とはいうものの、当時観たときは(´78)わたしにとっては何がなんだかわからない映画であった。全然先の読めない映画であったし、理解不能な映画であった。にもかかわらず、ものすごくすきな映画であった。こうして年月がたってみると、やはり自分のベスト1は「タクシードライバー」だなと思う。今観てみると、きちんと計算された脚本であることがよくわかる。マーチン・スコセッシもこの映画を超える映画はやはり撮っていないと思う(「ディパーテッド」なんてあんなの…)。ベッツィを自分のタクシーに乗せていくら?と訊かれ、ガチャッとメーターを倒すラストシーンにはいつも惚れ惚れする。ベッツィもふり返らずに行ってしまう。この映画でロバート・デ・ニーロがすきになって、このあと彼の映画をずっと追いかけたが、いつもどこかに違和感がつきまとった。自分はロバート・デ・ニーロをすきなのではなくて、トラビスがすきなのだと10年以上もたってから気がついた。 [CS・衛星(字幕)] 10点(2008-05-21 10:31:49)(良:1票) |
5. タトゥー
《ネタバレ》 主演のアウグスト・ディールがとてもカッコイイです。そして映像がスタイリッシュ。ドイツ映画にしか出せない曇ったような色合いの、それでいてシャープな印象の風景や建物がすごくよかった。日本の刺青を大変に評価してくれているようで、それもなんとなくうれしいような気がしました。一種の芸術といわれれば、確かにそうだと思う。猟奇事件は「セブン」を思わせるけれども、この映画の方が厳しいかもしれない。エンドロールの途中でいきなり映像が入ってびっくりしました。結構重要な映像です。その後の物語を想像してしまいますね。まだ事件は終わってはいないので。 [地上波(吹替)] 8点(2008-04-29 15:38:03) |