1. 第9地区
《ネタバレ》 ……グロいっすね。出てくるのは従来の悪役虫型エイリアン。しかし徹底的弱者として描かれている点が従来のものと一線を画している。これがイウォークもしくはギリギリの線でETみたいに愛すべき形態をしていたら全く別の作品となったのでしょうが。 映画の中で潰されるように殺されていくエイリアンたちはまさに虫けらのような存在でなんだか複雑な気分になりました。毎日何匹も潰しているしなぁ、私……ってかんじで。 そういう点も含めていろいろ考え抜かれた意欲的な作品だと思います。 でも、唯一つだけ気になる点が…… エイリアンはともかく、ナイジェリアの人たち、これ見て怒んないかな? [DVD(字幕)] 7点(2010-10-12 17:58:08) |
2. 大脱走
《ネタバレ》 これ、マックイーンじゃなくて、アッテンボローの映画でしょ?悪いけど全然らしくないよ。「ゲッタウェイ」の彼のほうがずっとずっとカッコイイと思う、もっと緊迫して追い詰められた野生動物のような荒々しさがあって…… あんなユルユルの収容所から逃げ出してアホなドイツ兵のバイクかっぱらってのとってつけたようなアクションシーンなんか全然胸に響かなかった。独房王とかトンネル王とか偽造屋なんていうニックネームもこっぱずかしいだけで失笑もんだったし。 と、悪いけど平均点下げてさせていただきます…… だってドイツびいきのワタシにとっては、あんなコケにされているドイツ軍なんて、ああやっぱ見るに耐えられないもの!! [DVD(字幕)] 4点(2010-01-06 16:56:43)(良:2票) |
3. 007/カジノ・ロワイヤル(2006)
《ネタバレ》 ボンドが老けてるとか、カジノの緊迫感がないとか、自力で敵の手から脱出もできない体たらくには目をつぶるとしても、最後の取って付けたような裏切りの理由はホント勘弁してほしかった。何最後にまとめてんだヨって感じ! そんなダメダメの中でも唯一うっとりできたのはオープニングかな。あのアニメーションと主題歌はよかったねぇ。この映画の魅力はそこにつきますよ。久々に「おおぉぉ!!いよいよこれからお楽しみの映画が始まるよー!!」みたいなワクワク感を感じさせてもらいました・・・でも・・・なんだか・・・時間がたつにつれて・・・どんどんそのワクワク感はしぼんでいってしまって・・・残念! [DVD(字幕)] 5点(2007-09-26 17:26:13) |
4. ダイ・ハード
「『ダイハード』ってさ、すっごい面白いんだよ。」 「・・・どんな話なの?」 「ハイテクビルがね、占拠されてね、それでたったひとりで閉じ込められて戦うんだよ」 「・・・」 今を去ること20年程前この友人Mの説明を聞いた私は正直「けっ、すっごいつまんなそー」と心の中でつぶやいたものだった。だが・・・ごめんMちゃん、あんたの言うとおりだったわ。この映画の面白さは見なきゃわかんないね。ユーモアと機知に富んだセリフ、アッと言わせる練りこんだストーリー、靴すら履かずガラスで足を切りボロボロよれよれになりながら知力と体力の限りを尽くしてテロリスト強盗団に立ち向かう普通の中年男。ただのアクションだけじゃない、限られた空間で全ての能力を駆使する男ジョン・マクレーンの魅力の炸裂する作品です。 [地上波(吹替)] 8点(2007-07-30 17:03:17) |
5. ダイ・ハード4.0
《ネタバレ》 最初こそCGに頼らない重力を感じるアクションに「お、ナカナカじゃん」と思いもしましたが・・・うーんなんだろう、このシリーズってさぁ、もう1を越えようなんて野心は皆目なく作ってんじゃないかな。 そもそも「ダイハード」とは、偶然にも不運に巡り合い裸足にランニング姿おまけに孤立無援で戦う中年男の痛快アクション。それをを3つも4つも作っては最早マクレーンはスーパーマンも真っ青の不死身の男であることは画面を観ている我々には周知の事実なのである。だからマクレーンという男の魅力だけでもっていくのはかなりムリがあるワケで、よっぽど工夫して練りに練った意外性のあるアッと言わせるようなストーリーでなければダメ。そうじゃないと作れば作るほど新鮮味が薄れクドくなり嘘くさくなっていってしまうのは分かりきったことなのだ。 ああ、それなのにどうしたことか、この4は「4.0」とするぐらい新しい犯罪「サイバーテロ」を前面に押し出しているが、犯人のやってることって、自分の能力を認めようとしなかった上部への復讐(ついでにお金もいただき!)だの、邪魔なマクレーンには人質とったり対抗したりとか、思いっきり昔ながらのパターンではないか!そんでもって「サイバーテロ」の内容はペカペカとキーボードを妙に速く叩いているとこや画面をチラチラ英数字が走っているぐらいしか、こちとらITの素人には分かんないわけ。だいたい悪役だらしなさ過ぎだよ。もっとあっといわせるくらい頭の良くって冷静はヤツつれてこなくっちゃ。最後のやられ方も間抜けだし(まあそれはこのシリーズの伝統か)。とにかくこんな悪役じゃ面白くなるわけない。というわけで鑑賞後私は初代悪役のハンスが懐かしくなり、また1を見たくなっちゃいました。とりあえずそんな郷愁を誘うぐらいの価値しかこの映画には私は見出せませんでしたな。 [映画館(字幕)] 4点(2007-07-30 16:59:50)(良:2票) |
6. ダメージ
うーん、ジュリエット・ビノシュってもちろんすごい美人では全然ないんだけど、なんだか青白く燃える情念みたいなのがみなぎっている女優ですよね。こういう一見地味でおとなしそうなんだけど実はものすごい魔性を潜在的に持っているような役がピッタリくる。彼女の「運命の女」ぶりに疑問の声もあるようですが、私は気にならなかったな。かえって完璧な美しさとかスタイルの女優さんがやっていないことが妙なリアリズムを感じたぐらい。男を狂わす女って本当のところこんな感じなんじゃないんでしょうかね。そんなとこからも、この映画は「男と女の業のようなもの」を描いた映画としてはかなりな秀作なのではないかと思います。 あと全くの余談なのですが、昨今話題になったオジサン向けの不倫官能小説を「純愛の極みだ」なんてかっこつけて書いて印税を稼いでいる作家先生あたりにこの映画から、情欲のすさまじさ・破滅性などといった人を狂わせる情念の本質をもう少し勉強して欲しいかなぁという気がしたことを付け加えておきます・・・ [DVD(字幕)] 7点(2007-03-23 17:22:01) |
7. ダンサー・イン・ザ・ダーク
何の因果でこんな後味の悪い思いをしなきゃならんのでしょう!この監督は私たち観客に何か恨みでもあったんでしょうか?世の中にはいろんな映画があります。んでもってどんな映画を撮るかは確かに創るひとの自由です。そんでもねー、ただ衝撃的で印象に残りゃいいってモンじゃないでしょ。おかげさまで坊主憎けりゃ袈裟までってヤツで、ビョークという人の歌まで大っっキライになってしまいました。もう!この後味の悪さどうしてくれんだよ!って感じです。 [DVD(吹替)] 0点(2007-01-22 12:37:00)(良:1票) |
8. ダ・ヴィンチ・コード
えっと、今年のコケ映画ナンバーワンというにふさわしいのがこの映画なのではないでしょうか。 いや、別にそんなに酷い出来ではないと思うんですよ。丁寧に作っているみたいだし、内容だってチンプンカンプンってわけじゃない(ところどころ「?」って小さな疑問がブツブツブツブ湧き出してはくるけれど)。 でもなんか面白くない。何が面白くないのかっていうと「配給会社にしてやられたぁ」って気があとからあとから大きくなってくるところなのかもしれません。鑑賞してから半年たった今では映画の感想はほとんどふっとんで「あれはしてやられたな」という思いだけが残っている有様です。こういう「やり逃げ」的な(?)宣伝っていわゆる成功のうちにはいるんでしょうかね?成功だとしても、その成功が映画としてのこの作品を失敗作にしてしまったという気がしてならないのですが・・・(とりあえずポスターには『モナリザ』は使うべきじゃなかったネ。) [映画館(吹替)] 5点(2006-12-20 17:36:38) |