2. ダンサー・イン・ザ・ダーク
セルマと音楽、殊にI've seen it allは素晴らしかった。ただ、主人公はあまりに頑なすぎるのではないか。ストーリーもやや強引。あと、セルマは女友達、恋人、劇団でも、周囲の人にとても愛されていたが、親子の関係だけでなく、周囲の人とのかかわりにおいてのセルマの魅力ももっと描いてもよかったのではないか。(そうでないとちょっと不自然) カメラワークは最初はちょっと不快だったが、後半ではむしろリアリティを感じた。(ストーリーに現実感が乏しいだけに。)いずれにしろ時代錯誤的、独り善がり的な主人公の愛だが、ビョークの素晴らしさですべて許される。あの表現力、滲み出るような自由さ、せつなさ、美しさ。確かにずどーんと心に残って離れません。 8点(2001-07-14 06:27:29) |