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1.  タイタンの戦い(1981) 《ネタバレ》 
「タイタン」とは何か?タイタンはオリンポスの神以前に世界を支配していた巨人族。クラーケン(北欧神話)はギリシア神話には登場せず、アンドロメダを襲うのはケートス(鯨系の怪物)だが、ゼウスはクラーケンを使ってタイタンを倒し、後にクラーケンを地下に封印したという異説もあるらしい。本作品では、ゼウスが「最後のタイタン、クラーケンを解き放て」と言っているので、クラーケンはタイタン族という設定のようだ。◆アルゴス国王アクリシウスは、罪を犯し国を辱めたとして、娘ダナエとその赤子ペルセウスを箱に閉じ込め、海に流した。ペルセウスはゼウス神の神子だったため、怒ったゼウス神は、大海獣クラーケンを放ち、アルゴス王国を民もろとも滅亡させた。これが物語の発端だが、「罪を犯し国を辱め」だけでは何のことか不明だ。ギリシア神話では「王は彼の孫によって殺される」という神託を得たため、娘と孫を川に流した。◆女神テティスの子、カリボスはヨッパ国の王女アンドロメダの婚約者だったが、「月の泉」を動物狩りに利用して、ペガサスを絶滅寸前に追いやったことでゼウスの怒りを買い、世にも醜い姿に変えられた。悲嘆にくれたテティスはゼウスへの意趣返しとして、アンドロメダに結婚できない呪いをかけ、ペルセウスをヨッパに瞬間移動させ、この世の辛酸をなめさせるよう謀り事を巡らす。テティスは、アンドロメダの母が娘と女神の美を較べる発言を聞きとがめ、アンドロメダを30日後にクラーケンの貢物にさせると宣告。これが冒険の前段階で、非情に凝ったものだが、複雑すぎて把握しにくい。◆要衝は、ペルセウスとカリボス、双頭の犬ディオスキロス、蛇女メデューサ、スコーピオン、クラーケンとの一連の戦闘場面だが、今となっては古い撮影技術で、まどろっこしい。クリーチャーの美的センスは素晴らしいものがある。ペルセウスは剣、兜、楯を労せず得るが、何らかの献身、奮闘によって獲得する展開の方が望ましい。困難が大きい程、見所があるし、感情移入も容易になるからだ。主人公の俳優の容姿が凡庸で、神の子には見えないのも減点だ。途中から金属フクロウが一行に加わり、思いのほか大活躍するのが嬉しい。フクロウはペットのような存在で、物語に彩りを添え、癒しを与え、格好のアクセントになっている。映画を退屈せさずに観せるためには、こういったものが必要だと認識させられた。
[DVD(字幕)] 6点(2013-06-11 18:28:23)
2.  太陽の帝国(1987) 《ネタバレ》 
冒頭場面は、揚子江に漂う棺桶を軍艦が蹴散らす。最終場面は揚子江に漂うジムの鞄。川は時の流れ、棺桶は死、鞄はジムの少年らしい心の象徴。死と共に戦争がやってきて、ジムの少年らしい心を奪っていった。それは時代の流れであり、個人にはどうすることもできない。「太陽の帝国」とは、多感で夢見がちであり、ロマンと冒険を求める少年の心のことである。戦闘機マニアの少年が、戦争が始まっても敵国の戦闘機に思いを寄せるのは実に子供らしい。しかし戦後には、もう何かにあこがれる心を持ってはいない。一足飛びに「大人の打算世界への精神的脱皮」を強制させられたのだ。不憫でならない。原作者は「奪われた少年時代」を批判するわけではなく、乾ききった目で淡々と述する。事実としては、原作者は捕虜収容所を家族と一緒に過ごした。独りだったとするのは体験の異常さを強調するためだろう。監督は原作に忠実でありすぎた。その為観客は肩すかしを食い、感動できない。主題が解りにくいのだ。 【肩すかし】①ジムは日本軍に入りたいと言い、あこがれの零戦を撫でて飛行兵に敬礼していたのに、米軍のP51ムスタングに狂喜乱舞する。②米国人ベイシーとの友情物語と思って観ていると、ベイシーはジムを利用しているだけ。蘇州行の車に乗せようとしなかったし、地雷地帯に行かせるし、脱走も置いてきぼり。③少年と日本人との友情物語と思って観ていると、最後までナカダ(伊武)とは心が通じないし、唯一心の通じていた少年兵は頓死。④ジムの成長物語として観ていると、生存のためとはいえその世知辛い世渡りぶりは痛い。心が豊かになるのではなく、空虚になり崩壊してゆく。⑤反戦映画として観ると、戦争の悲惨さは最低限にしか表現されていない。爆撃シーンでは死も記号的。原爆を神の写真などと変容させている。⑥家族との愛情物語かと思って観ると、ジムは家族の顔も思い出せない。再会時の父親の存在の薄さ。 【日本人】美しい映像が際立つ。夕日が美しい。火花が背後の零戦が美しい。P51の爆撃場面、原爆の火が美しい。音楽も美しい。ベイシーや医者も躍動している。だが日本人だけは美しくない。トラックから降りてすぐに石を持たせて運べなどとは言わない。飛行場に重機関銃も高射砲もない。少年飛行兵がとってつけたように殺される場面は失笑。
[DVD(字幕)] 7点(2010-07-06 10:48:04)
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