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1.  ダンス・オブ・ダスト 《ネタバレ》 
字幕が無いので想像で。日干し煉瓦工場で働く少年イリアと少女リムアの淡い心の交流を描く。イリアは祖父と二人暮らし。仕事は辛い上、井戸汲みや裁縫などの主婦業もこなす毎日。年老いた祖父はコーランを放さず、信仰の虫だ。淋しくなると村はずれの、石を置いただけの両親の墓に詣でて涙を流す。ある日、季節労働者の少女と出会う。最初は微笑みあうだけだったが、次第に打ち解け、お互いの声を遠くから呼びあったりするようになる。それでも言葉は交わさない。煉瓦を焼き、出荷が済むと休暇だ。村中が町に繰り出し、カフェでお茶を飲んだり、水煙草を喫したり、会話に興じるたりと、寛ぎ、日頃の鬱憤を晴らす。そしてアクセサリーや日用品を買う。金属の腕環は護符でもあり、貯金代わりでもある。少女は少年に自分の手形を押した煉瓦をあげる。これはファティマの手だ。ファティマは預言者モハメッドの娘で、貧しい人にも手を差し伸べたことから彼女の手が護符となった。金属の手形を吊るした廃屋があるが、あれも同様で、廃屋はモスク代わり。少女の母は煉瓦手形を井戸に捨てる。イスラムでは自由恋愛は禁止。少女は高熱でうなされるようになる。心を痛めた少年は雨が降り、気温が下がるよう願う。ファティマが祈ると雨が降ったという故事から、ファティマの手は雨乞いの護符でもある。そこで少年は金属手形を土に埋め、雨乞いの踊りをする。雨が降り、少女は癒えた。一方で、雨は雨季と冬の到来を意味し、以降日干し煉瓦は作れなくなる。少女一家は帰郷の途へつく。少年は金属手形を線路に置いて、少女に托した。井戸から手形煉瓦を無事回収する。仕事から開放された少年は学校に行けるようになった。祖父のコーランを持ち学校に行くが、その日は休みだった。心にぽっかりと穴が開いた少年は、帰途コーランを読むが心は満たされない。矢も楯もたまらなくなり、丘の頂上に駈け登り、言葉にならない思いを大声にして叫んだ。谺が返ってくる。少年は、自分の思いが神に通じたこと、少女にも通じたことを悟る。同時に谺しか返らない寂しさも覚えた。一歩成長したのだ。風の音が少年の心情を語る。不安になったり落ち込んだときには、荒々しく吹きすさぶ。四つん這いの女性が煉瓦を背中に載せるのは出産の痛みを和らげる習慣。赤子は夭折したようだ。「手」は働くことの象徴。厳しさ故に生命が輝く。映像と音で綴る映像詩、映画作りの原点を見た。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2013-09-24 13:48:23)
2.  ダンス・ウィズ・ウルブズ 《ネタバレ》 
北軍の中尉だった男がたった一人で辺境の砦の警備の任にあたりながら、ネイティブアメリカン(NA)のスー族と交流を深めていく物語。交流の様子は繊細かつ丁寧に描かれていて大変よく分るのだが、肝心の中尉の人物像が不鮮明のまま。彼の成育歴や家族の事が一切描かれない。彼はどうして戦闘中に自殺行為の行動をしたのか、どうして辺境を見たいと思ったのか?情報がないのでこの人物を理解しようが無い。 ◆スー族の風習が描かれていて興味深い。狩の場面など出色だ。しかし食生活やスウェット・ロッジ、ビジョン・クエストなどの描写はなく、「大いなる神秘」などのスピリチュアルな思想も描かれていない。何を食べているのか、肉の保存はどうしているのか、定住して農作物を作らないのはなぜか等、基本的な部分が省かれている。この映画の目的の一つがNAの紹介であるのは間違いないのに、不思議なことである。中尉と彼らの交流は馬を盗まれることから始まるが、彼らにとって馬は貨幣のようなものであり、馬盗みはスポーツのようなものであることも紹介されない。彼らの価値観が紹介されないので、彼らの行動もなかなか理解できない。監督はチェロキー族の血を引いているので本作品を撮ったのだろうが、原作に頼り切って自ら調査していないのだろう。 ◆ポーニー族は好戦的に描かれるが、実際は白人の軍に協力をして斥候などで活躍している。友好的な一面もあるのだ。スー族にとっては白人もポーニー族も異民族。つねに小競り合いがあり、辺境は暮らしにくいところだ。 ◆「中尉の結婚相手が白人」に対するという批判がある。しかしこれは、人種差別露骨な過去の西部劇において白人がNAを娶る事がよくあり、それを打破するための回避策だ。 ◆終盤になると展開がおかしくなってくる。騎兵隊が中尉をNAと勘違いして撃ったりする。声を張り上げて名乗ればわかる話ではないか。捕虜になった中尉は反逆者とされ、処刑宣告される。これもありえない話だ。何をもって反逆というのか?兵隊の一人が勤務日誌をかってに持ち出すのもあり得ない。 ◆エンディングも温い。中尉は自分がいては白人に襲来の口実を与えるとして部落を去る。しかし本来中尉は白人とスー族の間に入って、争いをなくす努力をすべきである。最初からそうすべきだったのだ。彼以外の適任者はいない。白人の言語を話す人物がいなくなったスー族の未来は明るくない。
[DVD(字幕)] 8点(2011-09-19 23:18:48)(良:1票)
3.  ターミネーター2/特別編 《ネタバレ》 
この映画と「ジュラシックパーク」の大成功で、ハリウッドはCG全盛となった。記念碑的作品。最大の見所はCGとアクションだが、それを補完する人間ドラマもよく出来ている。まず設定だが、近未来に核戦争で30億人が死亡する”審判の日”が来るということが前提でなっている。大風呂敷だが、核爆発の映像や未来での機械と人間の戦争などを挿入し、リアリティを与えている。これで映画に重みがぐっと増す。次にキャラのぶっ飛びさ加減を指摘したい。T800が服ほしさに裸でバーで大暴れ、T1000がジョンの育ての親をいきなり刃物で刺す、サラが単独ダイソンの家に乗り込み射殺しようとする。どれも意表を突く行動で、記憶に残る。病院場面で、サラの虐げられている様子と彼女の苦悩がよくわかる。機知に富んだ脱出も秀逸。次はサスペンス。冒頭でT800とT1000の両方が出現し、暫くどちらが善玉が分からない。両者鉢合わせのシーンで、銃撃開始と共に判明する面白さ。前作の悪玉が善玉に替わっているのがミソ。そして度肝を抜く、カーアクション。銃撃戦ばかりじゃ退屈する。ヘリ・アクションもよかった。液体窒素で凍ってからのT1000のしつこさ。本当に恐怖を感じた。最も重要なのは、ジョンとT800の友情部分だろう。ジョンが機械に、かっこいい言葉を教え、命の大切さを教え、感情を理解させようとする。ラストで自ら溶鉱炉に入る場面で、ジョンの涙を見て、T800が「泣く気持ちがわかった気がする」と言う。人間ドラマが描けているから、ここでぐっとくるのだ。徐々に沈んでゆくT800。最後の指のサインは、ジョンに教わった人間らしさの象徴。そして「ターミネーターが生命の価値を学べるなら、人間もできるのではないか」とサラのナレーション。明るい未来の暗示だが、サラも生命の価値を改めて学んだとも解釈できる。残念な点。①裸ではなく、未来の武器を持ってやってきてほしかった。②ジョンにATM現金引き出し詐欺をやらせるな。③ダイソンを殺してはいけない。彼を生かしてこそ”機械に生命の価値を教える”というテーマが生きる。④T1000の破壊力を存分に発揮させる、警官隊との全面対決場面希望。⑤T000が溶鉱炉からも生還し、最後はジョンの機知で倒してほしかった。
[DVD(字幕)] 9点(2009-10-14 07:47:11)
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