21. チェ 28歳の革命
チェ・ゲバラはとても魅力的な歴史的人物だが、映画としては淡々と描かれていてストーリーの起伏がない。 ゲバラの国連演説など実際のモノクロ映像も挿入されている。 史実に忠実にドキュメンタータッチで描いているが、ドラマとしては退屈。 ドキュメンタリーに徹するか、映画としてエンターテイメントを加味するかしないと中途半端。 [DVD(字幕)] 3点(2013-05-18 22:13:33) |
22. チャイナタウン
《ネタバレ》 映画脚本のお手本のような作品。 謎が少しずつ明らかになって衝撃の真実にたどり着くまでが丁寧に描かれ、サスペンスの王道といえる。 伏線がきっちり張られていて、もう一度見直すと見落としていた伏線が幾つもあることに気づく。 ラストの片目を打ち抜かれるところにも、見直せばそこに至るまでに幾つかの伏線が。 悪が完全勝利するという後味の悪さはあるが、余韻のあるエンディング。 好きな映画には入らないものの、完成度の高さには感心してしまう。 [DVD(字幕)] 7点(2013-03-17 19:53:48) |
23. チェンジリング(2008)
《ネタバレ》 腐った警察の隠蔽体質の恐ろしさ。 その警察とグルになった精神病院での追い込み方が、恐ろしさに輪をかける。 有能な弁護士に、責任逃れしようと嘘の証言をする警部がやりこめられる様は溜飲が下がる。 アンジェリーナ・ジョリーもいいし、犯人役も演技がうまい。 偽のウォルターが現われた部分に関してはフィクションだと思っていた。 よくこんなご都合主義のありえないストーリーをと呆れたが、これも実話だったことに驚き。 事実は小説よりも奇なりとはよく言ったものだ。 実話だという裏づけがなければ、観客を舐めてるのかと酷評が巻き起こっても不思議じゃないくらい。 ラストの逃げ出した子どもが見つかったのはフィクションだが、そこに救いを作ったことはお見事。 どうしようもない事件の陰鬱な印象を打ち消し、作品として完成度が上がった。 [DVD(字幕)] 8点(2013-02-07 21:05:38)(良:1票) |
24. 父親たちの星条旗
以前映画館で見たが、テレビでやっていたので再見。 ヒーローを作りたがるのが、いかにもアメリカらしい。 戦争の資金集めに国債を買わせるための茶番に付き合う最中にも、 フラッシュバッグで仲間の死が蘇る。 ヒーローに祭り上げられた裏にあった生々しい戦争の真実が重い。 ラストの海辺ではしゃぐ男たちの姿が切なかった。 戦争ものの群像劇は、髪型や服装で区別できないので見分けがつきにくく、頭の中で整理できるまで手間取るのが難点。 一回見ただけでは、誰が誰だがわからなくて戦死のシーンにも感情移入がしにくいところがある。 [地上波(字幕)] 6点(2013-01-10 00:43:18) |
25. チャイナ・シンドローム
《ネタバレ》 1979年の映画なのに、現在を予言したかのような問題を提起している社会派ドラマ。 どうしても3.11の原発事故が想起され、怒りが沸いてくる。 利益を追及するあまりの安全軽視や事実の隠蔽をする人たち。 いかにもステレオタイプの役柄だが、現実にも存在するからやりきれない。 原発自体の是非は意見の分かれるところだろうけど、その部分に関しては許されることじゃない。 [DVD(字幕)] 7点(2013-01-10 00:41:22) |
26. 小さな恋のメロディ
《ネタバレ》 子供の頃にテレビで観て感動した映画を、久々に鑑賞。 トレーシー・ハイドが不滅のかわいさ。 今どうなってるかは知りたくない。 このままのイメージで。 メロディの笛とダニエルのチェロで合奏した「フレール・ジャック」。 日本では手遊び歌の「グーチョキパーでなにつくろう」で有名だが、これを聞くとこの映画のシーンを思い出す。 音楽は「メロディ・フェア」などビージーズのBGMと映像がうまくマッチしていて、その曲を聞くと映画のワンシーンが浮かんでくる。 宿題を忘れたダニエルとトムは先生に呼び出されて尻に鞭打ちのお仕置きを受ける。 メロディが部屋の外で待っていて、それを見たダニエルがトムを置いて二人で帰っていくのに、さすがイギリスの先進性を感じた。 友達を置いて女の子を優先するなんて、当時の小学生では絶対にありえない。 想い出をたどれば、男女の仲は良くてクリスマスパーティやバレンタインデーなども盛り上がったが、一対一で付き合った者は一人もいなかった。 おそらくデートをしただけで、めちゃくちゃ冷やかされただろう時期。 好きな子がいても、暗黙のルールがあるように誰もそこまでしなかった。 ありえないだけに、余計に憧れたような気がする。 ダニエルとメロディのように、学校をさぼってデートする相手が早く欲しくて。 今みると、ダニエルよりトムの方に好感を持つ。 女の子を優先したダニエルと仲直りして、自分たちで結婚式を挙げてやるなんて、何ていいヤツなんだ。 こういう良い悪ガキは頼もしい。 今の小学生の実情はしらないが、学級崩壊のニュースは耳にする。 そこでの問題行動は、この映画での子供たちの問題行動とはまったく異質のものだ。 トムやダニエルたちのは理不尽な大人たちへの反抗で、明るく健全で痛快な問題行動だから。 主人公と変わらない年頃にこの映画と出会えたのは幸運だった。 違うタイミングで観ていたら、これほど共感できなかったと思う。 出会うタイミングで特に印象が変わるタイプの映画があるが、これなどはその典型だろう。 [地上波(吹替)] 9点(2013-01-04 00:25:04) |
27. 着信アリ
《ネタバレ》 秋元康原作だが、必要不可欠になってる携帯というアイテムを題材にとりいれているところは時代に敏感なところか。 原作は読む気にならないが、映画は冷静に振り返るといろいろ雑なところが目につく。 代理ミュンヒハウゼン症候群が、母親のマリエではなく姉の美々子だったという筋は面白い。 ただ、きっちりしたストーリーで怖がらせるといいうより、トレンドっぽいアイデアだけで勝負している感じ。 お化け屋敷のようなビックリさせられる怖さはあるが、話になかなか乗っていけなくて余韻が残らない。 悪霊の怨みの深さがどこからくるのかが伝わってこないせいだろうか。 柴咲コウはよかった。 [DVD(邦画)] 4点(2013-01-03 00:37:19) |
28. チーム・バチスタの栄光
《ネタバレ》 真相が影の薄い麻酔医の快楽殺人というのが、結末として今ひとつスッキリ決まった感がない。 やっぱりちゃんとした動機や人間関係、葛藤があったほうがミステリーは面白い。 竹内&阿部のコンビはなかなか良かったけど。 [映画館(邦画)] 5点(2012-12-30 00:58:45) |