1. チャイナタウン
ジャック・ニコルソンの全く正義を感じさない薄汚れた印象、緊張感と混沌とした雰囲気を醸し出す音楽など、フィルムノワールとしてもハードボイルド映画としても傑作です。人間の清濁混交としたあらゆる行い全てを飲み込んでしまう街としてのチャイナタウンは、安易な発想かもしれないけど、相応しい場所のように思う。誰にとっても得るところはなく、あらゆる行為は無意味となったときジェイクは「なまけ者の街」と呟くが何を言いたいのだろうか?自分は何かを行ったと思っていたが結局は何もできなかった、なまけ者と同じだと言いたいのだろうか。激しい渦に巻き込まれ、すべてが水泡に帰し、ジェイクに残ったものといえば鼻の傷痕と苦い記憶のみ・・・ラストで虚ろな表情で佇むジャック・ニコルソンの表情は印象に残りました。 [DVD(字幕)] 9点(2005-05-03 22:08:07) |