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プロフィール
コメント数 2318
性別 男性
年齢 47歳
自己紹介 好きなジャンル【 SF、アクション、サスペンス、ホラー、ミステリー 】
見たあと面白かったと思える映画は、ドラマ系、実話系、裁判ものが多いかもしれません。
サクセスストーリーが一番好きです。
見た後元気になれるし、夢があるから。

みんシネで面白そうな映画をチェック⇒映画を見る⇒レビューを見る⇒自分のレビューを書く
だいたいこんな感じで映画ライフを楽しませてもらっています。

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1.  チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像 《ネタバレ》 
 ドラマは見ていません。  だからすみれ先生(栗山千明)がなぜ白鳥を憎んでいるのかよくわかりません。  ドラマと関連性のある映画は、ドラマも見ておくべきですね。  2つのサスペンスが同時進行。  ただ別宮葉子(桐谷美玲)サイドのストーリーは追いやすく、推理も比較的簡単なので、すっきり見やすい。  別宮や滝沢(松坂桃李)は、要所要所で明らかに『何かある』てきな雰囲気を匂わします。でもこれはおそらく確信犯的な演出であり、あえてわかりやすく教えてくれているのだと思います。  そのため別宮が真犯人とわかるシーンが驚きにつながらないのは痛いところではありますが・・・。こーゆー見る側のことを第一に考えてくれる映画は悪くないです。  まあまあ長尺だし、前半がちょっと退屈。  生瀬のアメリカかぶれキャラは過剰すぎてちょっとウザい。し、やや映画の雰囲気から浮いている気がします。  終盤、田口先生が別宮の自殺を止めるシーンが、まるで学芸会で見てられません。これ、ちょっとチープすぎて台無しです。  とまあ、正直気になる点はちょこちょこあるんですけど、全体としてはまとまっていて良作かと。  実際はそんなこと無理なんでしょうけど、ラストの病院のサーバーハッキングしてからのひともりあがり、こーゆーパニック好きなので点数甘めです。  
[ブルーレイ(邦画)] 7点(2024-06-10 22:28:15)
2.  ちょんまげぷりん 《ネタバレ》 
 面白い。錦戸亮君の声質が好きなので、木島安兵衛が最高に良かったです。  かっこよさと面白さを兼ね備えた最強のキャラクター、ここに誕生。  武士の生き方や振る舞いってのを、今の日本人はもう一度見習うべきかもしれませんね。  尺の都合上仕方のないことではありますが、ほとんど何の葛藤もなく現代に溶け込んでしまったのはちょっともったいなかったか。ケーキを作り始めちゃったのはいささか唐突に感じました。  物語序盤はジェネレーションギャップというのか、カルチャーショックというのか、そういったものに大いに笑い、物語後半は頑張るお父さんの姿に励まされる。なんだか随分と元気をもらえる映画でした。  他の方同様、ファーストフード店で友也たちを叱るシーンは最高に良かったです。あれこそ今の日本人が忘れてしまった心かもしれません。ケーキバトルの決勝戦、友也のミスを『それでは仕上げにまいろう』と言って、何てこと無い感じで最上のフォローをするのがまたかっこいい。それが洗濯物を畳みながら泣いている友也君につながっちゃうかと思うと、こちらも泣かずにはいられません。  笑って、泣いて、感動して、一本の映画で喜怒哀楽全部もっていかれました。  ただ最後がね。そりゃないよ。せつねーよ。これからってところで強制送還。地蔵、あんた悪ぃやつだな。  なんか無理矢理良い話っぽく終らせましたが、やっぱ3人仲良く暮らしてほしかったです。
[DVD(邦画)] 7点(2021-05-08 15:07:23)
3.  チェイサー (2008) 《ネタバレ》 
 後味悪いなあ・・・。韓国ってこんなんばっか。いや、こーゆー映画を知らず知らずのうちにチョイスしちゃってるだけなのか。  ヨンミンをジュンホが捕まえるまでは、なかなかのスピード感あるハラハラサスペンス。捕まえてからは、なぜかコメディタッチなテイストが増え、ゆるゆるな感じに。そして次第にシリアスなサスペンスへと再びシフトチェンジ。  うーん、緊張感のない『中盤』をはさむことで、『序盤+終盤』とのギャップに余計気持ち悪さを覚える、その効果は否定しません。ですが、無理矢理救いの無い結末に持っていっている感じがして、はっきり言って不快です。  『ミジンは助かって!』って一生懸命願いながら見ていたのに、なんだよこの結末。  警察が、ジュンホが、真剣にミジンを探していたのなら、完璧な捜査のうえでの結末ならまだ許せる。もしヨンミンがレクター博士のような天才犯罪者ならまだ許せる。でも全然違う。  警察だけではありません。ジュンホも馬鹿すぎます。お互いに足を引っ張りまくり。第一、ヨンミンを捕まえ、他人の車に乗っていて、血痕までついていて、殺人の自供までしているにも関わらず、ミジンの居所ひとつ吐かせられない取調べ。とてもプロだとは思えません。映画用に、あえて無能すぎる警察組織を作ったのですか?  ジュンホだってもうちょっと警察に正確に状況を説明すれば済む話。無駄なアウトロー感がイライラさせます。  第一あんなに刑事がいたくせに、釈放されたヨンミンにつける尾行が2人だけってアホですか。そしてヨンミンを尾行していた女刑事がいたはずなのに、ヨンミンは殺害後どうやって売店から姿を消したのさ。  ミジンが売店のおばちゃんに電話を借りて、警察に通報。でも警察は来ない。何故ならパトカーの中で居眠りをしていたから。そんな馬鹿な。犯人にとってのご都合主義にも程があります。  勢いと雰囲気。迫力。暴力描写の容赦の無さはさすがです。ですがこんなに穴だらけなストーリー構成はだめでしょ。  救いようの無い悲劇にしたいのであれば、それ相応の説得力が必要だと思います。
[DVD(字幕)] 5点(2020-04-15 02:55:53)(良:2票)
4.  チェンジリング(2008) 《ネタバレ》 
 好みで言えば間違いなく好みではないのですが、この面白さはなんなんでしょう。希望をもたせるような終わり方なんですが、やはりハッピーエンドとは言いがたいし。ウォルターの生死は結局わからないし。ラストまで見てもスッキリしない映画は本来苦手なのですが、観終わった後のこの満足感はいったい。  それにしても怖い作品です。殺人鬼。警察。精神病院。そのどれもが圧倒的な暴力と悪意に満ちています。この三者に共通するのは、自己の利益のみを追求していること。結果、警察と精神病院の責任者は司法によって裁かれ、殺人鬼もやはり司法によって死刑となる。それがこの映画の『救い』です。それが見終わったあとの満足感につながっているのかな・・?  殺人鬼や精神病院は自分にとってもはやホラーの世界。怖い怖い。本当に怖い。精神病院からの救出劇や、ラストで語られる殺人鬼からの脱出劇は、ホラー映画のハッピーエンドバージョンを見たときに近い安堵を感じます。ついでに言えば、体裁を保つために身代わりの子供を用意するなんて発想を警察がしちゃうってのも怖いシチュエーションです。不服を申し立てれば精神病院送り。否を認めるまで有無を言わさぬ監禁・拷問が続くわけですか。やってることは殺人鬼の彼と変わりませんね。  今の時代にも怖いことはいっぱいありますが、怖さの質が全然違う気がします。この時代のほうが善悪の基準が混濁していて、その不透明さゆえの怖さを感じます。なので、グスタヴ・ブリーグレブ牧師が立ち上がり、クリスティンを救い出し、敏腕弁護士と共に反撃を始めたときに感じるカタルシスは凄い。  この作品で唯一難を言うならば、猟奇殺人、公権力との戦い、人間ドラマとそのどれもが高いクオリティで盛り込まれちゃったため、焦点がどうしても一定しないことでしょうか。それにやっぱり苦手な結論ということもあって、個人的には満点はつけられないのですが、映画の出来としては満点を超える作品です。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2018-02-18 11:38:29)(良:2票)
5.  超酔拳 《ネタバレ》 
 タイトルは『猿拳』ですよね?  猿拳の達人であり人格者のワン・ビル。運送業。密輸をしている局長と弟の謀略にあい、瀕死の重傷を負って身を隠す。  一方『猿拳の指南書』作成を目指す若者2人。この若者二人とワンビル&娘が出会い、修行をし、局長と弟を倒すという、カンフー映画ではあるあるストーリー。昨今の映画では珍しいくらいのわかりやすいストーリーのため、純粋にカンフーアクションを楽しめる良さがあります。また、局長と弟は徹底的に悪い人間なので、ラストのバトルは否が応にも盛り上がります。  ただ、カンフー映画で必須の『復讐的カタルシス』に関しては、いかんせん弱い。それは、仲間の警察官の犠牲はあったものの、それ以外の犠牲はないからでしょう。  また、コメディパートのセンスの無さが痛い。特に前半。若者二人がワンビルに出会うまでのエピソードは長くて面白くなくて、たるい。しかもやる気がないのか、シーンとシーンがぶつ切りで、映画として非常に雑。まあ、香港映画ってそんな感じのが多いのですが。  こーやってみると、ジャッキー映画の笑いのセンスというのが、いかに秀でていたかがよくわかります。  『酔えば更に強くなる』という特性については、言葉での説明ばかりで、アクションではいまいちその強さが伝わりきれない印象です。酔う前とどう違うのか、よくわかりません。  とは言え、アクションそのものが悪いわけではなく、娯楽作品として水準以上のものであるのは間違いありません。ハッピーエンドのラストも明るくて良いですね。
[DVD(吹替)] 6点(2017-07-10 14:40:22)
6.  小さき勇者たち ガメラ 《ネタバレ》 
 いつもとは違うテイストの怪獣映画。個人的にはかなり好きです。  従来の『ゴジラ』『ガメラ』シリーズに比べると、牧歌的なドラマパートがとても新鮮で感情移入しやすいです。  ラストで子供達がリレーを始めたり、自衛隊の前に立ちはだかってガメラを守ったり、少々臭すぎる演出は確かにあります。ですが、主人公たちとガメラの触れ合いを前半で丁寧に作りこんでくれていたので、逆にそんな臭い演出にほろっと感動しちゃいます。  また、怪獣映画としてもその怖さを存分に堪能できる仕上がり。  ここからはかなり個人的な好みの話です。  今作の『ガメラ』及び『ジーダス』のサイズが、かなり絶妙です。おそらく、『あまりに大きすぎる生物』は、私にとって娯楽の対象にはなりますが、恐怖の対象にはならないみたいです。私達の目に『アリ』が視界に入らないように、大きすぎると自分達のことなんてどうせ見えていないんでしょって思っちゃいます。  ですが今作の『ジーダス』のサイズだと、完全に見られています。『ジーダス』が道をふさがれた人々を捕食するシーン。直接の描写は瓦礫で見えませんが、前半のキッズドラマとのギャップで凄いインパクトがあります。今までのめちゃめちゃでかかった怪獣たちに比べ、余程恐怖を感じます。  ただそのジーダスも、途中からエリマキトカゲみたいな姿になっちゃって、そこが残念。そんな微妙な正体だったら、元の姿のままがよかったです。  そして少年。最後の最後で『さよなら、ガメラ』って、そりゃないよ。そこは『さよなら、トト』でしょう。
[DVD(邦画)] 8点(2017-05-25 02:07:56)
7.  チャイルド・プレイ/誕生の秘密<OV> 《ネタバレ》 
 前作から9年?10年?正統派ホラーとして蘇りましたね!  チャッキーは動きだすと怖くないから、はっきり言って前半から中盤くらいまでが怖い。  動き出してからは、ただのスラッシャー映画になっちゃう。でもそれはそれでお約束なので構いません。  今回は、割と良い人が多かったので、殺されちゃうのがちょっと可哀想でしたね。  まあ何はともあれ、人形になる前のチャッキーの過去に触れることができたのは良かったかもです。チャッキーの過去を知ることで、急にドラマ性の強いシリーズになります。正直もう一回『1』から見直してみたいぐらいです。  チャッキーはゆがんだ形ではあるけれど、家族というものに、強い憧れがあったのですねぇ。  基本容赦のないチャッキーではありますが、今までのシリーズで身内に見せてきたふとした優しさにはそんな理由があったのですね。  それにしてもチャイルド・プレイシリーズでこんなバッドエンディングは珍しい。  チャッキーと関わりがあるとはいえ、ただでさえ不幸な家族を奈落の底に突き落とす結末。  悪くないけど、後味悪いなぁ。  アリス、ひとりぼっちになっちゃって可哀想。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-04-25 02:47:51)
8.  チアガール VS テキサスコップ 《ネタバレ》 
 こーゆーサスペンスコメディ大好きです。  適度におかしくて適度にハラハラできる。この『適度に』ってのがポイントです。  度を越してはだめなんです。サスペンスとコメディが適度なバランスで混ざったとき、軽快なテンポのエンターテイメントが約束されるのであります。  ただこの作品は、コメディ色がかなり強く、サスペンスは味付け程度。  ちょっとバランスがコメディよりになりすぎました。  せめて途中で1回くらいピンチがあれば、シャープ(トミー・リー・ジョーンズ)に対してチアガールたちが心を開いていく説得力が生まれたと思います。黒幕が動きだすのが、ラスト15分。しかもそれまで慎重だったのに、ラストではあっさり正体ばらします。サスペンスの手抜き具合はいかがなものか。コメディとしてだけ見ればまあまあ面白いんですけどね。  さすがにチアガールと中年のカルチャーショック的笑いで1時間強をひっぱるってのは間延びしちゃいます。  せっかくの面白い設定が、活かしきれていないのでは。
[DVD(字幕)] 6点(2017-04-14 03:47:40)
9.  チャイルド・プレイ/チャッキーの種 《ネタバレ》 
 個人的にはホラー・コメディの成功例と思っているチャイルド・プレイシリーズ。  今作も例にもれず、安定感のあるエンターテイメントとして仕上がっています。  二人の子供という新しい要素、家族ドラマを取り入れながらも、ファンが見たいチャッキーを見せてくれます。  ストーリーが粗くても、私はこの作品の芸の細かさが好きです。  例えば、呪文で目覚めた後は、人形なのに体の中が人間と同じになっていたり。こーゆーの好きです。  『人間に戻る』という目的がずーと変わっていないのも好き。  今作は犠牲者が多いため、一人あたりにかける時間はとても短いです。  そのためテンポは良いが、ホラーの緊張感はパワーダウン。  むしろ、今回の殺人はおまけみたいなものでしょう。  今回はチャッキーファミリーの教育方針をめぐる家族ドラマであり、親子ドラマ。このシュールさ、嫌いじゃないです。  ついにチャッキーが、『うるせー』ってぶちぎれちゃって、『やめだやめだ、人形のほうが気楽で良いぜ。』って言っちゃうシーン、大好きです。あんた、それを言っちゃあおしまいですよ。  それにしてもジェニファー・ティリーはぶさいくだなぁ・・・。  ジェニファーの女マネージャーと運転手、二人とも凄く良い人だったので、殺されちゃったのが少し残念かもです。
[DVD(字幕)] 6点(2017-04-13 14:50:11)(笑:1票)
10.  チルソクの夏 《ネタバレ》 
 この内容で2時間。果たしてこの尺が必要だったのかどうか・・・。  当時の女子高生の日常を、ただダラダラと見せられるシーンがかなり多いです。  だけど、懐かしさを感じる街や学校や家の雰囲気に惹かれて、結局最後までダラダラと見てしまいます。  でも最後まで見ても、特に面白いシーンも無ければ、感動するポイントもない。  演出や演技は、『台本どおり』というイメージが強く、リアルさを感じない。  特に、アン君が出てくるシーンは、カタコトのせいもありますが、まるで中学生の舞台劇みたいな空気になります。  ジャンル分けするなら、『恋愛』であり『ドラマ』になるのでしょう。  その『恋愛』に関しては、アン君がどうしてそこまで郁子に惹かれたのか、その部分がほとんど描かれないので、説得力はないし共感も生まれません。アン君が郁子に会いに来たときは、あまりにも唐突で違和感しか感じません。  そして『ドラマ』としては、とにかく薄い。  この映画には、これといった『ウリ』がないです。  ひたすら雰囲気押しの2時間。微妙です。
[DVD(邦画)] 5点(2017-01-25 14:28:15)
11.  チャイルド・コレクター/溺死体 《ネタバレ》 
 次々と殺される女の子達。その犯人を追うベテラン刑事とそのチーム。これに市長、署長、マフィアの黒いつながりが絡む一風変わったサスペンス。更には父と娘の家族ドラマまで結構本気モードでプラスされます。  したがいまして、よく言えばメリハリがあるのですが、悪く言うと散漫で、せっかくのサイコサスペンスの雰囲気を弛緩させてしまっています。  とは言え、サイコ野郎が子供をさらうときの臨場感はえもいわれぬ気持ち悪さがあり、作品の完成度は高いでしょう。  犯人の動機も、よく使われる動機ですが、納得のいくものです。  また、ラストまでは正直マフィアの存在意義が疑問でした。ですが、『捕まえてどうする。すぐに心神喪失で釈放だ。そしてこいつがお前の家の隣に越してきたらどうするんだ。俺には娘がいるんだ。』のセリフを聞いたとき、マフィアの必要性に気付きました。  『真の平和のためには必要悪もある。』という大変危険なメッセージをはらんでいる作品です。  でも二人のスリを殺しちゃうのはやりすぎでしょう。
[DVD(字幕)] 7点(2016-03-25 04:59:19)(良:1票)
12.  チルファクター 《ネタバレ》 
 緊張感あり、笑いあり、これぞ安心して見られる定番のエンターテイメントムービー。  その中でも今作は、ストーリーが非常にわかりやすいうえに、テンポが抜群に良いので、かなり完成度は高いと言えます。  序盤の『エルヴィス(新型枯葉剤)』の実験の惨劇の迫力はすさまじく、このシークエンスがあることによって、エルヴィス争奪戦の緊迫感に拍車がかかります。  また、ブリナー大佐が道を踏み外した経緯を考えれば、重く暗くシビアになりそうなストーリーなのに、アルロ(キューバ・グッティングJr)の存在が良い意味でカンフル剤となって効いています。アルロとメイソンのかけあいが本当に面白くて、全体の雰囲気を壊さない程度に、エンタメ指数を2割増しくらいにしています。  次々襲い掛かるピンチを、二人が次々と絶妙なコンビネーションで切り抜けていくので、小さなカタルシスをずっと感じることができる心地良さがあります。これが娯楽B級映画の最大の長所ですね。  ブリナー大佐はほとんど被害者でもあるうえに、軍は結局何の犠牲も払っていないのでどうかと思いますが、そんな難しいことは考えずに気楽にアルロとメイソンを応援して楽しむ作品でしょう。  秀作です。
[DVD(字幕)] 8点(2016-01-11 04:26:09)
13.  超高速!参勤交代 《ネタバレ》 
 参勤交代に話を絞って、それだけで映画を一本作ってしまおうという試みが面白いですね。こーゆー作品は、今後の時代劇映画の試金石となりそうで、ちょっとわくわくしちゃいます。  藩主の内藤はお人好しで情に厚く、それでいて居合いの達人というスーパーマン。  周りを固めるお供の者も、刀の使い手や弓の使い手など、それぞれが武芸に秀でている魅力的な人物ばかり。  また、前半はコメディ主体で、ゆるゆる脱力系。物語が佳境に入るとコメディタッチから一転、シリアスなムードが映画全体に漂います。  つまり、今作は前半、後半のギャップがかなり強いのです。そのギャップに違和感を感じると『中途半端でどっちつかず』に感じてしまうかもしれません。  ですがやはり主体はコメディのようですので、肩の力を抜いて気楽に観るのが正解なのでしょう。  問題なのは、もともと状況が深刻で理不尽なうえに、シリアスパートがシリアスすぎるところです。笑うに笑えないというか、笑いづらいですよね。もちろん、そのために、終盤のチャンバラは見ごたえがあって楽しますし、今までの鬱憤をはらしてくれるわけですが、上地雄輔が切られちゃうのは、さすがにやりすぎな気がします。しかも生きてるし。  ただ、理不尽な状況下でも貧乏でも、明るく笑い飛ばしていこーぜー、という姿勢には個人的に凄く共感できる部分があります。  『わが藩は貧乏でのう』と言って、みんなで楽しそうに走って帰るラストシーンは、この作品のしめくくりとしては最高ですね。
[ブルーレイ(邦画)] 6点(2015-07-25 13:10:53)(良:1票)
14.  チアーズ! 《ネタバレ》 
 明るく、前向き。健康的。お約束の展開を、期待以上のパワーで見せてくれるだけで、映画はこんなに面白い、そう強く感じさせてくれる作品。チアリーディングを本格的なスポーツとして再認識できるところも大変良いです。  本格的な体操選手のミッシー(エリザ・ドゥシュク)の視点は、私達鑑賞者の視点に近く、そのミッシーが少しずつチアにはまっていくときには、私達鑑賞者もすっかりチアの世界にはまっているという構図が見事。また、最初は冷めた目で見ていたミッシーが、ただただ一生懸命でチアに一途なトーランス(キルスティン・ダンスト)に次第に心を開いていく様子が、個人的には大変良かったと思います。  使い古されてきたプロットかもしれませんが、こーゆー展開は、いつ見ても、何回見ても飽きません。  青春ものの、常套手段という点からいくと、『オリジナルのダンスを一から作り直そう』というノリも同じですね。パントマイム、ミュージカル、武術といった様々なファクターを新たに取り入れてダンスを昇華していこうという流れ、悪くないです。絶対にはずさない王道のストーリー展開。自然とアツくなります。  この作品は、変化球を投げず、ハメをはずしすぎず、あえてオーソドックスなストーリーに終始したことが逆に良かったんじゃないかと思います。そもそも見ていて元気になれる映画は、それだけで見る価値があります。  そしてエンドロールが大変面白い。今まで見た映画の中でも1、2を争う面白さかも。NG集とCDのプロモみたいな演出を交互に見せているだけなんですけどね。ただそれだけのことなのに、エンドロールが終わるまで、画面に見入っちゃいました。
[DVD(字幕)] 8点(2015-06-17 14:39:55)
15.  チャーリーズ・エンジェル(2000) 《ネタバレ》 
 こーゆー大衆向けの娯楽作品って相性良いはずなんですけど、そんなに面白いと思えなかったです。何故でしょう?ストーリーやアクションの既視感が強いのかもしれません。いかにも作りものっぽいキャラ設定に、わざとらしさを感じてしまったのかもしれません。普段はそーゆーの、あまり気にならないのですが、今作はなんとなく目に付きましたね。  スローを多用するのもあまり好きじゃないんですよね。『はい、ここを見て!』って強制されている感じがしちゃって・・。映画に全力で感情移入しようとする私にとって、スローモーションって鑑賞の邪魔にしかなりません。必然性がある場合は別ですが。例えば弾丸のシーンはOKです。  ついでに言うと、脚本が雑なのか、演出がまずいのかわかりませんが、単純明快なストーリーのくせに展開がわかりづらい部分があります。テンポが速くスピード感のある映画は好きなのですが、その速さに技術が追いついていない気がします。娯楽作品だからこそ、丁寧に作ってほしいものです。  ただストーリーとしては、こうゆう『とにかくガンガンいこうぜ』って感じのノリノリなアクションは嫌いじゃないです。コメディとしてはパワー不足かもしれませんが、アクションもの、カンフーもの、スパイものとしてはまあまあじゃないでしょうか。途中からスパイものじゃなくなっちゃうけど。  冒頭の飛行機から飛び降りるシーン、ドリューが撃たれるシーン、ルーシーとキャメロンが襲われるシーンなど、部分的に見れば目をみはるシーンも多いだけにちょっと残念な出来。何でもバランスが大事とゆーことかもしれないですね。
[ブルーレイ(字幕)] 5点(2015-04-22 14:49:31)(良:2票)
16.  父の祈りを 《ネタバレ》 
 当時のIRAやイギリスに関する知識が深ければ、また違った感想を抱くことができるのかもしれませんが、こればかりは仕方ありませんね。私は単純に冤罪、そして父子の絆の物語として観賞しました。  冤罪ものとして、本作ではまさに「生贄」ないしは「見せしめ」として文字通り血祭りにあげられてしまうコンロン親子とその家族に対し、同情の念を禁じえません。最後に無罪を勝ち取りますが、奪われた15年間という歳月はもう二度と戻ってはこないのです。父ジュゼッペの、妻や家族のいるところで最後を迎えたいという願いすらかないません。  主観的に見ても客観的に見ても、コンロン親子とその家族は暴走した国家権力の犠牲者です。しかも、コンロン親子でなくとも誰でも良かったというのがまた恐ろしく理不尽であり、不条理なわけです。その日、ジュゼッペがもしロンドンに行っていなければ、別の誰かがテロの被害者と国民の溜飲を下げるための生贄にされていたのでしょう。その日、ロンドンにいたアイルランド人であれば誰でも良かった、この事実が最も恐ろしい。  普段、情報操作されがちな私達大衆への警告のようなものすら感じます。  とてもわかりやすく、もしかすると映画用に多少脚色なりアレンジがされているのかもしれませんが、それをふまえても一度は見る価値のある映画だと感じました。
[DVD(字幕)] 8点(2013-09-19 02:41:29)
17.  沈黙の戦艦 《ネタバレ》 
 前半は次から次へと魅力あるテロリストが出てくるので期待全開。  そしてセガールさんが本気を出せば出すほど、テロリストの魅力がどんどんなくなっていくので不思議です。セガールさんと比べちゃうと、みんな普通の人になってしまうのが残念ですね。でもそれがセガールさんの一番の魅力なのでどうしようもない。つまりこの人の映画において傑作なんてのはありえないんでしょう。  ただ、誰が見ても普通に楽しめるエンターテイメントとしては、いつも期待通りのものを提供してくれます。この作品もしかり。  悪いやつがとことん悪く、観ている人のフラストレーションをセガールさんが代わりに解消してくれるいつもの手法。悪くないと思います。 
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2013-06-24 04:25:25)
18.  忠臣蔵外伝 四谷怪談 《ネタバレ》 
 「きっと変な映画だー」という先入観をものの見事にひっくり返されるほど、真剣に撮られた作品でした。  いや、変な映画ではあるんですけどね。なんか出演者のみなさんがもの凄く大真面目なので、もう映画に見入ってしまって、犬がかけまわり始めた頃にはもうすっかりこの映画の虜でした。  お梅さんたちは、いったいいつになったら正体をあらわすのだろうと思っていましたら、正真正銘、人類だったようで、それが一番ビックリですよ。  お梅さんたち一行の登場シーンで、「ようよう、こりゃあキレイな姫さんじゃねーかぁ。一杯つきあえよ。」みたいな感じで登場する3人組は、目のつけどころが尋常じゃないと思いました。  ラスト、いきなりSFみたいな世界観をつきつけられて、急に映画の世界からはじきとばされるような感覚を味わいましたが、良い意味でたんぱくにすっきりまとめてくれて良かったです。  夢でうなされそうだったので、変な余韻残して欲しくなかったんですよね。
[DVD(邦画)] 8点(2013-06-04 00:04:28)(笑:1票) (良:1票)
19.  誓い 《ネタバレ》 
 前半のロードムービーが退屈です。笑いもなければドラマもない。でもオーストラリアの自然や当時の人々の生活をちょっとだけ知ることができました。  後半、兵役についてからも、まったり。軽騎兵の試験でフランクが落とされちゃうシーンは好きです。模擬戦での死んだふりや、そこにみかんを売りに来る現地の人も良いですね。浜辺についてからは、死と隣り合わせになっているにも関わらず、雰囲気はさほど変わりません。実際、当時の戦争もあんな感じだったのでしょうか。  最後の「イギリス軍が上陸する間の牽制作戦」は、どこで失敗して、あの無謀な突撃作戦になってしまったのかがいまいちつかめません。時間を間違えた?  失敗がわかっていながら突撃させる。僅かな時間を稼ぐためだけに、若者の命を使い捨てにする。その一方で、イギリス軍は無事上陸。「今頃イギリス軍はゆっくりお茶でも飲んでいるのでしょう。」のセリフが重い。あのセリフと、伝令が間に合わないラストシーンが心に残ります。  よく出来ている映画だと思いますが、やはり、ちょっと退屈で肌に合わない感じがしました。 
[DVD(字幕)] 5点(2011-11-17 11:06:53)
20.  チャイナ・シンドローム 《ネタバレ》 
ずっと記憶に残る映画です。3.11があったからというだけではなく、映画としてこれほど完成度の高い社会派サスペンスは見たことがありません。 最初の原発事故。テレビ局にかかる圧力。隠蔽。しかしリチャード、キンバリーはそれぞれ単独行動をはじめ、真相を調べ始めます。 正直これだけでも面白いのに、ゴデルも単独行動を始め、真実を追究し始めます。そしてある真相にたどり着き、今度は大手の建設会社がからんできます。しかもゴデルに対する脅迫、口封じのための刺客。とうとう犠牲者まで。 さらには原発の無理な稼動を見たゴデルが旧友でもある仕事仲間から反抗され、ついに・・・もう最後まで全く目が離せません。見所が多すぎです。 この映画の醍醐味は、キンバリーはジャーナリストとして、リチャードは真実を放映するカメラマンとして、ゴデルは原発の現場責任者として、それぞれの正義を貫こうとするその姿勢にあります。最初は3人がばらばらに行動しますが、最後は3人がそれぞれの立場で力を合わせるところに鳥肌がたちます。 うまく言葉に表せませんが、とにかくすごい映画であることだけは間違いありません。 見てよかったです。
[DVD(字幕)] 10点(2011-10-03 02:54:36)
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