1. 冷たい月を抱く女
N・キッドマンの冷たい眼差し。いつもながらのB・プルマンのいい人ぶり。中盤まではそれなりにスリリングに観られる。しかし、やはりラストまで見終えると、近年のハリウッド産サスペンスの薄さを感じずにはいられない。そして、日本の一部の2時間ドラマのレベル高さを感じる。主婦が片手間でも観られるよう経緯を適宜丁寧におさらいしていくため、じっくりと鑑賞するにはやや中だるみするが、本作よりも「情」を描けていている。 5点(2003-12-11 18:36:43) |
2. 月はどっちに出ている
ユーモアを用いることで、これまでタブー視されていた現実にメスを斬り込んだ点は買い。また、崔監督はヒューマンドラマを淡々と描いていくのが上手く、最後まで飽きずに観られる。SET時代から岸谷五朗を見ている俺としては、こういったダークな役柄を演じる岸谷の方が好きだったりする。少々演技過剰になる部分をご愛嬌と受け取れれば、無気力な表情から突然暴力的に変化していく様を楽しめる。 7点(2003-12-11 18:26:36) |
3. ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間
《ネタバレ》 映画のシリーズ化を念頭に置いた序盤は、TVドラマ同様意味不明な伏線をばらまいている。しかし、それ以降は至ってストレートにローラを何故父親が殺したのかが綴られている。ドラマの魅力は人間の本質を奇妙な設定の中であぶり出していくところにあったが、その魅力を自ら放棄している。おまけにドラマ視聴者にはすでに明かされた事実。これは只の蛇足としか言いようがない。 2点(2003-12-07 22:02:01)(良:1票) |
4. ツインズ
シュワコメディ進出第一弾。体格差を活かしたコンビものという発想は、ハードルが低く第一弾にはうってつけ。しかも、相手がデビートとなれば期待も高まったが、この設定は何なんだ。いい面をすべてもらったシュワと劣性遺伝子のかたまりデビート。キレイ事を言うつもりはないが、人間というのは良さも悪さも併せ持っている生き物ではないか。ラストで家庭愛を強調したところで、差別意識が根底に流れる本作は後味が悪いだけである。 2点(2003-12-07 21:52:19) |
5. 追跡者(1998)
《ネタバレ》 『エグゼクティブ・デシジョン』のスチュワート・ベアードということで、期待をして観たが、今ひとつ印象に残る出来ではなかった。基本プロットは『逃亡者』を踏襲しており、スナイプスが冤罪であることは明らか。となると、犯人探しのサスペンスとなるのだが、主役が追跡側ジェラードでは只の刑事ものになってしまう。それなりに見所はあるのだが、ジェラードという秀逸なキャラクターを生かし切れていないプロットが敗因。 6点(2003-12-07 21:47:33) |
6. ツイスター
《ネタバレ》 ヤン・デ・ボンにはストーリーテリングの才能が欠けている。撮影監督出身ゆえ、ところどころダイナッミクな映像にセンスが感じられるところはある。しかし、それだけでは観客はひきつけられない。人物設定も甘く、竜巻のおいかけっこがゆるくて眠気を誘う。おまけにラストは『スピード』と全く同じ。結局神頼みで助かったのでは、何もカタルシスは残らない。 5点(2003-12-07 21:42:22) |
7. 追撃者(2000)
こんにちは。スタローンサポーターの恭人です。本作でもスライの魅力満載で、流麗なカメラワークが・・・って、フォローできないよ、これ(泣)。そもそもスティーブン・ケイの行き当たりばったりなスタイリッシュ気取りの演出は何なんだ!? オリジナルのM・ケイン主演作『狙撃者』は未見だが、いくらなんでもこんなに脈絡のないプロットでもないだろう。スタローン主演ならそれなりのアクションの見せ場位は用意してもらわないと。 1点(2003-12-07 21:37:30) |