61. デイライト
《ネタバレ》 70年代パニック映画ブームによって映画を見るようになった私は、この久々の正統派パニック映画の登場が素直に嬉しかったです(これ以降は色々出てきて、ちょっとウンザリ状態になるんですが)。このテの映画によく登場する、主人公と反目して物語の足を引っ張るタイプが、出てきたと思ったそばから、どんどん「はいはい~退場ね~」って処分されてしまうのが面白いです。結果として、とにかくみんなで頑張って脱出しましょう、って感じが強くなって。でも、わざわざデイライトってタイトル付けてるのに、最後の最後、闇に閉ざされた世界から生還する時に光を目指すとか光がぱーっと差し込むって映像を入れないのはなんでなの? うりゃさっ!と出たら、なんか曇ってるっぽい、ぼや~ん、って感じの灰色な風景で。うーん。でも、昔見たパニック映画の懐かしい感じ、堪能しました。 [映画館(字幕)] 7点(2003-12-11 23:54:22)(良:1票) |
62. ディープ・ブルー(1999)
うーん、やっぱりレニー・ハーリンやねぇ・・・。施設内の構造が判りづらくて相変わらず刹那的なサスペンス描写。で、この映画にはたっぷりの既視感、いや、実際にそりゃどっかで見ましたぜぇ状態が詰まっております。遺伝子研究施設に嵐が迫っていて、多くの人々が去って残された人々(社長含む)が大変なメに遭う映画は?下着姿でヒロインがバケモノと対決する映画は?さて、この3匹の退治方法はそれぞれ何?ってまるでクイズ出されてるみたい。グロ描写には力入ってますけどね。登場人物には誰にもまるで感情移入できなくってツラかったですけど、最後のとこで、ちょっとスカッとしたかな。でも、原題から「海」を抜いたのは賢明な判断ですね。実際の映画、建物の中ばっかで、あんまり海を舞台にしてないもん。 [映画館(字幕)] 5点(2003-12-11 23:38:37) |
63. ディープ・インパクト(1998)
命を見つめる映画でした。生命の期限を宣告された人々が選ぶ道。絶望、後悔、回顧、和解、譲歩、生への執着、そして愛する人を守るために選ぶ死。日々の生活の中で、自分の死は見えないところにあって現実感を伴わない遠くにある感じがします。でも、実は必ず誰にでも訪れる事。それを映画は彗星に象徴して視覚化して、受け手に死との対峙を提示してきます。そして、自身の死を見つめる事で、同様に実感を伴わない生についても見つめる事になる・・・。この映画に登場する人達の、誰の姿に共感し、涙を流したでしょう?それがこの映画を見た人、それぞれの答えのヒントなのかもしれません。 [映画館(字幕)] 9点(2003-12-11 23:19:06) |
64. デューン/砂の惑星(1984)
映画としては、破綻寸前・・・つーか破綻してるかな? とにかく、物語もマトモに繋がってないような映画なんですけど、その映像には圧倒されました。特殊効果ごってり(ただしかなり雑)の映画なのに、リンチワールドもごってり。70ミリの大画面にどわーん!とリンチの映像が展開する世界に、強引にねじ伏せられたような、負の美っていうのに魅了されちゃった、って感じですね。カイル・マクラクランの端整な顔立ちが映画のトーンと不調和状態であるがゆえに、余計にインパクトがある映画ではありました。 [映画館(字幕)] 7点(2003-12-08 15:21:41) |
65. テンタクルズ
《ネタバレ》 CSで放映していたので久しぶりに再見。今見ると実は意外にしっかりしてるところはしっかりしてます。 水中撮影やヘリコプターショットにちゃんとお金かけてる、って事もありますが、撮り方、見せ方に工夫があって。 冒頭、赤ん坊が犠牲になるシーンでは母親が目を離した隙に海辺に置かれた乳母車が忽然と姿を消す、その一瞬の見せ方が上手くて。 主人公の妻が戻らない知人達を捜索しに海に出るシーンでは船上の妻の姿を超望遠でアップからロングまで長回しで捉え、その妻が犠牲となってしまった後、今度は入港してくる警察の船と集まってくる野次馬をロングで捉えた上で港で過ごす主人公の元まで寄る長回しが先の映像と対になっていて、上手く出来てるなぁ、と。 弦楽器が奏でるテーマ音楽は予兆や犠牲者が出るシーンでは断片として細かく分断され、タコが襲い掛かるサスペンスを描くヨットレースのシーンで繋がった形で明確なモチーフとなる、ってあたりも良い感じで。 でも脚本と肝心のタコの映像がメタメタなのでダメダメな映画になってしまいました。 物語はシュールです。事件を追う記者と警察、事件の原因となったと思われる海底工事を行った会社の社長、それぞれがただ存在するだけ。何か具体的に明らかになったり、解決に乗り出したりという事は一切無く、なんのために出てきたのか意味不明、ただ状況を描くための要素として散りばめられているだけの存在という。近しい人々が次々犠牲になってゆくあたりはドラマが盛り上がりそうな要素なのですが、これもただ死んでしまったという状況があるだけ。そして、それらはクライマックス前に退場、あとは取って付けたような2匹のシャチによるタコ退治が描かれて幕という。エピソードの繋がりが殆ど無く、よくもこんな脚本を元に映像が撮れたなぁ、とヘンな感心。 そしてタコはただのタコです。大きく見せる努力ほぼ無し。しかも具体的に人を襲う画、犠牲者の画がありませんから何がどう恐いのかすら不明。辛うじて水分を奪われてしまうと説明はされるのですが。メインなハズが存在感無くて可哀想なモンスターなのでした。 でも少なくとも、日本人から見たらちょっと美味しそうでしたよ。 [映画館(字幕)] 3点(2003-11-23 01:08:53) |
66. 地球へ・・・
《ネタバレ》 佐藤勝の音楽が荘厳過ぎて、ダ・カーポのかる~い主題歌と全然マッチしてないのがヘンでした。竹宮恵子の絵をアニメにするのは、ムリがあるなぁ、という印象も強かったですし。物語は善と悪との闘いではなく、ハッピーエンドが訪れる訳でもないので、一般的とは言い難く、気持ちよく劇場を出られる映画ではありませんでしたが(それでも原作に比べれば、単にフェイドアウトしちゃうだけなマツカ、仲間と旅立つトォニィなど、まだ希望が残されておりましたか)、恩地日出夫監督の、アニメ的演出をしない、という姿勢のお陰で、ショットの1つ1つは見応えのあるものに仕上がっていたと思います。時間的な省略をしないとアニメじゃキツい、ってところもそのままだったので、間延びしたカットが多かったのも事実ではありますが。当時のアニメファン向けに「爆発の金田」のオマケも付いて(全体のトーンからして異質なシーンになっちゃってますけど)そこそこお腹は満たしてくれたアニメでした。 [映画館(邦画)] 6点(2003-11-23 00:16:52) |
67. ティコ・ムーン
ハリウッド映画に慣れてしまっているせいか、あまりのテンポの遅さにイライラ。ハリウッド映画で60分、日本のアニメだったら30分で描けちゃう内容だよなぁ、なんて思いながら見ていたり。美術やカメラは面白いワケですが、それをじっくり眺めていられるだけの心のゆとりがありません。それらの映像に、深い考察を与えるだけの(咀嚼に時間を必要とするだけの)大きな意味があったとは到底思えませんでしたし。「一瞬で十分だ、一瞬で」って。 [映画館(字幕)] 4点(2003-11-22 15:11:36) |
68. デンジャラス・ビューティー
サンドラの「ふがごっ」って笑い方、好きです。がっちり改造されたサンドラもステキでしたが、あの、ぐしゃっとした髪の、アイスクリームのシミ付けてるサンドラにも魅力を感じてたり・・・。女らしい美しさも大切だけど、個性はもっと大切だよね、って思う映画でした。 [映画館(字幕)] 7点(2003-11-21 22:28:28)(良:1票) |