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プロフィール
コメント数 204
性別 男性
年齢 46歳
自己紹介 専門は邦画とヨーロッパ映画(特にフランス)。気に入った監督や俳優がいればひたすら観つづけるので、どうしても同じジャンル・国に集中してしまうようです。(だからあまりハリウッドを観ない。)

最近引っ越してしまい、なかなか映画を気軽に観ることができなくなりました。撮りためたビデオとDVDばかりになりますが、観たものは書き込んでいこうと思っています。

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1.  テヘラン悪ガキ日記 《ネタバレ》 
90分間に、笑いと、感動と、見終わってあとひくような奥の深さを含んだ佳作。ストーリーはわかりやすく、子供や家族と見るのに最適な一作。テンポ良くストーリーが展開し、メヘディ役の少年のコミカルな演技が、観ている者を飽きさせない。メへディの強引とも言える愛の希求と、無茶とも言える思い込みには、最初どうしても苦笑してしまう。それが、彼の必死さに、自分もどんどん真面目になって応援するようになっているのがわかる。 「子ども達には愛が必要なんです」と言いつつ、まったくそれを自分の言葉ともできなかったケースワーカーの母親がやっと少年を受け入れる事ができるようになったとき、少年は新たな母を探してか、それとも現実を知ってか、姿を消す。過剰にならないエンディング演出と、母親役の女性の心配する表情が、ウエットや無理なハッピーエンドになりがちな子供主役映画を上手く持っていっている。 私事ではあるが、最近非常に「路上で生きる子供」を見る機会が多くなり、今回の映画は考えさせられるものがあった。路上生活者にお金を恵む事を強く拒む人は多いが、彼らもたくましく、けなげに生きている。コインの一つ、明日は渡してあげようと思った一本である。
[DVD(字幕)] 8点(2005-05-29 10:09:57)
2.  天空の城ラピュタ
ラピュタの世界には、スルリと冷たさが潜り込んでいる。エンディングのドーラたちとの再会は幸福な結末でさえあるが、「ソドムとゴモラを滅ぼした天の火」は地上に壊滅的な打撃を与えているのである。陸上への一撃であれば、半径数キロが焼け野原。海上へのものなら周辺の海域には致命的な津波が起きているはずである。想像するだけで凄惨な様子だ。そんなことを考えていたら、ムスカの言葉が蘇った。「君はラピュタを宝島か何かのように考えているのかね。」一筋縄ではいかない話だ。
6点(2004-02-15 20:25:45)
3.  天国の口、終りの楽園。
メキシコの街も、海岸も、道程の自然も、とても美しくてその描写がいい。そして、それを光線の使い方なのか妙に褪せた色で表現しているのは、風土をきちんと知っているカメラマンさんなんだろうと思う。主役のバカ青年2人であるが、ホントにバカっぽい。内面なさそうで、若さについても悩んでいなさそうに見える。それが、ほんの少し成長するだけのバカストーリーかと思いきや、それだけでもない。伏線の張り方がわかりやすくてどうかと思うが、ちょっと変わった青春映画だとして見てもいいかもしれないが、女性の表情から心理変化をずっと追いかける映画だと考えてもいいと思う。
6点(2003-12-27 23:18:20)
4.  天使の涙
香港の街には、本物と偽者の間の境界があやふやになる、不思議な空間がある。それは、プラダのバッグだったり、SEIKOの時計であったり、ナイキの靴だったりするのだが、それらは本物であろうとなかろうと、強烈に自己を主張してはばからない。その真偽混在のカオスの中に、うごめく"リアル"は、人々の欲望と、恋と、力である。そんな、香港の「パチモン臭さ」を、ウォンカーウァイは見事に映画にした。それは、実は創り手の彼にはまったく意識されない臭いなのかもしれないが、観ているこちらには強烈に意識される、鼻をつまんでも抑えきれない臭いだ。もちろん、彼の映画を「香港そのもの」ととらえることには躊躇を覚える。香港映画といえばすぐにも思い浮かぶアクションや、大陸という近くて遠いルーツから影響される仁義や誇りといったものを、彼はまったく踏襲しようとはしない。しかし、それは、これからの時代が決めることでもある。我々はウォンカーウァイという、香港という特殊な土地、特殊な時代に生まれた、一種の"詭弁"を楽しんでみよう。
6点(2003-12-27 23:12:13)
5.  DISTANCE/ディスタンス
ちょっと観づらい映画だと思います。一つ一つのセリフはほとんどアドリブで、映像は自然光で撮影されたらしいです。それは立派なコンセプトなんですが、暗いシーンがめちゃくちゃ観づらい。そしてセリフが聞こえづらい。コンセプトで「観る」ということが楽しくなくなってしまったような気がしました。俳優陣は、とても素敵で、魅力的だと思いますし、監督も期待していました。しかし、なんでしょうね、このモヤモヤ感は。最後の桟橋を燃やすシーンが美しかった。
5点(2003-11-23 20:25:06)
6.  テス 《ネタバレ》 
キリスト教徒は自殺ができないということに、悲しみを感じた。自殺なんて肯定できることではないのだけど、消せない過去を持つに至る顛末や、その後も続いていく悲しい転落が、とても切ない映画だった。キンスキーの笑顔も素敵で、ソフトフォーカスの画と非常にマッチしている。その時のキンスキーの表情が見たかったので、テスの殺人や絞首刑をきちんと描写して欲しかったと思うのだが、79年ということでしょうがないかなとも思う。ちょっと長いが総じて満足。
6点(2003-11-08 23:03:54)
7.  ディーバ 《ネタバレ》 
主人公のジュールが最初の頼りない細い男性からやがて、歌姫シンシアを受け止めるだけの度量を持つ青年に成長していくまでのストーリー(と僕は観た。)歌姫の歌うオペラは大迫力で、正直に言ってこれは絶対に映画館で観なきゃ損だ!と思った。公開時3歳の僕には無理なんですけど。汗 黒人女性と白人男性の恋愛ということに対して、何か悶着があるかと思っていたが、そんなレベルじゃないんですね。この映画にはベトナム出身の少女(アルバ)も登場しているんだけど、人種問題をサラリと流すところがフランスの粋なのかと思う。その少女や、何しているか解んないけど悟ってるオヤジ(リシャール・ボーランジェ)、それに刑事、殺し屋までがスタイリッシュでそれにディーバの歌までついてるんだから、観ていてウットリすること間違いナシ。ベネックスは初回監督作品でこんな映像を撮ってしまうのだから、その才能に圧巻。
9点(2003-11-04 02:14:32)
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