1. 天使の分け前
《ネタバレ》 fu○kingという台詞が何回聞こえてきただろう。その日を生きるのが精一杯のゴロツキが沢山出てくる映画だ。現状を何とかしたいと一念発起するかと思いきや、結局悪事で金儲けして終わってしまったのが惜しい。そりゃ見事泥まみれの生活を蹴倒して清らかに羽ばたく話なんてありきたりかもしれないけれど、こんなラストだと連中は小ずるい悪事を絶対また繰り返すだろう、と先を想像してしまいやっぱり釈然としない。たかだか酒に法外な値を付けて買おうとする大金持ちと彼らを並べて映したのが、今作のケン・ローチの問題提起方法なのかな。黒と白のコントラストが効いていたのもそこに引っかけていたのかもしれない。 [DVD(字幕)] 6点(2014-01-03 21:03:39)(良:1票) |
2. ティム・バートンのコープスブライド
《ネタバレ》 予告編を見た段階では期待が薄かったのですが、すいませんでした、それはそれは美しい映画でした。見た目も楽しいキャラやコープスブライドのドレスなど細部にわたる美術の懲り様、物憂げで多ジャンルに渡る音楽、主人公三人の人を想う気持ちを描いた物語、どれをとっても私が大好きなバートンの持つ美的センスで充ち満ちていました。濃淡さまざまなグレーで表現された現世とポップな色彩と音楽で飾られた死後の世界、バートンの死生観が現れているようでしたね。とても優しい結末に涙しながら、やっぱりバートンの手腕は設定ゼロから立ち上げるアニメーションのような世界の方が光って見えるのかしら…と思いました。あるかどうか分からないストップモーションアニメの次回作を期待してしまう私です。バートンブラボー! [映画館(吹替)] 10点(2005-11-01 19:25:01)(良:2票) |
3. デイ・アフター・トゥモロー
温暖化→→→氷河期→→→人類の危機…でもアメリカはだいじょぶよ、つよいもんえらいモンギテーショカンケーナイモントジョウコクチョットホメトコ…この映画を観てサバイブしようぜ! [DVD(字幕)] 4点(2005-07-23 13:00:52) |
4. ディープ・ブルー(2003)
海と、海の仲間たちに7点。こういう映像集は大好きだけれど、NHKの動物番組とさほど変わらないし、ナレーションも全く無いほうが観る側のイマジネーションをかき立てるんじゃないでしょうか。珊瑚がモジョモジョ動くのはちと怖かった。 [DVD(字幕)] 7点(2005-06-08 12:16:39) |
5. デビルマン
それほどでもないじゃん、面白かった。これ、「笑う」映画でしょ?根本から徹底的にずれまくってるの承知で観れば、沢山笑えたので私は満足だ。芝居の方は、土曜日に夜なべして映画を観て、その後朝も早よから「スーパーヒーロ~~タイム」を観る生活をする私にゃ大した問題は感じない。この映画ならこのくらいでぴったりなんじゃない?メチャクチャ具合は「キル・ビルvol.1」だってさほど変わらないし、センスもないのに中途半端にお洒落だのサスペンスだの目指した作りの邦画は他にいっぱいあるし。なら、これくらいはじけた映画で笑うのもいいんじゃないか?ヘンテコなセリフ、とんでもないカメオ出演、明Tシャツ発見、おっとこの撮影場所は地元じゃないかあああゥゥあぅァァ~~~!うん、結構面白かった。ま、悪すぎる前評判のおかげかな。 [DVD(字幕)] 5点(2005-06-07 00:57:35) |
6. 天使の肌
映画の作りとしては荒さを感じる。もっと余韻を残して欲しいシーンは多々あるし、唐突な印象をぬぐえない流れやセリフもある。でも、心を惹きつける瞬間がいくつもちりばめられていて、監督の感受性の強さを感じられる。主人公アンジェル役のモルガン・モレはモディリアーニの絵の少女のようで、一見地味な印象を受けるがうなじから肩までのラインや薄いブルーの瞳が見事なほど美しい。沈んで重たい印象のドパルデューも包み込んでいた。なんだか納得のいかない前半も彼女の存在で乗り切り、刑務所での面会シーンからラストまでは、さらに自然体になった彼女に泣かされた。アンジェの持つ優しさや芯の強さに心洗われるようだった。彼女が、生き続けることに迷う男に一輪の花を贈るような話に思えた。恋心をメインと見せかけ、実は生命を語っている映画だ。色遣いやカットもなかなか美しく、ヴァンサン・ペレーズ監督に期待を込めてこの点数。 8点(2005-01-22 03:12:41) |
7. 天国の口、終りの楽園。
何から何まで稚拙な坊や二人のバカ騒ぎ。でもそれはあの年代特有の熱を帯びていて、私はルイサに近い懐疑的な目線で彼らを眺めていた。劇中90%は坊や達のアホ話とセックスで満ちていていい加減だれてくるが、最後のコーヒーショップのシーンでこの映画に対する印象はちょっと変わった。夏の後に秋が来るように、流れる時間の中で自然に何かを悟り、良くも悪くも大人になった二人。生き続けることの切なさを感じた。傑作とは言い難いけれど、胸の奥に小さなシミを残す作品。「終りの楽園」、なるほどなあ…。 7点(2004-07-25 02:35:27) |
8. ディープ・インパクト(1998)
ホントに有りそな無さそうな…隕石爆破失敗後、生きるか死ぬかの瀬戸際なら、みんなもっと酷いパニックになりそうな気もしました。ニューヨークが大きな波に飲み込まれる映像はすごかったです。特撮は合格点、でも人間ドラマがちょっといただけなくてこの点数。 6点(2004-04-04 18:50:52) |
9. 天空の城ラピュタ
この映画が劇場公開されたとき、宮崎監督がある新聞のインタビューで「この映画を見終わった人が、あんな女の子が空から降りてこないかな、と空を見上げてくれれば嬉しい。」と語っていたのを覚えています。私も、この監督には、自分が物語の中に入りたくなるような、素敵な世界を描いて欲しいと願っています。 8点(2004-02-06 19:17:27) |