1. トランス・ワールド
《ネタバレ》 冒頭のシーンはホラーな雰囲気をただよわせ、謎を提示し登場人物たちとともに観客を混乱させ、解決策が見えたら全速力で突っ走ってラストまで行くため、観ている側を飽きさせません。 謎が解けてからは、登場人物達の服装や言動、立ち居振る舞いすべてが「その時代」を彷彿させるようになっていたのに「なるほど!」と膝を打つ気持ち。 低予算だったと思われますが、丁寧な設定づくりをしており、粗さがなく、よく出来た作品になっています。 欲を言えば、ストーリーにもうひとひねり欲しかった。そのための「ミステリアス雑貨店とその店主」という存在を置いたのだと思いますが、もうひとひねりあったらもっと楽しめる作品になったと思う。 もしくは、登場人物同士がもっと激しくぶつかりあった方が、見ごたえのある人間ドラマになったのでは。せっかくの面白い設定なのに、肝心の人物同士のやり取りがあっさりしていて、少々物足りなかった。 人は時代や生まれた環境で大きく人生を変えられてしまう。虐待は三世代遡って原因を探れと言うが、まさに雑貨店主がそれをやってくれたというお話。 [インターネット(字幕)] 6点(2020-06-04 11:48:45)(良:1票) |
2. トランス(2013)
《ネタバレ》 観客をおどろかすために、色々後だしを準備しました~!というストーリーです。 なので、結末を読もうと思ってもムダ。なんの伏線もはってないし、むしろわからないよう~に、後出しが効くよう~に、ストーリーが展開します。観ている間は面白いけど、観終わった後は「なんだかな」という気分になってしまうのは、そのためですね。 どう考えても、一番最後の後出しはいらなかったんじゃないかなー。 「な~んだ、DVを受けた女が元恋人に復讐したっつーだけか」と鑑賞後の気分はシラケまくりですわ。 しかしDV…。ほっぺた一発はたかれただけで、DVとは言わない気が。 むしろストーカー被害がひどかった、って感じ? 彼女はストーカー被害を受け、自分の愛情と献身、キャリアや生活を荒らされたことがよっぽど許せなかったのね…。 憎しみがなければ、元恋人に「あなたはこの先もギャンブルを続け、人を騙し、盗みをする」なんて暗示をかけられないものね…。 新しい男を助けるために、喜々として元恋人を轢き殺してましたもんね…。 でもさ、依存症の患者と恋仲になったら、依存対象が恋人(自分)になってしまうであろう事くらい、当然予想がつくはずだろ~、仮にもカウンセラーなんだからさぁ。 そもそも患者と恋愛するなんてカウンセラーの倫理に反してるわけで、破局したのは彼のせいっつーより、自分の責任というか自業自得なんじゃないか? それで恨みをつのらされても…と、どうしてもヒロインの自己中ぶりに違和感を覚えてしまうので、ラストも「よ~やりますわ」としか思えませんでした。爽やかな歌を流して、2人の再会という未来がありカモ?と、後味いいように味付けしてありますが、余計にシラケましたよ…。 観ている間はそれなりに面白かったんですが…始まり方もスピード感があって面白いみせ方をしてくれましたし。ナンとも評価しづらい作品でありました。 [DVD(字幕)] 4点(2015-11-22 12:25:09) |
3. ドリームハウス
オチが2段構えになっていて、1段目の落ちの後、「ええっ、どうなるの?」と観客に思わせるように作ってある。上手です。 2つのオチも各々見ればよくあるオチなんだけど、それが2段構えになっていることで、先が読みずらくなっているのね。 その2段構えの作りに家族愛を絡めた事で、サスペンスと主役の喪失感・寂寥感が増し、よりいっそう感動的な家族愛のお話に仕上がっています。 最初B級だと思い込んで観始めましたが、もちょっと上のいい作品だと思いました。 ただ、1段目はともかく2段目のオチがいまいち…よくあるオチだし無理がある。2段目がもっといいオチだったら、もっといい映画になったと思うのですが…残念です。 それにしても、レイチェル・ワイズは美しい。ナオミ・ワッツが教科書みたいなタイプの美人なのに対し(彼女は金髪碧眼でなかったら大して美女ではないだろう)、レイチェルはもっと情熱的で「生きている美女」という感じ。ダニエル・クレイグが惚れちゃったのもわかるなぁ。ワタシも惚れそうです。 [地上波(吹替)] 5点(2015-02-05 21:31:50) |
4. 逃亡者(1993)
とにかくトミー・リー・ジョーンズが恰好いいんだなぁ。服装に赤がきいていて。赤いダウンベスト、ウールベスト。紺のロングコートに赤マフラー。 ワタシもこんなボス犬の上司が欲しい。ボス犬チームで働きたい。毎日「Hurry Up!Hurry Up!」て怒鳴られてこき使われるだろうけど(笑)。 映画としては、サスペンスアクションとして云々いうより、もうこれは古典なので、評価の外にあるような気がします。 色々映画を観てきた大人にはアラが見えたり物足りなかったりすると思いますが、映画初心者の子どもにぜひ観せたい作品です。 映画って面白いんだよ、派手なアクションや映像だけでなく、追うスリル・追われるスリル、謎解き、人間同士の不可思議な関係。そういった映画の醍醐味をしっかり伝えられる作品だと思います。 やはり古典はいい。 [DVD(字幕)] 8点(2014-03-06 11:12:34) |
5. ドリームキャッチャー
《ネタバレ》 よかった!面白かった! 最初から最後まで、ずんずん行くね! これは青春~冒険~ホラー~SF~と、ジャンルを限定せずに心のままに創造したような作品だね。何でもアリでたくさんの楽しめる要素が入っているから、作品を分類して味わいたいタイプの人にはむかないかも。 でも私はこの作品が大好き。キングの中でもかなり好き♪最後のワンシーンまでずっとワクワクさせてくれたよ。 …にしても、数ある宇宙人の中でもこのクリーチャーはイヤだな。ゾンビの方がまだマシなくらい、生理的に気色悪い。絶対憑依…じゃなくて体にとりつかれたくない。シモからくるのって、ヤダよねぇ…トイレなんて超個人的な場所で恐怖を味わいたくないよ。そこら辺もウマイね。さすがスティーブン・キング。 [DVD(吹替)] 8点(2012-02-06 16:51:07)(良:2票) |
6. 鳥(1963)
終わった時、隣で相棒くんが「えっ?これで終わり?!」とショックを受けてました。 「あ~。うん、これ、パニックものだから」と答えましたが、確かに大人になってから観たら、消化不良というか物足りないかもしれませんね。 私自身は子どもの頃にTVで観たので、「へー、外国では鳥って人を襲うんだぁ。怖いんだなぁ」という間違った知識を身に付けて終わりましたが。 今観ると、劇中の人々の反応や対策・動作がスローモーで、非常事態だってわかってるのか?とちょっとイラつきました。 「昔の人って、のんびりしていたんだなぁ」と、これも間違った知識(の様な気がします)を身に付けて終わったのでした。 5点(2004-08-10 19:51:33)(笑:1票) |
7. トロイ(2004)
ほー、はー、ふーん、と呟いている内に終わってしまいました。ナレーションで無理やりまとめてますなぁ。いや、悪くない映画で、むしろ良かったですよ。最後まで堪能したし。 しかし【名誉、栄光、国家、愛。男たちの壮大な戦いを描く大英雄叙事詩】と言われると、「え?違うでしょ?エンターテイメントでしょ?」と返したくなる。なんか安い感じがするのは、もしかして配役のせい? エリック・バナのヘクトルはよかったです。ほんと。 反対にブラピは、『アイドルが肉体を鍛えて役作り!本格派俳優を目指して頑張りました!』て感じです。頑張りは伝わってきましたが、それだけでは‥‥。微妙に役、失敗? あのイイ顔がかえってダメなのかも。かといって、誰がアキレスを演ればいいかってのはわからないですが(ごめん)。 オーランド君は、いい役もらいましたねー!いや、全然イヤミでなく本気で言ってます。 ヘタレ役、いいじゃないですか!ピッタリです!似合ってます!そして最後はヘタレが生き残る!‥そんな風に思って最後にニヤニヤ笑いが浮かんでしまうのだから、やっぱり彼も、役、失敗? 正直、エリック・バナやピーター・オトゥールたちだけだったら、格調高く行けたのかもしれないと思う。 しかし、そうしたら観客を動員できなかっただろうから仕方がないのか。 本当は格調高い大英雄叙事詩を作りたかったけど、商売を無視できず、エンターテイメント性を作品に取り入れて、結果中途半端な映画になってしまった、という所でしょうか。 でも、なかなかな映画でしたよ(こんだけケナしといて、今更ですが。)お金と力が入った大作である事は間違いありません。 しかし、トロイの木馬はバレないのが不思議なボロボロさ。あんな人数、中に入ってるわけないって!(笑) 7点(2004-07-16 01:08:37) |