1. 飛べ!フェニックス
豪華キャストによる迫真の演技の応酬を純粋に楽しむべき作品。あり得ない話なんだけど、最後の離陸シーンはおぉ!と一緒に喜んでしまいます。やはり、ジェームズ・スチュワートとハーディ・クリューガーのプライドのぶつかり合いがたまらない。再度見返すと墜落前と後で人間関係が逆転していて、面白い。 7点(2003-05-20 23:17:38) |
2. 遠い夜明け
実話であり、警察の陰湿な嫌がらせには、人種差別の根深さを感じてしまう。さらに南アフリカでは、ほんの10数年前まで人種差別が平然と行われ、法で守られていたと知りさらに驚く。伝えるべき事が多くて、早足な展開は否めないが、ラストの小型飛行機による亡命のシーンでのウッズの回想シーン、ソウェト事件とビコの法廷においての証言を絡めた演出は見事だった。理想と現実のギャップが映像を通して伝わる、とても印象深いシーンだ。個人的には前半にもこの手法を使って欲しかったなあ。 7点(2003-04-24 18:35:16) |
3. トト・ザ・ヒーロー
復讐心に燃える老人を描いた現代、姉に似た女性に恋をする成年期、いじめられた幼少期、さらに妄想シーンとかなり複雑に話は展開するが、ごちゃごちゃした感じは受けない。それに使い分けが巧みで、終始好奇心をくすぐられる。成年期での姉によく似た女性を追いかけるシーンと幼少期へのリンクのように繋がり部分を、しっかり描かれているため混乱せずに見られる。監督の演出の素晴らしさが光る作品だ。そしてラストの上空からの見下ろすシーン、高らかな笑い声、父親が歌ってくれた陽気な音楽、彼の一生は陽気に終わることで意義が生まれる。 8点(2003-04-07 17:22:48) |
4. トレーニング デイ
単純に面白い作品。「善」と「悪」の図式だろうが、二人とも刑事だし、デンゼル・ワシントン にそれほど悪人性を感じられない、よって主のテーマとしては脆弱。見所は別にある、デンゼル・ワシントンの反面教師ぶり、イーサン・ホークが汚れていく過程が見せ場だろう。デンゼル・ワシントン が悪人に徹していないため、こちらにも感情移入できる要素がある。そこらへんの不安定さが、面白い止まりの要因なのだが、徐々に明かされる罠、そしてイーサン・ホークが正義を貫くのかなど終始ハラハラさせられる展開だけで十分楽しめる。 7点(2003-03-23 16:58:30) |
5. ドニー・ダーコ
視聴者に?マークを植え付ける作風は最近のサスペンスの流れか。目新しい点と言えば、青春ドラマを織り交ぜ、ユーモアたっぷりに描いたところぐらい。残念なのは他の類似作品の差別化といった点が感じられないところ。謎だらけの展開故に、見ていて飽きはしないがラストを見ると、この手の映画の限界を感じてしまう。作品の質自体は、悪くないので純粋に楽しめる。 5点(2003-03-12 17:07:48) |
6. ドレッサー
アルバート・フィニーとトム・コートネイのせめぎ合いは、まさに舞台劇そのもので見応えある。ただ、あくの強い二人の演技が展開の大部分を占めるだけに、見ていて少々疲れるところはある。それとトム・コートネイのオカマぶりもなよなよし過ぎてどうも好みではない。見事な幕切れだけに作品にのめり込めたなら、好きな作品となっていただろう。 6点(2003-03-04 22:14:32) |
7. トゥルーマン・ショー
トゥルーマンの奥さんがカメラ目線で商品の宣伝するところ(生CMみたいなもの)は最高に笑えた。たとえ安っぽい人間ドラマと言われようとも、奇抜な設定のみで十分楽しめる。 7点(2003-02-26 20:02:20) |
8. 遠い空の向こうに
映画を見ていてこれ以上のカタルシスを感じたことはない。主人公のひたすらに夢を追い続ける姿に感動、夢と希望が満ちた映画。最後のエンド・ロールで実際の映像を見せるシーンは涙が止まらない。これこそ、映画化するべき実話。 10点(2003-02-08 16:31:56) |
9. ドライビング Miss デイジー
モーガン・フリーマン、ジェシカ・タンディの熟年演技で魅せる。難点を言えば、時間の流れが速すぎて、二人の微妙な人間関係を楽しむ時間が少なかったこと。ラストを撮りたいがために速めた感がある。 6点(2003-02-08 16:28:24) |
10. 都会のアリス
ヴィム・ヴェンダースが70年代に発表したロード・ムービー三部作の中で一番の出来。ペーパー・ムーンと話がかなり似てるが(モノクロ、大人と少女など)それが理由で未見なら、もったいないほどの傑作。アリス役のリューディガー・フォーグラー のませた感じ、それでいて愛くるしいところはテイタム・オニールに匹敵するほどの名子役ぶりを発揮している。特にアリスとフィリップが無人写真機で写真撮る場面は生涯ベスト10入る名シーン。 10点(2002-12-11 17:56:30) |