3. トレインスポッティング
《ネタバレ》 クスリがキマったあとのみんなは底抜けに明るい。 ドンギマリでそれぞれが独自の世界観を語ったり、浸ったりしている。 やりたい放題して楽しそうなのが、ちょっと羨ましく見えてしまう。 でも、私はやっぱりドラッグなんてやりたいとも思わない。 私はドラッグに手を出したことがない(当たり前だが)から、 ドラッグを愛して止まない人たちの気持ちや言い分は、まったく解らない。 彼らからすれば「お前ら(非ドラッグ使用者)の方がつまんねぇ人生だな」と、 冷笑し蔑んでいるかもしれないが、それでも構わない。 解りたいとも思わない。 他人に迷惑をかけなければ好きにすればいい。 自分の体と人生なのだから。 でも、自分の家族・友達・恋人にドラッグ中毒者がいたら、 こんな簡単に見放すことなんて出来るか? 私の友達にも、レントンと似たような子がいた。 発見した時、私は無茶苦茶にぶん殴って何時間もやめるよう説得した。 でも何度も同じことの繰り返しだった。 それでも「いつかは解ってくれる」と信じ、説得した。 本当にやめて欲しかった。 しかしある日連絡が途絶えた。 今その友はどこにいるかも分からない。 ドラッグに手を染めてしまう理由はそれぞれだろう。 この映画でレントンは克服しているが、現実はレントンの仲間たちのように、 克服できず、泥沼をまるでオアシスのようにすすり続けている人が多いだろう。 ドラッグ使用者は、ドラッグに何を求めているのだろう。 やはり、私には理解できない。 ただ、解って欲しい。 それを知った時のあなたを想う周囲の人々は、本当に悲しむ。 結果的に何も出来なかった時は、さらに自分を責める。 私が今願うことは、友がレントンのように生きていることだけだ。 [DVD(字幕)] 8点(2006-10-29 21:19:29) |