1. 逃亡者(1993)
面白いですね。意外と死刑囚の割にはフットワークの軽いこと,トントン拍子で逆転まで繋がることは映画ということで目を瞑って,単純にその過程を楽しむべき映画だと思うのでよしでしょう。最近は日本のTVCFで見慣れてしまったトミー・リー・ジョーンズがハリウッド俳優として生き生きとしていることには少々驚きました。キンブルほど頭の良くない私には,やはり冤罪というのは怖いものだなと思わされる作品です。 [地上波(吹替)] 7点(2007-07-09 11:09:50) |
2. 時計じかけのオレンジ
とにかくお見事の一言に尽きますね。この映画で初めてキューブリック作品に触れましたが、今にも溢れ出しそうなほど画面の隅々に満ちた天才的な感性、人の視覚に強く訴えかけてくるようなビジュアルなどに、ただただ驚かされるばかりでした。CGに頼らない未来像の描写や、圧倒的な映像センスは全編を通して一貫としています。しかし暴力や性犯罪に対する描写が少々私には過激だったようで…しかもそういったシーンが多いですね。そこらへんも逆説的・婉曲的に描けなかったもんなんでしょうか、ってとこです。 [DVD(字幕)] 7点(2007-03-13 03:07:30) |
3. トーク・トゥ・ハー
《ネタバレ》 意識不明の女性を献身的に看護する男性の物語と聞いたので、てっきり無償の愛に通ずるようなテーマを潜ませているのかと思いきや、こんな歪んだ愛を描くとはまた悪い意味でスペイン映画ならではの風味の濃さを象徴してますね。意識のない女性を犯してしまったら、もう他の人からはこれまでの看護は愛とは認めてもらえないでしょう。犯す目的で看護してたと思われてもしょうがないような男だと思います。「オール・アバウト・マイ・マザー」も観ましたが、もうアルモドバルの作品は観ないことに決めました。 [DVD(字幕)] 3点(2007-03-12 02:42:54) |
4. ドリームガールズ(2006)
ミュージカルというよりは舞台の上で普通に歌を歌うシーンやレコーディングのシーンでの歌が多く、会話の中で音楽の入るミュージカルならではの演出が他に比べると少なかったように思います。どちらかといえば音楽モノというジャンルの要素が強い気がしました。あと映像面では正直魅せられる部分がほとんどなく、かなり甘い気がします。しかし挿入される音楽は一つひとつがとにかく素晴らしいですね。2時間以上の上映時間をまったく感じさせない展開も相俟って総合的にはいい映画だと感じさせられました。 [映画館(字幕)] 7点(2007-03-11 02:26:37) |
5. トゥルーマン・ショー
《ネタバレ》 この映画を観た後に、帰り道の街ですれ違う人々や帰った先の家族の姿がどこか疑わしく見えてしまったのは私だけではないのでしょうか。この映画は公開してすぐ見に行きましたが、未だにこの映画の着眼点や発想というものが私に大きな影響力を及ぼしているのを感じます。メディアの執拗な取材が問題として時たまパパラッチという名で揶揄され取り沙汰されたりしますが、大衆の知りたがっているというかこつけでメディアがどこまで人のプライバシーに踏み込んでいいものなのか。他人のプライベートを食のタネにするために傲慢な取材をするような下劣な人種に観て、そして考えてほしい映画です。しかし映画中でこういった番組に対して人権問題の議論がされていなかったのは疑問に感じました。 [映画館(字幕)] 8点(2007-02-04 21:30:31) |
6. ドライビング Miss デイジー
《ネタバレ》 うーん、終盤まで何のアップダウンもなくただ淡々と進むストーリー。なのにラストのワンシーンだけでここまで観ている者に感銘を与える力には驚きました。作り話のような大袈裟なことのない、ただ何ごともない日常を共に過ごしているからこそ人と人は分かり合える、といったところなんでしょうか。最後、デイジーに逢いに行く前にホークが「今日はわかってもらえるかな」と寂しげに呟いていたのが何とも印象的でした。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-01-11 04:05:17) |
7. トータル・フィアーズ
《ネタバレ》 重いテーマに反して緊迫感のない描写に、汚い合成見え見えの爆発映像で興醒めしてしまいました。この映画のせいとまではいいませんが、ベン・アフレックはこの頃から出番が減ってきたような気がします。私が映画館で観た映画の中では今のところ最低の映画です。 [映画館(字幕)] 0点(2007-01-08 03:42:37) |