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プロフィール
コメント数 44
性別 男性
自己紹介 ただの学生
よかったら、ふぉろーみー

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1.  東京公園
パスタを作り終えた小西真奈美は、部屋に入り込んで来る風を気にする素振りを見せて、窓をピシャリと閉め切ります。この瞬間、完全に俗世とは隔離された異空間が出来上がった、とも言えるでしょう。弟と姉ではなく、部屋の中に男一人に女一人。そうなることを刹那的に許された禁断の場と見て取れます。もし無人島に二人だけが‥のシチュエーションか。そうであるならば、その後の成り行きは必然と言えるでしょう。視線と視線が交錯し、互いに体を手繰り寄せ、唇と唇を重ね合わせる。三浦春馬のシャッター音は一枚一枚の服を剥ぎ取り、心の深層に侵入するエロさと危険性を感じました。ここで、車やバイクのエンジン音をわざわざ残すあたりは監督の意地の悪さか。そして、二度目の口ずけへと移る、このなんとも言えない程の焦れったい、間。これほど濃密な間は近年の邦画では類を見ないのは明らかではなかろうか。そして、時間は無常にも過ぎ去り、無邪気な子供の遊び声によって日常に連れ戻されたのであります。 ジッと被写体を捉え、シャッターを切る。写真を撮るという行為は視線と視線の交換ということには、ハッとした。ラスト、高橋洋が三浦春馬に見せる生の表情はとにかく感動的であるし、その後、流れる、再生を感じられるギターのBGMも素敵でした。喪に服す、榮倉奈々の黒のネイルが色づく日は近いのではなかろうか。
[DVD(邦画)] 8点(2015-11-21 00:20:17)
2.  トウキョウソナタ 《ネタバレ》 
ラスト、ピアノを弾く息子の姿を見守る香川照之が薄っすらと涙を浮かべる表情にはいたく感動しました。父として、サラリーマンとして、必死に背負い込んでいた体裁という肩の荷が降り、身も心も開放した男が、不意に幻想的で神々しいまでの美に邂逅した時、これ程美しく、生に執着した表情をするものなのかと。窓を閉めることから始まる映画であり、次男は窓が開いた開放的なピアノ教室に憧れ、母は屋根が開く車に心奪われ、父は窓から家にこっそり入る。ラスト、見事に窓が開け放たれて、カーテンがゆらゆら揺れている。窓の映画といっても差し支えないでしょうか。
[DVD(邦画)] 9点(2015-10-20 21:07:15)
3.  トランセンデンス(2014) 《ネタバレ》 
結論として愛を謳うのは結構なのだけど、それならもっと二人の関係を丁寧に掘り下げることに時間を使うべきだったと思う。開始10分足らずでウィルが死んで悲しむエヴリンの気持ちに共感は難しいし、ラストのウィルの密かなサプライズも響いてこない。それにせっかくウィルはエヴリンの感情を読める程進化しているのに、全然効果的に働いてないし。セリフを排した愛情表現というものを何故行わないのだ。設定ありきな三流小説をただ字面を追いかけているように全く人間が生き生きしていなかったという印象でした。 個人的には、せっかく人口知能を取り上げているのだから、人が人たる所以である意識だとか意思だとかそういう哲学めいた観念を軸に展開して欲しかったというのが正直なところです。
[ブルーレイ(吹替)] 3点(2015-04-25 01:53:48)(良:1票)
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