1. エイリアン:ロムルス
《ネタバレ》 いろんなレビューを見ていると「前評判は高かったが、思ったより面白くない」というものが多かったので半分覚悟して見に行ったのですが、私にとっては素直に面白いと思いました。物語は1作目と2作目の間ということですが、ノストロモ号の破片が登場したことから1作目の後だということは分かりますが、2作目につながる描写がなかった(見落としていただけかも知れませんが)ので本当に2作目の前の話なのか、ちょっと疑問に感じました。あと、1作目では1体しかいなかった(と思う)エイリアンが今作ではフェイスハガーの形で何体も保存されていて「おいおい、一体どこから入手したんだ」と思いましたね。 異論はあると思いますが、私が感じたのは「エイリアンはハリウッドにおけるゴジラシリーズなんだ」ということです。どちらも1作目が傑作で、作を重ねるごとにいろんな試行錯誤をするが1作目は超えられない、そしてゴジラにおけるモンスターバースのような派生作品(エイリアンvsプレデター)もある。ゴジラはシン・ゴジラとゴジラ-1.0で再評価され新たなファンも獲得しましたが、はたしてエイリアンはどうなるのか、今後の作品を見守りたいと思います。 そうそう、今回初めてエイリアンシリーズを見たという方は、少々お高いですがパンフレットを買うことをおすすめします。エイリアン(ゼノモーフ)の特徴やシリーズの年代記がわかりやすくまとめられていますよ。 [映画館(字幕)] 7点(2024-09-17 22:31:32) |
2. 映像研には手を出すな!
《ネタバレ》 マンガ原作の実写化には多かれ少なかれリスクが伴う。マンガ原作はまずアニメ化され、その次にTVドラマ化、そして最後に(アニメあるいはドラマまたはその両方が)映画化されるというのが常道である。アニメ化に関しては大コケすることは少ない。当然だが、評価された原作と同じ絵柄で出来るからだ。内容に関してもアニメだからこそ原作を制限なく再現できる。問題なのがTVドラマなどの実写化だ。内容の再現はもちろんのこと、アニメでは考えなくていい「見た目をいかに似せられるか」という問題が生じるからだ。映画『20世紀少年』のように登場人物とそっくりな俳優を用意できる希有な作品もあるが、いろいろなしがらみによりほとんどはマンガ原作とはあまり似ていない配役となってしまう。対して、この『映像研には手を出すな!』においては最初の映像化であるアニメ版が傑作といっていい出来だったので、TVドラマ化されると聞いて見る前は嫌な予感がしていた。しかも主役がアイドルだ。どうせアニメ版に比べたら「良くてそこそこ」の出来だろうと。しかし実際にドラマを見てみると非常に面白い。配役も申し分なく、特に主人公3人組はアニメ版の雰囲気を良く醸し出している。アニメ版の浅草みどり役の伊藤沙莉の声の演技は奇跡ともいえるものだったが、ドラマ版の齋藤飛鳥も声がかわいすぎる点を除けば充分合格点だと思う。そして、水崎ツバメもいいが特に良かったのは金森さやか役の梅澤美波だ。原作の絵柄と比較するとやや美人過ぎるきらいはあるが、金森氏が現実にいたらあれくらいになるのではと思わせる説得力がある。あと、さかき・ソワンデ役のグレイス・エマは非常に存在感があり登場するだけで目を奪われる。 この映画はドラマと同時撮影だったため正直言って映画ならではのスケール感はない。ただ内容はドラマでは描けなかったアニメの後半部分であり、文化祭での上映・水崎ツバメ親子がどうなっていくかに向けて大いに盛り上がる。 結論としては、TVドラマ版が気に入った人ならば楽しめると思う。 (追記)この映画には他のマンガや映画からの引用(オマージュ)がありますね。気付いたのは気象研の台風(ドラえもんの台風のフー子のエピソード)と踊る大捜査線のセリフ「事件は会議室で~」ですが、探せば他にも見つかるかもしれません。ちなみにロボ研小野のセリフ「人間が想像できるものは必ず実現できる」(うろ覚え)はSF作家ジュール・ヴェルヌが言ったといわれているものです。 [映画館(邦画)] 8点(2020-09-29 16:08:43) |
3. 映画 中二病でも恋がしたい! Take On Me
《ネタバレ》 TVシリーズが好きな人なら素直に楽しめると思います。「劇場版という名のただの総集編」だった凡作の前作劇場版とは違い、完全新作ですのでガッカリすることもありません。相変わらずメンバーどうしのやりとりが楽しいです。大人に近づくにつれそれまでの(中二病という)アイデンティティを見つめ直す(直さざるを得ない)主人公たちの悩みや葛藤というテーマが物語に現実味を与えていていいと思います。ただ、六花の姉が六花をイタリアに移住させると見せかけて単に姉の現地での結婚式に出てほしかっただけ(あるいは可能ならば本当に移住させたいと姉は思っていたのかもしれないが・・・)というオチはもうちょっと工夫してほしかったですね。 [映画館(邦画)] 7点(2018-01-24 13:07:49) |
4. エイリアン:コヴェナント
《ネタバレ》 『エイリアン(1作目)』の前日譚だということを全く知らずに『プロメテウス』を見た私は、話のわかりにくさ(『プロメテウス』に1作目と全く同じエイリアンが出てこなかったため後で前日譚だと聞かされてもどういう風に物語がつながるのか全くわからなかった)にがっかりしたものですが、今作の『エイリアン:コヴェナント』は同じ前日譚でも『プロメテウス』に比べ圧倒的にわかりやすくなっているので非常に良かったです。ついにエイリアン誕生の秘密(卵からどのように生まれるか、ではなくいつどうやってこの世に発生したのか)が明らかになります。それだけでもこの映画の価値はあったと思います。あえて難点を挙げるなら最後のほうでエイリアンをテラフォーミング用車両に閉じ込めて宇宙に射出したはずなのに船内に残っていた、容易に予想できる展開ではありますがどうしてエイリアンが残れるのかちょこっとでも描写してほしかったです。あと最後の最後にようやく気付いたのは、リプリーよろしくタンクトップで戦うヒロイン・ダニエルズ(女性でもダニエルって有りなんですね)が主人公だと思っていたらデヴィッドとウォルターが主人公だったのですね。エンドクレジットでは彼らがトップキャストになっていましたから。それと、公開3日目の17日に見に行ったのですがあまり入りは良くなかったです。台風のせいですね(笑)。 [映画館(字幕)] 7点(2017-09-17 22:40:28) |
5. 映画 聲の形
《ネタバレ》 原作未読ですが、少年マガジンに掲載されたときにかなり話題になったことや、聾唖をテーマにしているということは事前に知っていました。で、見た感想ですが、濃密な2時間でした。原作からどのくらいのエピソードを拾っているかわかりませんが、かなり密度の濃い映画に仕上がっていると感じました。一応主人公の男女の恋愛が表のテーマになっているようですが、恋愛はあくまで付け足しと思えるほど裏にいろいろ普遍的なテーマが含まれていると感じました。それと硝子を演じた早見沙織の演技が素晴らしかったです。私は親類に唖者がいるので人よりは唖者のしゃべり方を知っているほうだと思いますが、硝子のしゃべり方は(こういう言い方は良くないかもしれませんが)かなり上手だと思いました。あと、比べることではないかもしれませんが、個人的には君の名は。より聲の形のほうが好きな作品ですね。 [映画館(邦画)] 8点(2016-09-22 21:43:12) |
6. エイリアン
《ネタバレ》 エイリアンは劇場で2回観ているが、実は2回ともリバイバル上映。名作はやはり大スクリーンで観るのが楽しい。1979年の作品であるが全く古くささを感じさせないSFホラーの傑作である。ALIENというタイトルの出し方や、ジェリー・ゴールドスミスのホラー映画なのにホラーっぽくなくそれでいて不安をかき立てるサントラも素晴らしい。ただしコンピュータ関係はどうしても時代を感じてしまう。また、今回2回目の劇場での鑑賞で気になったことが。それはノストロモ号の内装。人間心理として、長期滞在する場所の内装は(地球のホテルなどの)くつろげる建物の内装に近付けたくなるのものではないかと思うのだ。ノストロモ号の通路が、配管むき出しで暗い色の壁といったいかにもSFチックなものであるのはしょうがないとしても、皆が集まるスペース(食事などをする部屋やコールドスリープしている部屋など)はちょっとデザインが進みすぎてあまりくつろげないと思うのだが。 [映画館(字幕)] 9点(2015-02-10 18:51:28) |
7. エイリアン2
《ネタバレ》 第1作のホラー感の強い作風から一転アクション映画となったが、続編ものなのに前作と全く違う作風にして大ヒットした希有な作品。感心したのは原題。1作目は"Alien"で2作目が"Aliens"。Alienが複数形になっている。英語を母国語にしている人なら、無意識に「今回はエイリアンは1匹じゃないんだな」とわかるようになっている。なのに邦題は「エイリアン2」。あまりにも安直。 [映画館(字幕)] 7点(2014-12-29 01:10:15) |
8. 映画 けいおん!
TVシリーズにハマった人には最高の内容だろう。TVシリーズで描き切れなかったあるエピソードを上手に補完している。また、映画版だからといって無理にドラマチックな内容にしないところもTVシリーズの演出のままで好感が持てる。一方でファン向けの映画のため、登場人物の性格やこれまでの物語を知らないと面白さは半減する。なのでTVシリーズを見たことがない人にとっては起伏の少ないストーリーに思えてしまうかもしれない。ファンにとっては9~10点、それ以外の人にとっては6~7点くらいが妥当か。最後に苦言を。上映中にサイリウムを振り回しているバカがいた。自重しろ。 [映画館(邦画)] 9点(2011-12-11 02:01:12) |
9. SP 革命篇
《ネタバレ》 邦画アクション映画としては最高レベルのものだと思う。 国会議事堂のセットがすごい。本物かと思った。 会議場突入時のシーンはちょっと感動した。 敵味方双方の事が上手く運びすぎるかな、という感じはしたが それを差し置いても良かった。 [映画館(邦画)] 8点(2011-03-20 11:11:25) |
10. SP 野望篇
《ネタバレ》 深夜にやっていたTVドラマの映画化。TVドラマは深夜23時台にも関わらず平均視聴率15%を稼いだ。内容としてはTVドラマの続きとなっているので、TV版を見ていない人には主人公の能力や背景などにわかりにくさは出ると思う。今回の映画版でも主人公のV6岡田がノースタントのすばらしいアクションを見せる。邦画アクションものとしては出色の出来ではないか。ハリウッドの火薬たっぷりのアクションや香港のカンフーアクションのような派手さはないが、現実にあり得ると思わせるアクションが展開される。それだけではなく、ボンド映画のようにいきなり短いアクション場面でスタートさせ視線を釘付けにするといった、ハリウッドのいい手法も取り入れている。細かいところであり得ない点(敵が視野を狭めるかぶり物をして襲ってくるとか、同じダイナマイトなのに1回目の点火から爆発までの時間に比べ2回目の爆発までの時間が長すぎるとか)はあるが、それ補ってあまりある内容だと思う。 [映画館(邦画)] 8点(2010-11-05 00:06:23) |
11. 映画ドラえもん のび太の恐竜2006
声優が変更してから初めて見たが、全くと言っていいほど違和感は感じなかった。ただ、メインキャラの「劇画調で微妙に振動している」輪郭は好き嫌いが分かれそう。自分はどちらかというと嫌い。もともと「のび太の恐竜」という作品自体、自分にとって可もなく不可もなくという作品なので、むしろ「魔界大冒険」がどのようにリメイクされるか見てから新ドラえもんの評価としたい。 [地上波(邦画)] 5点(2007-03-12 17:03:34) |