1. エンジェル ウォーズ
『Sucker Punch』のタイトルまでの運びだけでもザック・スナイダー作品であることがわかる幕開けです。精神病棟からの脱出する過程で遭遇する障害を架空の4つの戦闘シーンで置き換えられ、『ガンスリンガー・ガール』という戦闘美少女の花形マンガを実写化したような映像のオンパレードが本作の見どころ。これを評して妻は、ストーリーのないドンパチもののテレビゲームを見ているようで何のカタルシスも感じない。アクションだけで演技力を必要としない作品は映画ではないと切り捨てて寝室へ引っ込んでしまいました。これもまた事実であり、萌えゲーの主人公と同じくご都合主義全開の展開に超受け身になってしまう自分を感じます。が、ドンパチやってりゃそれでいい作品を欲していた私としては楽しめました。また、Pixiesの「Where is my mind」、Bjorkの「Army of me」などの挿入歌が戦闘シーンの高揚感に花を添えています。 [DVD(字幕)] 8点(2011-11-19 15:12:33) |
2. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
何気なく金曜ロードショーにチャンネルを回したら放映していたので鑑賞。この新劇場版なるシリーズの背景は知りませんでしたが、TVシリーズは2年ほど前にすべて視聴していたこともあり、ストーリーについてゆけないこともないだろうと踏んでいましたが、一見してどの時間軸のものかわからず、TVシリーズとは別物のパワレルワールドという設定で観ました。ヘタレ少年が成長する話という点に変わりなく、観るべきものといえば映像ですが、精緻なCGで表現される異形の使徒とその戦闘シーンは目を見張るものがあるものの、それとは対照的なアニメ然とした象形の登場人物はミスマッチに感じられました。そして何より気に入らないのが、必然性のないエロシーンがひっきりなしに続くこと。シンジとその父以外、主要人物はすべて女性という布石のうえに、ローティーンの裸体を映しておけば喜ぶだろうといった意図が透けて見え、極めて不愉快です。製作陣には、ムフフと感じる方々を除き不愉快に感じるのではという程度の想像力を持ち合わせていただきたいものです。好きでも嫌いでもない本シリーズでしたが、この点について-3点させていただきます。 [地上波(邦画)] 1点(2011-08-27 13:51:44) |
3. エニグマ
暗号解読という作業は、一見地味にみえても最前線での勝敗を決する鍵となる立派な戦争行為。そんな重要な作業が、イギリスののどかな田園風景の中で行われているというアンマッチが見所といえば見所でしょうか。エニグマの謎解きと、魅惑の美女の面影を探しながら身近なところで手を打つ主人公については最後までついてゆけませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2011-05-29 11:48:13) |
4. エネミー・オブ・アメリカ
《ネタバレ》 シンプルかつ緊張感のあるトニー・スコットらしいアクション作品です。嫌疑を掛けられたウィル・スミスがジーン・ハックマンの助けを得て逃亡し無実を晴らす筋書きです。ウィル・スミスのとぼけた雰囲気が妙に本作と合っていました。緊張感を持続させる腕についてはさすがトニー・スコット、安心して鑑賞できます。しかし最後はいただけません。関係者全員集合・全員相撃ちという見せ場のはずが、銃撃の瞬間は手振れで映され誰が誰を撃ったのか不明。演出というより誤魔化しているように見えてしまい、こういうシーンはタランティーノの専売特許なのだなとしみじみしてしまいました。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-04-23 12:12:00) |
5. エリン・ブロコビッチ
そこそこ楽しめました。実話ベースの訴訟モノという触れ込みでシリアスな作風かと思いきや、「何をしてもダメだった自分がライフワークを見つけて自己実現するまで」を描いた遅咲き青春コメディといった印象を受けました。巨大企業を相手取った裁判ではいたずら電話がたまに掛かってくる程度のライトな妨害工作で済むはずもなく、ジュリア・ロバーツを主役にした時点でコメディ路線へ軸足を置くことにしたのではないでしょうか。子供の面倒もそこそこに仕事へのめりこんでゆくジュリアと、子育てを押し付けられて家出してしまうハーレー乗りのヒモ男(バイカー)の対比は「イクメン」も楽な仕事ではないなと思わせられます。汚い言葉を平気で連発し、気の強い女性を演じたジュリアが意外にもはまり役だった、というよりジュリアのおっぱいが主役の映画ともいえます。 [地上波(字幕)] 5点(2011-03-13 15:26:28)(良:1票) |
6. 映画ドラえもん のび太の人魚大海戦
大山のぶ代のドラえもんで育った世代です。初の新ドラえもんシリーズの鑑賞でしたが、声優のみならず、絵柄ものび太の部屋も服装も旧ドラえもんシリーズと全てが異なり、受け付けられませんでした。藤子先生亡き後、オリジナルコミック収録話から映画用に話を発展させた展開には唸らされましたが、映画版ではのび太が「ドラえもーん」と呼んだあとに入るテーマ曲が「あんなこといいな」ではないだけで、もはやドラえもんとは呼べないのです。山田康夫亡き後、栗田寛一が違和感を極力少なくルパンを演じて好意を持って受け入れられたのに対し、ドラえもんキャストの交代に反発はなかったのでしょうか。甲高い声でまくし立てる水色で頼りなさそうなにものかはドラえもんではありません。オリジナルを忠実に再現するという方向性が見られなかったのが残念でなりません。 [地上波(邦画)] 1点(2011-02-27 13:07:15) |