1. NO 選挙、NO LIFE
《ネタバレ》 畠山理仁氏が愛おしい。2時間半かけて、長野まで東京選挙区の参議院議員候補(蓮舫氏、他の候補の応援演説中)を追いかけて、20秒コメントが取れた時の笑顔。こんなに嬉しそうな笑顔。「選挙は自由だ」と訴え、(誰にも振り向かれずとも真剣な)候補者に自分を重ねる畠山氏。基本的には、夏休みにカブトムシ探して虫取り網持って走ってる小学生みたいなんですよ。しかし。小学生の夏休みが終わるように、畠山氏にも「こんな経済的にペイできないこと、いつか辞めなければいけない」という屈託があり。そこがイイんだ。いつも、時間切れ、引退することを意識しつつ、候補者を真摯に追いかける畠山氏。奥さんのみならず、ご子息らも腹が座っているよ。予告編を見た時には、もっと感情を揺さぶられるかと思ったが、これはむしろジワジワといいぞ。 [映画館(邦画)] 10点(2023-12-23 14:52:13) |
2. NOPE/ノープ
《ネタバレ》 なるほど。我々の知っている物理法則では理解できない、(生物だと想定して)全く心情を想像できない新しい恐怖の対象を作り出そうとしたのだと思ってます。いいじゃないですか。志が高い。しかも、ミッションのゴールを、それをカメラに残すというところに置いたところも好きでした。しかし。結果として、結構正体をあらわにしてしまっているのですね。また、最後には退治までしちゃったようにも見える。まあ、観客に対して親切と言えば親切ですが、もっと乱暴にしてくれてもよかったのにと思っています。【追記】猿のシーンは、どう扱ったらいいのかよくわからない。ただ、とてつもなく忌まわしいシーンだなあと。このイメージでもう一本短編映画が撮れそう。Gジャン同様、対処のしようのない恐怖として、親切でサービス精神の旺盛な監督がぶち込んできた、おまけのショートドラマだったのかもしれないと考えています。 [DVD(字幕)] 7点(2023-03-22 20:57:25)(良:1票) |
3. のるかそるか
《ネタバレ》 ある男がラッキーとひらめきのおかげで、1日中競馬に当たり続ける映画。いろいろ苦難もあったけどハッピーエンド系でもなく、最後にしっぺ返しを食う系でもなく。とにかく、穏やかな天気の中、1日中競馬に勝ち続けるだけの映画(大負けをラッキーで回避するおまけもあり)。ある意味、こんなに予想外な映画はありませんでした。ポジティブに捉えようとするならば、なんかこう、むかし話のようなノンビリしたストーリーだったなとは言えるかもしれませんが、やっぱり面白くないよなあ。余談ですが、こんなに登場人物たちがマズそうにビールを飲む映画も珍しいよなあ。ジルジル飲むんだもん。ビールは、ガッといけよ。 [DVD(字幕)] 2点(2022-01-23 20:40:11) |
4. のみとり侍
《ネタバレ》 これは…。楽しみ方がわからないというか、誰のために作っているのかわからない。コメディで、そっちの方の需要にも応えようとするものと思いましたが、しかしこの程度のそっちの方では、いまどき中学生でも喜ばないのでは。いきなりの、寺子屋の先生の発熱やら、のみとりの禁止やら、忠精の心変わりやら、おみねの情熱やら。なんか脈絡がなさ過ぎないかと思いましたが、短篇集である小説の数編をまとめたものらしいじゃないですか。そんなことされたら、原作者が気の毒です。 [DVD(邦画)] 3点(2019-01-06 21:16:56) |
5. ノー・エスケープ 自由への国境
《ネタバレ》 これは…。第一感は「勇気」。銃火器インフレの昨今に、ライフル一挺と猟犬だけを武器にして映画を撮ろうとする「勇気」。理不尽な襲撃者からの逃走劇といえば「激突」なんですが、見終わった今は、タフな男が登場した「ダイ・ハード」を見たときのような満足感。ゆきずりの逃亡者との別れ別れになるシーン、とうとう助けを叫ぶシーンとか好き。見るべき一作。 [DVD(字幕)] 9点(2017-10-29 10:51:53) |
6. 脳内ポイズンベリー
《ネタバレ》 原作未読。だから、あの女王様みたいなのは「本能」と推測するのですが、彼女の一存で「思考(脳内会議)」が寝てしまうというところが好きでした。そんな女王様を押さえて、脳内会議がきわめて辛いが常識的な判断をするところも好き。満足の一作なのです。でも、一人の人格の中にいるのはたった5人ではないでしょ。「悪魔」や「天使」はもちろん、夢見がちな「女の子」がいるなら、含蓄ある「おばあちゃん」とか。会議に参加する人をもっと増やして、無茶苦茶やって欲しかったですね。久しぶりに筒井康隆の「欠陥バスの突撃」を読みたくなりました。 [DVD(邦画)] 7点(2015-12-21 07:59:40) |
7. ノッティングヒルの恋人
《ネタバレ》 うーん。前半、妹の誕生日パーティに何のてらいもなくアンが溶け込んでしまうくだりとか、ウィリアムが状況を理解し、躊躇なくホテルマンになりすまし身を引くシーンとか好きでした。しかし、一度別れてからのダラダラ感。彼女のいるはずのリッツへ駆けつけるカーシーンの、これはホントに映画かと見まごうばかりのダラダラ感。「ローマの休日」を期待したら、昭和のラブコメだったという拍子抜け。なんか「うわさの姫子(芸能界編)」?ジュリア・ロバーツ、綺麗でした。 [DVD(字幕)] 5点(2014-10-25 07:09:48) |
8. のぼうの城
《ネタバレ》 うーん。最後まで石田三成の人物造形がどうなっているのかわかりませんでした。画面映りは二枚目然としているのですが、出してはならない軍師を出し、誰も賛成しない水攻めをし、撃ってはいけない成田長親を撃つ。大谷吉継に諫められつつも、ダメな矢を何度もつがえる石田三成にガルマ・ザビ(@機動戦士ガンダム)を思い出しました。ラスト近く「あっはっは、負けだ、負けだ。」などと、何かを学んだかのごとくさわやかに言われた日には、部下だったらどう身もだえしたらいいのか分かりません。あんたは陰性の「のぼう」だ。 [DVD(邦画)] 4点(2014-05-15 18:10:05) |
9. ノウイング
《ネタバレ》 おー、ワタシは好き。辛気くさい顔をしたニコラス・ケイジが数字の謎に気づくけど、何も事態回避につながらない潔さがいい。すべて数字のプログラムに沿って世界は動く。「人生の出来事は、すべてあらかじめ決まっている」。ランダム理論の負けだ。それでは、プログラムを作った人たちがいるわけで。そして、あのツルツルした人たちがそれであり、つまり異形の「神」であると、ワタシは解釈しています。すべてが神の思し召しで行われているのならば、息子に未来を託すことができ、最期の時を旧い家族と迎えることができたニコラスケイジにとっては幸せな結末だったのでは、と思っています。 [DVD(字幕)] 9点(2012-02-25 07:05:02)(良:2票) |
10. ノーカントリー
《ネタバレ》 なんかそういうふうな、たたずまいのある映画だとは思いますが…。まあ、とにかく、お話がない。「好きな人は、好きなんでしょうなあ」というのが、やっとです。 [DVD(字幕)] 2点(2009-02-14 07:53:16) |