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プロフィール
コメント数 109
性別 男性
自己紹介 2008 7/22みんなのシネマレビュー登録

ぼちぼち復活。

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1.  ノーカントリー 《ネタバレ》 
コーエン兄弟好きということで、かなりの期待を胸に観賞しました。一度目はどう評価していいのやらよく分かりませんでした。しかし観賞後しばらく経つと、また観ようという衝動に駆られ、一週間後にまたも劇場へ。アメリカがいかに病んでいるか、というテーマは原作『血と暴力の国』そのままで、細かな設定も殆ど同じで、原作小説の方がベルの語りが多く、ややこのテーマに対して解釈を巡らしやすい構成ではありますが、映像化としては大いに成功しているように思います。 が、私がこの作品で好きなのは何よりもコーエン兄弟の演出なのです。おそらく彼らは物語の流れ=テーマ・メッセージは原作そのままに、この物語をいかに面白く演出するかにこだわったのではないかと(変に脚色するとテーマがブレるでしょうし)。その一番の証拠がシガー。あの奇怪な武器は原作通りですが、あの髪型・体つきに関しては殆ど彼らが生み出したようです。彼はレクター博士やジョーカーのような悪役と比べると魅力は薄く、ただひたすらモスに恐怖を与える天災のようなものとして描かれているように思えます。 そして毎度の事ながら、やはりコーエン兄弟常連のディーキンスの撮影も非常に美しく、主演3人の演技もかなりのもので、狂気のシガーを演じたバルデム、抑えた演技がバッチリのトミー・リーはもちろんのこと、寡黙ながらも優しさと知性のある人間臭いモスを演じたジョシュ・ブローリンも賞賛に値すると思います。 それから、ちょっと物議を醸すラスト。あれもなんだか嫌いじゃないです(テキトーだなぁ)。 コーエン兄弟はいつもそうですが、これから何度も観直しそうな中毒性のある映画です。
[映画館(字幕)] 8点(2008-08-30 00:02:24)
2.  ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア 《ネタバレ》 
端から見てしまえば、結構酷いことやってる二人。いいじゃないか最期なんだから、とばかりに偶然手に入れた金で好き勝手遊び回る、回りに迷惑かけようとも。でもそれが人生最期の瞬間である二人は、いちいち構ったりしない。ガキの遊びのように、いたずらをするみたいに悪事を繰り返し、時々自分達の残り時間を痛感し、ちょこっとカッコつけたような台詞がホントにカッコイイ。それにニコニコ笑う二人を見ると、どうしたって許したくなっちゃう。ギャングをはじめ、みんな二人の最期に付き合ってあげてるんじゃないかというくらいのマヌケっぷりも、愛嬌があってなんだかいい。ハチャメチャなことをして、やり残した事は無い、と海を眺める姿から切なさがにじみ出る。まだ生きたいという願いはあったと思う。そんなことをまさに背中で語る姿には泣けてくる。 「Knockin' On Heaven's Door」最後の最後にタイトルにもなったこの曲がかかります。本物のディランファンの方に比べれば、足下にも及ばない駆け出しファンですが、自分の中ではこの曲、特別優れているという訳ではありませんでした。しかし、この映画にはピッタリあっています。この映画とセットで聴くと文句なしに素晴らしいのです。
[DVD(字幕)] 9点(2008-08-16 03:18:51)(良:2票)
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