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プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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1.  飲んだくれのポスター 《ネタバレ》 
様々なポスターが貼られた広告スペース、男が中央の空いたスペースに新しいポスターをデカデカと貼る。男たちが去ったその瞬間、それぞれのポスターが実物の人間となって動き出す。  ダンサーとそのアシスタントはポスターから飛び出して他のポスターの住人と会話を交わしたり、酒を飲んだり、化粧品を見せてもらったり、他の女性にチョッカイを出すアシスタントを蹴ったり、料理を作っていた男は粉を降らせ、別の男は食器を雨のように降らせる。通行人が通りかかると瞬時に元に戻り、そう思うと後ろを振り向いた男に全員でちょっかいを出したり。  駆け付けた警官たちに大量の粉を浴びせてやりたい放題だ。警官たちが躍りかかると彼らはポスターに戻り“逃げ込んで”しまう。 遂にはポスターのスペースそのものが倒れ、中から格子の向こうでゲラゲラ笑う彼女たちの姿が映し出される。格子に引っ掛かった警官の背中に水を浴びせたり、ポスターを突き破るようにもがく警官たちと共にカーテンコール。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2015-07-28 17:13:09)
2.  ノートルダムの鐘 《ネタバレ》 
スケールは小さい方だが、描き方は物凄いダイナミズムに溢れる。何よりオープニングから凄い! せむし男もといカジモトの顔は醜悪というよりは親しみも出てくるユーモアも感じさせる。色気溢れるエスメラルダ、そして何と言ってもフロローの独唱!表裏一体、光と闇、欲望が彼の肉体を支配していく。暖炉での葛藤、欲望の炎がエスメラルダを焼こうとするシーンは怖い。  あえて結ばれないラストも良い。  シリアスな原作を見るなら是非ともウィリアム・ディターレの「ノートルダムの傴僂男(せむしおとこ)」で。
[DVD(吹替)] 9点(2014-12-29 20:31:01)
3.  呪われた城 《ネタバレ》 
ジョルジュ・メリエスによる1分にも満たない作品だが、今回見たカラー版の鮮やかな色彩が忘れられない。  基本プロットは「悪魔の館」とほぼ一緒。 後の「悪魔の館」にも出てきた白い布をまとった魔女やガイコツに甲冑の騎士。  次々と切り替わるシーンを綺麗な色彩で拝められたのは嬉しい。  メリエスの作品にはメリエス自ら着色したフィルムが幾つかあるが、この作品は最も色合いの素晴らしい作品ではないだろうか。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-21 22:36:32)
4.  野良犬(1949) 《ネタバレ》 
ファーストシーンが最高にキマッてる映画は大抵傑作が多いが、この「野良犬」もそうだ。 オープニングの漆黒の犬! そこからまずインパクトがデカい。 ワクワクするね。  若い刑事が失態やらかしてそれを死にもの狂いで追っていく映画。 軍人だった三船にピッタリの役回りだ。 復員兵姿で闇市に潜入する場面なんか凄い様になってる。 若さと責任感に溢れる主人公だが、焦って間違いをおかしかねない危ない場面が続く。 真っ白白のスーツが印象的だ。 後編から現れるベテラン志村喬の刑事。 歴戦の勇士という感じで渋くてカッコイイ。 志村と共に事件を追っていく主人公。スーツも板に付いてきた。 そして犯人との一騎打ち。 仇の犯人を泥にまみれても捕らえる! その執念の様! スーツが黒く染まる姿が最高にカッコイイ! やっと新人刑事に「色」が付いて成長したわけだ。 新人刑事の悩みや犯人たちの苦悩。 戦争が犯罪も産んだ。 そんな様子が力強く描写されている。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-17 07:08:35)
5.  ノスタルジア 《ネタバレ》 
これは、タルコフスキーが苦手・タルコフスキー入門に最適な最高の映画だ。 俺もタルコフスキーの映画から一番好きなものを選べと言われれば、何の躊躇もなくこの作品を挙げるだろう。 「ストーカー」とか長い映画はちと退屈してしまったが(それでもスゲエ面白かったけど)、この映画は何時の間にか30分とか1時間経っているような感じで一切退屈しなかった。 タルコフスキー独特の美しき映像世界、幻想的な水面の輝き…いや、水面を照らす光というべきか。 劇中のアンドレイは、この映画を撮った数年後にこの世を去ったタルコフスキー自身の分身らしい。 遺作は「サクリファイス」だが、俺は「ノスタルジア」の方がダイレクトに死の匂いを感じた。 「ノスタルジア」のアンドレイは自分の死期をさとり、奴隷にされると解っていても生まれ故郷に骨を埋めるつもりだった。どうせ死ぬなら、故郷の美しい風景を見ながら死にたい。 彼は助手のエウジュニアという女性を連れ、自殺した作曲家の取材をしにイタリアの地を訪れる。 アンドレイは何故死人に思いを馳せるのか。やはり自分の死期が迫っているからなのか。 ホテルで会話する二人の平和な一時が好きだ。 一瞬何処にいるのかと思うと、部屋の中でイスに腰掛けて談笑する二人の姿が見えてきたり、エウジュニアが階段目掛けてスタートダッシュを決めようとしたら、電気が消えたのにビビッてすっ転んでしまうシーンに和む。何これ可愛い。 だが、先の長くない自分の身を彼女に背負わせるような事は出来なかった。 訪れたイタリアの温泉に二人が入ろうとしなかったのも、仲が深まるのを避けたからだろうか。 彼女の尻の叩き方だって、愛する女性に対するものというよりは教え子や子供に対する感じだった。 やがてアンドレイは一人で旅を続ける。 世界の終わりを待つ狂人ドメニコを救おうとして。いや、アンドレイとドメニコの対峙は二人の男同士による闘いそのものだ。 死期をさとったからこそ前に進もうとするアンドレイ、終わりを信じ込み自分の世界に閉じこもってしまったドメニコの対比。 ドメニコは絶望で自分を燃やし尽くしてしまうが、アンドレイは己の命を賭してドメニコを救おうと彼の“依頼”を成し遂げる。 結局は哀しい結末が待ち受けていたが、我々はアンドレイのように自分の死期と向き合えるだけの魂があるのだろうか。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-17 07:56:42)(良:1票)
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